【アメフト】力の差を見せつけられ宿敵に完敗 早慶戦

試合後の選手ら

試合後の選手ら

4月29日、快晴の下、早慶アメリカンフットボール対校戦が行われた。二連覇を目指しこの試合に臨んだ慶大UNICORNS。しかし、試合は終始早大BIG BEARSのペースに。4QのTDで一矢報いるも、7-38の完敗。課題の残る結果となった。

第61回早慶アメリカンフットボール対校戦

4月29日(月・祝)14:00K.O.@駒沢陸上競技場

得点
慶大 早大
0 1Q 14
0 2Q 14
0 3Q 7
7 4Q 3
7 合計 38
 

慶大のキックオフ、早大のリターンで試合開始。この最初の攻撃で、早大に次々に1stダウンを更新されると、最後はRBに27ydを独走されTDを許す。いきなりの失点に出鼻をくじかれた慶大は、最初の3回の攻撃で10ydをゲインできずパントを選択。攻撃権を譲る。すると、続く早大の攻撃でまたしてもTDを奪われ0-14。点差を広げられてしまう。早く反撃したい慶大だが、次の攻撃シリーズは1回目の攻撃でパスをインターセプトされて終了。なかなか波に乗ることができない。次の早大の攻撃は防ぐものの、得点することもできず1Qを終える。

LB安藤主将

LB安藤主将

点差を縮めたい2Qだが、またしても早々にTDを許してしまう。慶大オフェンスは4thダウンギャンブルを成功させるなど粘りを見せるが、再びパスをインターセプトされ、攻守交代。次の早大の攻撃はDL金子陽亮(政2・慶應高)のQBサックなどでパントに追い込み得点させない。ディフェンスが作った流れを活かしたいオフェンス陣だが、好タックルに阻まれ、またもパントに。しかしスナップのミスでパントに距離が出ず、早大に攻撃のチャンスを与えてしまう。これを逃さないのが宿敵早大。着実に加点し、0-28とされる。2Qはこのまま終了。慶大オフェンスは一度も自陣を出ることなく前半を終えることとなった。

3Qは慶大の攻撃で始まるが、1stダウンを更新できない。次の早大の攻撃では、LB安藤彬主将(商4・大阪府立北野高)らが気迫のディフェンスを見せるが、力及ばずTD。0-35となる。それでもここから慶大オフェンスの歯車が徐々に合い始める。RB髙木康貴(商3・慶應高)のランで1stダウンを更新すると、QB高木翼(政3・慶應高)からボールを受けたWR吉田幸祐(法4・慶應高)がランで19ydゲインし、慶大はこの日初めて敵陣に足を踏み入れる。敵陣32ydまで進んだところで4thダウンギャンブルを選択。QB高木が放ったエンドゾーンへのパスは惜しくもキャッチできず失敗。TDとはならなかった。

RB高木

RB高木

 

そして迎えた4Q。慶大はセンターライン付近まで攻め進めるが、ここでファンブルが出てターンオーバーとなってしまう。すると直後に早大に55ydのFGを決められ、0-38にまで点差が開く。その直後、自陣15ydからの慶大の攻撃。ボールを持ったRB髙木がディフェンスをかわすと85ydを独走し、意地のTD。7-38と一矢報いる。試合はこのまま終了。早慶戦二連覇とはならなかった。

 

「スコア通りの完敗」(高木翼)。宿敵に大差をつけられて敗北し、選手たちは悔しげな表情を浮かべた。しかし監督、HCなどが変わり、新生UNICORNSはスタートしたばかり。今は「チームとして上手く噛み合っていないので、そこを上手くまとめることができれば強くなれると思う」(安藤主将)。今後の進化に期待したい。

(記事 吉山祐未

コメント

LB安藤彬主将

(試合を振り返って)試合前にロッカー内でハドルした時のチームの雰囲気は早慶戦ということもあり、全員非常に気持ちが入っていて、とても頼もしかった。しかし、試合が始まってみると、2連続で早稲田にtouch downを許し0-14となったところでサイドラインで「今日大丈夫か?」という雰囲気になり、いつも徹底しようとしているサイドラインワークができなくなったように感じた。そして、その雰囲気を変えるようなビッグプレーを起こすこともできないまま、ただ試合が終わってしまった。(ご自身にとって最後となる早慶戦でしたが、感想は)負けたので、ただ悔いが残る試合となりました。自分は主将という立場にもかかわらず、チームをしっかりまとめて勝てるように出来なかった自分が情けないです。過去最高の観客動員数だったことが非常に嬉しかったですし、早慶戦のために色々動いて下さった方たちにお礼を言いたいです。(ディフェンスの出来)ディフェンスでは試合の目標が設定されているんですが、それが全く達成できなかった。早稲田のオフェンスが凄くて全く止められないというわけではなかったが、勝負どころでとられてしまっていた。試合は練習の再現でしかないので、勝負どころで決められたのは、練習で本当に勝負を意識できていなかったからだと思う。(見えた課題は)早稲田と比べて、チームとしてのまとまりが弱かった。チームをまとめるためにはまず、4年全員が危機感と自覚を持って行動しなければならないのだが、そこが甘かった。個人の実力は上がってきているが、チームとして上手く噛み合っていないので、そこを上手くまとめることができれば強くなれると思う。もう一度細かいところをしっかり意識して、勝つために本気で取り組むことが必要だと思う。(今後に向けて)しっかり出た課題を克服しつつ、自分たちの強みをさらに伸ばしていくつもりです。特に4年全員が「誰かがやってくれる」ではなく、「俺がチームを引っ張る」という風に意識と行動を変えて、チームをまとめていくことが急務だと思います。

 

QB高木翼

(試合を振り返って)スコア通りの完敗でした。内容も含めて、すべて早稲田に敗けていた。 沢山の観客やUNICORNS関係者に申し訳ない試合をしてしまった。(どのようなゲームプランでしたか)まずは1対1の個の部分で勝つことを意識していた。それに加えて、Long Passを積極的に投げて数本通すプランだった。早稲田ディフェンスが去年とは少し異なった。Pass Coverに人数を割いてきて、対応できなかった。(ご自身の出来)Turn Overという試合を左右する大きなミスをおかしてしまった。早稲田ディフェンスにうまく守られてしまい、自分のPlayができず、悔しい思いをした。オフェンスが点取れなかったのは自分の責任。もっと上手くならないといけない。(オフェンス面の総括)まずは、1対1の個の部分で勝たないと、どんなにいいシステムがあっても通用しない。1対1で負けていたため、オフェンス全体としてもDriveできなかった。TouchDown一本しか取れなかったため、ディフェンスに迷惑をかけてしまった。(今後に向けて)一人一人が危機感を持ち、練習から本気で取り組まないといけない。オフェンスが得点しないと勝てないので、ボールを前に進めて得点するという単純作業を遂行したい。もう二度と負けたくない。

 

RB高木康貴

(今日の試合を振り返って)一対一で負けていた。そこが早稲田との差であり、敗因かなと思いますね。(4Q最後独走してタッチダウンを決めましたね)ディフェンスの外れプレーで、出たということでたまたまですね。(決めたときは気持ち良かったですか)そうですね。気持ち良かったです。(早慶戦という大一番に臨むにあたってどういったことを意識されていましたか)とにかくまず勝つことを目指して気持ちを作ってきたんですけど、序盤は皆早稲田に合わせたプレーをしてしまっていましたね。(オフェンス、ディフェンスで課題を挙げるとすれば何かありますか)やはり一対一ですね。あとは、ディフェンスの時は早稲田のスカウティングをするんですけど、そこを完成度を高めていかないとなと思います。(早稲田の印象はいかがでしたか)慶應も早稲田も今年からの新しいチームなんですけど、ディフェンスの集まりもよくて、良いチームだなと思いました。(オープン戦、リーグ戦が今後続きます。意気込みをお願いします)怪我無くやっていきたいです。

 

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