【ソッカー(男子)】あと一歩及ばず…死闘の末逆転負け 第69回早慶サッカー定期戦

ソッカー


またしても、届かなかった。7年ぶりの定期戦勝利を目指した慶大は、52分、増田皓夫(商4・桐蔭学園)のゴールで1点を先制。しかし歓喜もつかの間、3分後の55分にCKから同点弾を献上すると、75分にも再び同じ選手にCKから逆転弾を許してしまう。前評判を覆す激闘虚しく1-2で敗れ、早慶定期戦7連敗となった。

 

第69回早慶サッカー定期戦-早慶クラシコ- vs早大

2018//07180KO @等々力陸上競技場

【スコア】

慶應義塾大学―2早稲田大学

【得点者】
 52分 増田皓夫慶應義塾大学)

 55分 武田太一早稲田大学)

―2 75分 武田太一(早稲田大学)

慶大出場選手

GK上田朝都(総3・横浜F・マリノスユース)

DF井出悠介環4桐蔭学園→72分 佐藤海徳(政3・桐光学園)

DF鴻巣良真(総4・国学院久我山)

DF篠原新汰(総1・FC東京U-18)

DF野村京平(総3・国学院久我山

MF増田皓夫(商4・桐蔭学園)

MF八田和己(総3・桐蔭学園)

MF山田盛央(総3・藤枝東)→77分 内桶峻(政2・国学院久我山)

MF松木駿之介(総4・青森山田)→85分 小谷春日(環4・藤枝東)

MF多嶋田雅司(商3・国学院久我山)→73分 江本優貴(総3・大宮アルディージャユース)

FWピーダーセン世穏(経3・FCトリプレッタユース)→77分 福本拓海(総3・済美)

ベストメンバーの慶大イレブン

今年の早慶クラシコは七夕開催となった。6連敗中の慶大、6連勝中の早大。互いの誇りだけをかけたこの舞台で、願い事を叶えられるのはどちらか1チームだけだ。17872人の大観衆に埋め尽くされた等々力陸上競技場で、決戦の火蓋は切って落とされた。

カウンターから決定機も仕留め切れず

両チーム高いテンションで始まった試合は序盤から多くのシュートが生まれた。ボールを支配して攻める早大に対し、速攻でチャンスを作る慶大という構図で、先に決定機を作ったのは慶大。20分、カウンターからピーダーセン世穏(経3・FCトリプレッタユース)がフリーでシュートに持ち込んだが、これは惜しくもGK正面を突く。早大も負けじと23分、エースの相馬勇紀が左45度から巻いたミドルシュートを放ったが、ここはGK上田朝都(総3・横浜F・マリノスユース)が横っ飛びのスーパーセーブで魅せた。直後の25分、慶大が再びカウンターから山田盛央(総3・藤枝東)が抜け出したものの、GKとの1対1を決め切れず。34分には井出悠介(環4・桐蔭学園)からの低いクロスを足元に収めたピーダーセンが後ろ向きのままヒールでシュートに持ち込むが、わずかにゴール左。決定機の数ではやや上回りながらも決め切れず、見応え十分の前半は0-0で折り返した。

増田の先制弾で等々力が揺れた

52分、待望の先制点を奪ったのは慶大だった。ピーダーセンが競り勝ったボールを多嶋田雅司(商3・国学院久我山)がワンタッチでスペースに流すと、そこに走り込んだのは増田。冨田賢監督が「早慶戦のキーマン」に指名した4年生ボランチがGKとの1対1を綺麗に沈め、黄色の慶大側スタンドは歓喜に沸いた。しかし、慶大の7年ぶりのリードは長く続かない。直後、早大は切り札の岡田優希主将ら2人を投入し早くも勝負をかけると、55分、CKをファーサイドで頭で合わせられ、たった3分で同点に追いつかれてしまった。その後、試合は前半とは逆に慶大がボールを持ち、早大がカウンターを仕掛ける展開が増えたが、慶大は前半ほど効果的な攻撃を仕掛けられない。そして75分、1失点目と同じ選手に再びCKを頭で叩き込まれ、ついに逆転を許してしまった。慶大は攻撃的な交代カードを次々と切り同点を目指したが、早大の守備ブロックを崩し切れず。1-2で試合終了を告げる笛が鳴ると、両チームの選手が次々とピッチに倒れ込み、すべてを出し尽くした死闘は終わりを迎えた。「勝利の景色」(松木駿之介=総4・青森山田)を見ることは、またしても叶わなかった。

死闘の終わり

互角以上の戦いだった。良い内容でも勝ち切れない慶大と、悪い内容でも勝ち切る早大。今季の両チームを象徴するような試合となった。定期戦の1点差の敗北はここ5年で4回目。“勝負強さ”は、慶大にとって早慶定期戦における永遠の課題なのかもしれない。そう感じさせられた夜だった。

今年も優勝杯は早大の手に

実は、リベンジの機会はすぐにやってくる可能性がある。1週間後に始まるアミノバイタルカップ、慶大と早大がそれぞれ1回戦を勝ち上がると、2回戦で両者は再び相見えることとなるのだ。慶應のプライドのために、このままでは終われない。借りを返し、全国へ。荒鷲軍団が本来の姿を取り戻せば、アミノバイタルカップ、そしてリーグ戦後期で奇跡を起こすことは不可能ではない。この日のパフォーマンスは、そう感じるのに十分なものだった。この夏は、その“きっかけ”をつかむためのものになるだろう。

(記事:桑原大樹 写真:髙橋春乃、中村駿作)

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試合前、ハーフタイム 試合写真① 試合写真② 試合後

※試合後コメントは別記事で公開します

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