【競走】「誰にも負けない」箱根路へチームをけん引してきた良きライバル トップ争いへ宣戦布告!(後編)/箱根駅伝予選会直前特集2026①

競走

10月17日に開催される箱根駅伝予選会。本企画では、予選会での活躍が期待される9人の選手にインタビューを行いました。

今回お話を伺ったのは、今年度駅伝主将を務めるチームの精神的支柱・安田陸人(商4・開成)選手と、昨年の予選会ではチームトップの成績を叩き出すなど急成長中の熱き漢・田口涼太(法3・慶應志木)選手。昨年も予選会で出走した経験を持ちますが、今年度はチームを引っ張るエースとして出走します。先頭に立つからこそ見える景色とは。

 
 

 

――今年の夏合宿を終えて、感じたことや収穫はありますか?

田口:自分は夏合宿でけがをしてしまい、あまり良い状態ではないです。夏合宿で強くなるのは難しいなと思いました。夏合宿に至るまで、予選会後の11月から7月までの期間が重要なのだと改めて感じました。

安田:山形県の蔵王で一次合宿を行い、主にクロスカントリーの起伏のあるコースを使って、チーム全体の地力の底上げと距離の確保を重点的に意識して練習をしていました。北海道の紋別での二次合宿では、ロードでのレースペースの実践練習を意識して行いました。夏合宿は、かなり内容が良かったと感じています。

収穫として、まず1つは、3年の石野(=石野日向、商3・横浜国際)が、しっかりと全ての練習を完遂していたという点です。安定してしっかりと練習をこなせる選手が出てくると、後輩たちは信頼してハードな練習に臨めるようになるので、こういう選手が出てくるのが大事だなと思いました。1年生もハードな距離走やインターバル走で最後にAチームに食らいつく選手もいたので、それも収穫の1つです。

最後にもう一つ、大きな収穫は、中距離の成沢(=成沢翔英、環4・山梨学院)が長距離の方に合流して、箱根駅伝を一緒に目指してくれるということです。

成沢翔英が予選会復帰

成沢はスピードがある選手ですし、競技にかける集中力は人一倍あります。チームのみんなも「成沢すごい」だけではなく、「絶対成沢さんに食らいついてやる」とホテルの部屋では言っています。そういう刺激のある存在、箱根を走るレベルのランナーを間近で見られるという意味では、すごくいい収穫だったと思います。

 

――夏合宿で感じた他大学との違いを教えてください

安田:蔵王(一次合宿地)では東洋大学と一緒の場所で練習する機会がありましたが、決められたペースをこなす人数が慶應とは違うなと感じました。そこがやっぱり、強さの違いかなと。我々はまだ、少人数で設定をクリアすることで精一杯ですが、他大学はBチームが20人ほどおり、その20人がしっかりと決められたペースで、常に最初から最後まで一定のリズムを刻んでいました。そういう選手が多いということが、まだ慶應に足りないところだと感じました。

あとは、練習に対する意識の高さもまだ慶應には足りないなと、他大学を見ていて感じました。見習うべき点も多く、刺激にもなりますし、「箱根で戦う大学はこのようなことをやってるんだ」と思いました。

田口:早稲田大学は、強度の高い練習以外のところがすごいと思いました。早朝のまだ眠い時間から走る時、自分たちは、特に意識せずとりあえず走ろうとなってしまうのですが、早稲田はスピードがとにかく速く、自分がゆったり走ってたら、すぐに一周抜かされてしまうことが多かったです。自分たちが頑張れてないところも頑張ってるなと思いましたね。

 

――もうすぐ予選会。チームとして、個人としての目標は?

田口:自分たち2人は箱根駅伝で出たいので、チームが「10位以上」に入れば何でもいいと思っています。個人としての目標は、「2桁(順位)」です。あわよくば、テレビにいっぱい映る順位にいたいなっていうのは思っていますね。

安田:個人としては、主将の意地、5年目の意地を見せてチームトップで帰ってくることが目標です。結果を出す姿を後輩たちにしっかり見せて、クラファンなどで支援してくださった慶應の先輩方に恩返しをしたいです。

チーム全体としての目標は「10位以内」です。慶應が10位に入れるかと言ったら、現実的に考えたら難しい話ではありますが、チームの10人が「学連(関東学生連合)でもいいから箱根駅伝走りたい」と思っていたら、自ずとチーム順位が上がって結果的に10番以内に入れるんじゃないかと思っています。

 

――個人としての状態はいかがでしょうか?

田口:いいとは絶対言えない状態ですが、確実に日に日に良くはなっています。昨年も、今年と同じように、この時期に全然走れていない状態が続いていても64分半ぐらいで走れていました。それも踏まえて、決していいとは言えないですが、いい状態にも持ってこれるようにしていきます。

安田:僕は、とにかくけがをしないということを、この1年間ずっと意識していました。今は、多少合宿の疲れはありつつも状態は悪くなく、合宿でもいい状態で練習できていました。もっといい状態に持っていこうとしすぎて毎年けがしてしまうので、欲張らずに今まで自分の積み重ねてきた5年間を信じて、普通の状態でスタートラインに立てれば、しっかりと実力を発揮できると信じています。

 

――ずばり「レースの鍵」は何でしょうか

田口:レースの鍵は応援ですね。関カレのハーフマラソンは競走部全体の応援がなかったので、結果が振るわなかったのはそのせいだと思っています(笑)。応援してくれる皆様の犠牲を無駄にしないためにも、結果を出したいです。

安田:僕も「みんなの応援が力になります」とよく言ってるんですけど、本当にその通りですね。予選会では、沿道にいる知らない方からも「慶應頑張れ」と言ってくださることがあって、そういう言葉があると、「やったるで!」という気持ちになります。

レース中、特にきつくなるのは公園内に入ってからの残り6、7kmですね。そこで力尽きる選手も多く、順位変動もかなり激しい区間なので、そこでいかに慶應が順位を上げられるか、順位を落とさないか、が大事になってくると思います。「後ろから来てるぞ」みたいなことを言ってもらえると、選手は今が踏ん張り時だと認識できると思うので、公園内の応援によってどれだけ踏ん張れるかが鍵ですね。

 

――最後に、予選会への意気込みをお願いします!

田口:誰にも負けません! チーム内の競争もそうですし、他大学の相手に負ける気はさらさらないので。皆さんの嬉しい涙が見られるようにこっちもハンカチ用意するんで待っててください。

安田:必ずチームトップで帰ってきて、強い言葉で、最後レース後の集合を締められるといいなと思います。予選会でしっかりと好走して、10月17日ではなく、1月3日に引退するのを目標にしてやっていくつもりです。1月3日に向けての通過点だと思って、頑張ります。

 

 

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取材:稲垣遥河、中島冬奈

記事:稲垣遥河、片山春佳、中原亜季帆

編集:野田誉志樹、中原亜季帆