【野球】法大との壮絶なシーソーゲームを制しサヨナラ勝ち 上級生の総力で掴み取った執念の『一勝』/第9回MatureCup・法大戦

野球戦評

7月11日(月)第9回 Mature Cup 対法政大 @日体大健志台球場

試合への出場機会が少ない3、4年生が中心となって戦うMature Cup。本大会に出場する慶大は、法大との一戦に臨んだ。試合は法大に2度追い付く粘りを見せると、1点ビハインドの5回裏に3得点を奪って初めて勝ち越し。その後逆転を許したものの、副将・寶田裕椰(経4・三重)、森本亜裕夢(商4・慶應)の本塁打で再びリードを奪う。9回表に西本省太(経4・慶應志木)が同点に追いつかれたが、9-9で迎えた9回裏。山口龍之介(環4・大分上野丘)が1死一塁からサヨナラ適時二塁打で試合を決め、日体大健志台球場に歓喜のファンファーレが鳴り響いた。

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法大0210220029
慶大020133001x10x

慶大バッテリー:別所、中村紳、青栁、谷口和、齊藤光、宮腰、藪本、内海、髙垣、西本ー深谷、玉津

法大バッテリー:山口、冨澤、古川ー川崎、奥田

慶大本塁打:渡邊功ソロ(4回)、寳田ソロ(6回)、森本2ラン(6回)

法大本塁打:本宮2ラン(5回)

7月5日、11日、12日に開催される第9回Mature Cup。リーグ戦への出場機会が少ない3、4年生が中心となって戦う大会で、慶大は2017年の第1回大会から参加を続けている。この日は先発メンバー10人全員が4年生。さらに吉野太陽(法4・慶應)が一塁コーチ、上田太陽(商4・國學院久我山)が三塁コーチを務め、リーグ戦で主力を張る選手たちもベンチから声援を送るなど、まさに4年生一丸となって法大からの白星を狙う。

試合前の選手たち

試合が動いたのは2回表。先発・別所孝亮(環4・大阪桐蔭)が無失点で立ち上がるも、2番手・中村紳之介(経4・慶應)が法大打線につかまる。1死から右翼線への二塁打で走者を背負うと、川崎広翔(営4・日大三)の適時二塁打、さらに筒井俊介(商4・県立船橋)の適時失策により2点を先取される。

先発・別所

それでも直後の2回裏、慶大打線がすぐさま反撃に出る。1死から森本がチーム初安打を放つと、深谷翼(理4・刈谷)の四球などで満塁の好機を演出。山口龍が死球を受けて押し出しで1点を返すと、続く寶田が遊撃への適時内野安打を放ち、試合を振り出しに戻す。

3回表は3番手・青栁光祐(文4・新宿)が登板も四死球で招いた1死一、三塁のピンチから本宮拓朗(経4・法政)に左前適時打を浴び、再び勝ち越しを許す。

3年生も応援に駆け付けた

打線はその裏、先頭・玉津優志(商4・慶應湘南藤沢)が右中間へ大飛球を放ち、打球はフェンス最上部を直撃。三塁打で絶好機をつくったが、後続が倒れて得点には結び付かず。それでも4回に、渡邊功喜(総4・湘南学院)が右翼席へ完璧な本塁打を叩き込み、再び3-3の同点に追い付く。

ソロ本塁打を放った渡邊功

5回表には、齊藤光汰朗(総4・仙台三)が7年ぶりのマウンドへ。先頭打者に三塁線を破る二塁打を許し、進塁打で1死三塁とされたところで宮腰悠生(環4・慶應)へスイッチ。しかし本宮に左翼席へ手痛い一発を喰らい、3-5と再び2点を追う展開に。だが後続から三振を奪うと、最後はバットをへし折って投ゴロに仕留め、追加点は許さない。

7年ぶりのマウンドとなった齋藤光

すると5回裏、慶大打線が再び粘りを見せる。玉津、筒井の連続四球で無死一、二塁とすると、1死一、三塁から深谷が右前適時打を放ち、4-5の1点差に迫る。さらに2死一、三塁から暴投の間に三走・筒井が生還すると、福井怜侑(商4・三重)が左中間を破る適時二塁打を放ち、6-5とこの試合初めて勝ち越しに成功した。

この日2安打の活躍を見せた福井怜

しかし6回表、二塁手でリーグ戦出場経験を持つ”二刀流”藪本鉄平(環4・米子東)が西凌矢(法4・広陵)に左翼線へ勝ち越しの適時二塁打を浴びるなどこの回2失点。それでも直後の攻撃で先頭・寶田が左翼席へ同点本塁打を放つと、その後2死から筒井が左前安打で出塁。そして森本が右翼席へ確信の2点本塁打を放ち、一挙に9-7と勝ち越した。

左本塁打を放った寳田

右本塁打を放った森本

7回は内海優太郎(政4・鎌倉学園)、8回はチームで唯一3年での出場となった髙垣空逢(商3・慶應湘南藤沢)が1死から安打を許しながらも後続を抑え、無失点でつなぐ。

唯一3年生として出場した髙垣

そして9回のマウンドには、今春東大2回戦で初のベンチ入りを掴み取った西本がマウンドへ。なんとか逃げ切りたかったが、連打で無死一、二塁のピンチを招くと本宮に三遊間を破る適時打を浴びる。その後1死満塁から押し出し死球を与え、9-9の同点に。

それでも最後は投ゴロ併殺打に抑えサヨナラ勝ちへの望みをつないだ西本。すると9回裏の攻撃で、4イニング目の法大3番手・古川翼(キャリア4・仙台育英)からスイッチヒッターの先頭・竹下寛人(文4・雪谷)が右打席に入ると、四球を選んで出塁。福井怜は空振り三振に倒れ1死も、山口龍がサヨナラとなる適時二塁打を右中間へ放ち、一塁から本塁へ生還した竹下を中心とした歓喜の輪が広がった。

サヨナラ勝ち!

両軍上級生の意地がぶつかり合い、何度も試合の主導権が入れ替わる激戦の末、サヨナラ勝ちという最高の形で白星をつかんだ慶大。チーム一丸となって執念で手にしたこの『一勝』は、この日応援に駆け付けた3年生をはじめとする下級生にも伝わり、リーグ戦連覇、そして日本一奪還への大きな弾みとなるはずだ。

胴上げする選手たち

(記事、写真:加藤由衣/写真:河合亜采子)

◆活躍選手コメント

山口龍之介(環4・大分上野丘)
激しい点の取り合いの中で、勝つことができてよかったです。
4年生全員の思いがつながった勝利だったと思います。
ラストシーズンに向けて4年生一同必死に取り組んでいきますので、秋のリーグ戦も応援のほどよろしくお願いいたします。

寳田裕椰(経4・三重)
チームを引っ張る立場である4年生の団結力を見せることができました。秋季リーグ優勝、日本一達成へチーム一丸となって戦っていきます。引き続き応援のほどよろしくお願いいたします。

◆慶大野手成績

位置選手1回2回3回4回5回6回7回8回9回
[8]45寳田裕椰(経4・三重)見三振遊安右飛左本左安
[6]石崎世龍(商4・慶應)三ゴロ三ゴロ遊ゴロ中飛
H7阿南正輝(総4・桐蔭学園)左飛
[D]2玉津優志(商4・慶應湘南藤沢)一ゴロ右中3四球三飛一邪飛
[5]筒井俊介(商4・県立船橋)投ゴロ見三振四球左安
H三瓶遼斗(理4・慶應)見三振
9𠮷田雄亮(商4・慶應)
[7]8森本亜裕夢(商4・慶應)中安空三振三ゴロ右本
H4谷口航大(経4・慶應)中安
[2]深谷翼(理4・刈谷)四球見三振右安四球
1髙垣空逢(商3・慶應湘南藤沢)
H山口瑛士(商4・郡山)二併殺
1西本省太(経4・慶應志木)
[3]渡邊功喜(総4・湘南学院)一ゴロ右本二ゴロ空三振
3竹下寛人(文4・雪谷)四球
[9]8福井怜侑(商4・三重)四球右安左中2二ゴロ空三振
[4]6山口龍之介(環4・大分上野丘)死球二飛遊ゴロ四球右中2