【野球】早大撃破!フレッシュ優勝へ望みをつなぐ フレッシュリーグ早大戦

野球戦評

6月2日(日)東京六大学春季フレッシュリーグ早大戦 @明治神宮野球場

6回途中を2失点に抑え、勝ち投手となった小林

1勝1敗の五分で迎えた今日の相手は宿敵・早大。連勝し、優勝戦線に留まりたい慶大は初回に綿引達也(商2・慶應)の適時二塁打などで先制する。その裏同点に追いつかれたものの、慶大は直後に橋本典之(環2・出雲)の左前適時打で勝ち越しに成功する。投げては先発の小林綾(環1・松本深志)が2回以降早大打線を無失点に抑え、流れを引き寄せる。最終回、生井惇己(総1・慶應)が満塁のピンチを招き押し出し四球で1点差に詰め寄られるも、最後は丸谷浩太郎(総2・國學院久我山)が締め試合終了。慶大が接戦をものにし優勝へ望みをつないだ。

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慶大21001004
早大20000013

※連盟規定により7回終了

慶大バッテリー:小林、生井、丸谷-中澤

早大バッテリー:長柄、原、雪山-尾﨑

 ポジション選手名(学部学年・出身高校)
1[5]上田寛太(商2・郡山)
2[9]橋本典之(環2・出雲)
3[3]綿引達也(商2・慶應)
4[ D ]小川慶太(文2・浜松西)
5[7]萩尾匡也(環1・文徳)
森野壮眞(商2・慶應)
7石川涼(法2・興南)
6[2]中澤慎太郎(商2・法政二)
7[6]宮尾将(商1・慶應)
文元洸成(環1・智辯和歌山)
朝日晴人(環1・彦根東)
8[4]矢澤慶大(商2・慶應)
9[8]新美貫太(政2・慶應)
小林綾(環1・松本深志)
生井惇己(総1・慶應)
丸谷浩太郎(総2・國學院久我山)

午前9時。昨日の熱戦の余韻が残る中、次世代の伝統の一戦を担う選手たちの戦いが始まった。初回から慶大攻撃陣が早大先発・長柄に襲い掛かる。2番・橋本典が右安打で出塁すると、3番・綿引の打席でエンドランを成功させ先制点を挙げる。その後相手のエラーなどでチャンスを広げ、5番・萩尾匡也(環1・文徳)の犠飛で追加点を挙げ、幸先良いスタートを切る。このまま流れに乗りたい慶大だったが、先発・小林がピリッとしない。先頭打者に四球を許すと2本の安打と内野ゴロの間に同点に追い付かれてしまう。

今日2打点の活躍を見せた萩尾

勝ち越したい慶大は2回表、7番・宮尾将(商1・慶應)が四球で出塁すると、二盗に成功しチャンスを広げる。後続が倒れ2死となるものの、ここで打席に立った橋本典が左前適時打を放ち勝ち越しに成功する。初回は不安定な投球だった小林も2回以降は野手陣の好プレーもあり、得点を与えない。

勝ち越しの適時打を放った橋本典

5回表にも追加点を挙げた慶大は試合を優位に進める。先発・小林が6回途中まで2失点に抑える好投を見せると、あとを継いだ生井も後続を断ち好リリーフを見せる。このまま慶大勝利かと思われた最終回、生井が突如乱れる。1死から死球で出塁を許すと、押し出しを含む3連続四球で1点差に詰め寄られてしまう。ここで宮田皓監督(商4・慶應)は丸谷へのスイッチを決断し、丸谷に全てを託す。2死満塁、一打出ればサヨナラの場面で迎えるは5番・澤田。2ボール2ストライクから投じられた5球目、澤田のバットが空を切り三振。早大の猛攻を凌ぎ、慶大が勝利をおさめる。

試合後、宮田監督は「今日のような試合を勝ち切れたことは大きい」と語った。今日の早大戦を制したことで、フレッシュリーグ優勝へ望みがつながったのはもちろんだが、僅差の試合をチーム一丸となって戦い勝利したことでチームが更なる成長を遂げたように感じさせてくれた。残り試合は勿論、今後の彼らの活躍から目が離せない。

(記事:小林由和 写真:菊地輝、小嶋華)

◆打撃成績

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1[5]上田逃三振中飛二直三ゴロ
2[9]橋本典右安左安①逃三振一失
3[3]綿引左2①右飛右安一邪飛
4[D]小川遊失右飛中飛遊ゴロ
5[7]萩尾右犠飛①左飛左中2①死球
森野
7石川
6[2]中澤中飛遊安左飛空三振
7[6]宮尾四球空三振
文元四球
朝日
8[4]矢澤右飛一直中飛
9[8]新美三失二ゴロ左飛

◆投手成績 

 投球回数打者数球数安打三振四死球失点自責
小林5  1/3237554222
生井1  1/382700411
丸谷1/31501000

◆監督・選手コメント

宮田皓フレッシュリーグ監督(商4・慶應)

ーー今日の試合を振り返って

そうですね。やっぱりああいう試合を勝ち切れて、宿敵・早稲田に勝てて素直に嬉しいです。

 

ーー先制した直後に同点に追いつかれる苦しい展開でしたが

点を取られても選手が淡々とやってくれたので、そこがすごく良かったと思います。

 

ーー中盤は理想的な試合運びだったと思いますが

そうですね。(小林投手が)初回に打たれたりしましたけど、その後本当によく投げてくれましたし、守備もよく守ってくれたと思います。

 

ーー最終回どのような思いでベンチから見つめていましたか

もう頼むから抑えてくれという思いでベンチから見ていました。2年生の丸谷がずっと最後投げてきてくれたので、丸谷に託すつもりで見守っていました。                   

 

ーー次の試合に向けて

もう本当に一戦必勝でやってくしかないと思うので残りの試合を勝てるように頑張ります。

 

 

新美貫太(政2・慶應)

ーー今の率直な感想を

本当に嬉しいにつきます。フレッシュで勝っていいリズムでAチームの試合につなげようと言ってきたので、勝ってこのあとの早慶戦につなげられて嬉しいです。

 

ーー前回の試合からチームとして取り組んだことは

立大に8対1という大差で敗れてしまったので、個人のレベルアップに重きを置いていました。

 

ーーチームの打撃の調子はいかがでしたか

つながりであったり相手のエラーが絡んだときに一本出るというのができていましたし、守備も要所要所でファインプレーが出ていたので良かったと思います

 

ーー4回には好守が見られました

あれは日頃のバッティング練習で守備につかせてもらって、一生懸命神宮をイメージしながらやっていたのでそれの結果が出て良かったです。

 

ーー最終回どんな気持ちで守っていましたか

2死満塁で早稲田の方に流れがあったように思えますが、勝っていたのはこっちだったので。生井の四球が続きましたが、攻めた四球だったので、攻めていこうというなかで最後丸谷が締めてくれて良かったです。

 

ーーあと2戦続きます。意気込みを

2勝1敗といい形で来ていて、まだ優勝もあると思うので、あと2つは自分たちの出せることを出し尽くしたいと思います。

 

 

橋本典之(環2・出雲)

ーーどのような気持ちで今日の試合に臨みましたか

Aチームにいい勢いがつくようにしたいという思いがありました。初回から勢いつけていい試合ができたと思います。 

 

ーー今日の試合を振り返って

投手の四球があったのですけど、チームが目標としていた「束になって野球をする」というのが達成できたので、勝つことができたと思います。

 

ーーチームとして声掛けができていた気がします

守備の時に内野と外野の連携の声であったり、外野同士の連携の声であったり、どんどんしゃべっていくというのを僕は意識していました。

 

ーー攻守にわたって活躍されました

結果は出ましたが、たまたまだと思って、技術を上げてやっていきたいと思います。

 

 

小林綾(環1・松本深志)

ーー今日の投球を振り返って

初回からいい球がいっていて、抑えていけるかなと思ったのですけど、その中で初回2点取られたのはもったいなかったです。チームも先制して初回抑えようと思ったのですけどその辺りは課題かなと思います。

 

ーー6回途中2失点という結果はどうですか
初回に失点したのですけど、調子は良くて球数少なく打たせてとることが2回以降出来たので良かったかなと思います。

 

ーー普段と違い、早慶戦ということで応援がありましたがいかがでしたか
フレッシュリーグは今日で3戦目で先発投手としては2試合目でした。応援もあってすごく良い雰囲気の中で投げることが出来たし、次にリーグ戦の早慶戦があって、そこに良い流れを作れたのかなと思うので良かったです。

 

ーー今日は最速145キロ出ていましたが意識などはしましたか
前回球速を意識しすぎて力むことがあったのですが、今日は球速表示を見ないで力まずに投げて145キロが出たのですごい良い状態かなと思います。

ーーこれからの試合への意気込みをお願いします

フレッシュリーグは優勝して、秋につながる勝利が出来たらなと思います。

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