慶應スポーツ新聞会

【野球】秋季リーグ戦開幕前インタビュー④ 瀬戸純選手×正木智也選手 ~攻撃の要となる塾高コンビ~

9月19日に東京六大学野球秋季リーグ戦が開幕します。それに先立ちまして慶應スポーツでは秋季開幕前インタビューを実施しました。第4回は高校時代からのチームメイト、主将・瀬戸西純選手(政4・慶應)、4番・正木智也選手(政3・慶應)にお話を伺いました。

優勝のためにこの二人の活躍は欠かせない

――まずは他己紹介をお願いします

瀬戸西:正木は普段、おっとりしているというか、本当に寝ている時間が長くて、「大丈夫かよ」というくらい寝ているんですけど(笑)。でも、オフの日にもしっかり練習していますし、バッティングの時間になると目が変わると言いますか、本当に集中しているなと外から分かるくらい、バッティングが好き、野球が好きなんだなと思います。そういった集中力がチャンスでの勝負強さに繋がっているのかなと思います。普段は頼りなさそうなんですけど、そことのギャップがあるかわいらしい後輩です(笑)。

正木:(瀬戸西)純さんは真面目で、それが野球に生かされて、堅実なプレーでとても頼りになります。純さんがショートにいるだけで守備が落ち着きますし、純さんに打球が飛べば大丈夫という信頼がすごいですし、主将としてもとても頼りになります。生活面でもすごいまじめで、少し口うるさいところもあるんですけど(笑)。それも純さんの良さで、野球のことでも生活のことでも相談できる良いお兄ちゃんです。

 

――先輩後輩という壁はなさそうですね

正木:はい、お兄ちゃんなんで(笑)。

 

――春季リーグ戦を総括して振り返ると

瀬戸西:この春のリーグ戦は今までとは違いイレギュラーな形で戸惑う部分もあったんですけど、5大学とワンカードで戦ってみて感じたことは実力が拮抗しているということです。各チーム、やるべきことをやり切ったチームが勝った。秋リーグ勝ちきるには詰められる部分を詰めなくてはいけないなと感じました。

 

――瀬戸西選手はリーグ戦初本塁打を放つなど、打撃での活躍が目立ちました。個人として振り返るとどうですか

瀬戸西:150キロを超える真っすぐを持つ投手が多い中で、その球をどう打ち返すかというのを重点的に冬から春に取り組んできて、その成果が結果として出ました。自分の取り組みは間違ってなかったなと思いました。

 

――正木選手はいかがですか

正木:怒涛の一週間だったなと思います。一日一日の試合は長かったですけど、終わってみればあっという間でした。結果を見れば、4勝1敗で2位という結果だったんですけど、実力は拮抗しています。春から自分たちの実力はないという風に自覚してやってきたつもりだったんですけど、それ以上にもっと実力不足を痛感させられたリーグ戦でした。他大学にも150キロを超える投手はいて、それをまともに打ち返せたかと聞かれれば、そうではなかったですし、それを課題として明確にできました。

 

――個人的にはいかがでしたか

正木:もっとランナーを返せた場面があったので、納得できたリーグ戦ではないです。もっと高みを目指して、実力を上げていけたら良いなと思います。

 

――他大学の投手で「一番すごいな」と感じた投手は

瀬戸西:僕は間違いなくワセダの早川(隆久=スポ4・木更津総合)投手。真っすぐはもちろんですし、変化球の精度、質、さらにはカウントを支配されている感覚は試合を通して感じました。秋は早川投手をどう打つかというのを第一に考えてやっていかなければいけないなと感じています。

正木:僕も同じく早川投手です。去年の秋も対戦したんですけど、よりすごい投手になっていました。その分、自分も成長したつもりだったんですけど、まだまだ実力不足を感じたので、もっと実力を上げて、早川投手をどう打つかというのを常に念頭において練習したいです。

 

――主将として春のリーグ戦終わりましたが、主将としてチームの戦いをどう見ていますか

瀬戸西:初めてリーグ戦スタメン出場する選手、ベンチ入りする選手が多くいた中で、やはり初めは地に足がついていないと言いますか、全然落ち着いてプレーができていなかったです。特に東大戦ですね。でも、一試合一試合を戦っていく中で、本来の慶應の強みである粘り強さが徐々に出てきて、現在のチームのビジョンが見えた、「これなら戦える」という確信がありました。そういった意味ではチームの成長が感じられたリーグ戦でした。

 

――早慶戦では控えの藤元雄太(商4・慶應)選手が本塁打を打つなど、4年生の活躍がありました。リーグ戦を通して、4年生の雰囲気はどうでしたか

瀬戸西:スタメンの中に4年生が少ないチームではありますが、チームの雰囲気を作るのは4年生ですし、それを自覚したうえでの行動は、「4年生からやっていこう」といった声もかかっていたので、そこは藤元を良いお手本として今後やっていければ、秋リーグでの勝ちへとつながっていくと思います。

 

――正木選手は4番に座っていますが、それについてはどう感じていますか

正木:4番はチャンスで回ってくることが多いので、どんな打撃になってもランナーを返すことが一番大切だと思います。別にそれがホームランでなくても良いと思いますし、打点にはこだわってきたリーグ戦でした。ただ、それでも雰囲気を変えるのはホームランだと思いますし、そういうホームランを秋リーグで打つことができたら良いなと思います。

4番・正木の流れを変える一打に注目だ

 

――堀井哲也監督が就任し、打撃が変わった部分はありますか

正木:僕の場合は打撃フォームが変わりました。元々バットを寝かせて打っていましたが、バットを立てたのも堀井監督に試してみろと言われたことです。バッティングをしていく中でも練習法や意識の仕方などを教えてもらったので、そこは自分の中でプラスになり、自分の伸びしろが見えたのでそこが大きいと思います。

瀬戸西:これまで悩んできた部分の解決法を堀井監督は知っていて、それを教えてもらったことで打撃の波が以前よりは小さくなっているなと思います。

 

――瀬戸西選手にとって「ショート」というポジションの面白さは

瀬戸西:難しさと面白さって同じなのかなって思っています。セカンドとショートはキャッチャーを除いたら守備をまとめる、軸として動かなくてはいけない。そして、ショートは、一つでもファンブルしたらセーフになってしまう、そのスリルはショートの面白さだと思います。あとはキャッチャーの配球を見ながら打球の予測をして当ててアウトにしたとき、一番面白いです。そういうことを考える余裕ができてからは、面白いポジションだなって思います。

 

――「余裕」が出てきたと感じるのはいつ頃からですか

瀬戸西:1年の春、守備固めで出場していた時は、全く余裕なんかなくて、グラウンドにいても焦りの中でプレーをしていました。そして、1年秋の神宮大会で出場したときも自分の力の無さを痛感しました。でもそこで、「このままじゃだめだ」と思えたのが一つのきっかけで、1年の冬から2年の春にかけて毎日守備練習をして、試合でも起用していただき守っていくうちに徐々に色々考えられるようになりました。余裕が出てきた時期は2年の春ですが、そのきっかけは1年秋の神宮大会で自分の実力の無さを痛感したことだと思います。

 

――外野を守っていて、正木選手は瀬戸西選手のどこがすごいと思いますか

正木:一歩目の速さや打球までの速さはとても速いなと感じていますし、打球が飛んできた場面だけではなく、声かけの質や量がすごくて、安心感や信頼感を後ろから感じることは多かったです。

 

――声をかけるときに瀬戸西選手は意識していることはあるんですか

瀬戸西:普段意識しているのは「確認の声」です。練習で出たプレーもそうですし、まずは自分のことを確認し、そのあと時間があれば他のポジションの確認もする。だから、自分としては特別のことをしている意識は全くなくて、当たり前のことを当たり前に確認しているだけです。それを今、正木からそれが安心感につながっていると聞いて、良い声かけができているのかなと思いましたし、良いこと言うなって思いました(笑)。

 

――逆に瀬戸西選手から見た正木選手のすごさは

瀬戸西:チャンスでの集中力というのはすごいなと常々感じていて、得点圏にランナーがいるときの正木は打席で風格があるというか、絶対何かしてくれるだろうという安心感があります。その雰囲気は郡司(裕也=R2環卒・現中日)さんに引けを取らない、4番として頼りがいがどんどん出てきているなと感じています。

 

――正木選手から見た「主将・瀬戸西」はどんな主将ですか

正木:主将は「プレーで引っ張るタイプ」と「口で引っ張るタイプ」の2つがあると思っていて、純さんはどちらにも該当すると思います。バッティングや守備などのプレーでもチームを引っ張っていて、ミーティングに関しても的を射た発言をしてチームの方向性を一つにまとめることができる実力もあるなと感じています。その両面性で優れているなと思っています。

 

――いよいよ、秋のリーグ戦が始まります。ラストシーズンとなる瀬戸西選手にとって特別な想いはありますか

瀬戸西:正直、特別な想いというものはないです。毎シーズン優勝するために死に物狂いでやっていますし、慶應7年間の集大成となる最後のリーグ戦にはなるんですけど、それでも変わらず一戦一戦を粘り強く戦って1勝をつかみ取って、優勝してやろうという気持ちしかないです。ラストだからもっと頑張ろうという感じではなく、例年通り一戦一戦頑張って、絶対優勝してやろうという気持ちが強いです。

瀬戸西が慶大でプレーする最後のシーズンが幕を開ける

 

――現在、オープン戦や練習で力を入れている部分はありますか

正木:オープン戦の中で課題は絶対に出るので、その課題を次のオープン戦でどう克服するかです。それは個人としてもチームとしてもそうなので、それを一つ一つクリアしていけば自然とチーム力は上がっていくと思います。オープン戦で出た課題を一つ一つ焦らず、危機感を持ちながらやっていくことが優勝への近道なのかなと思っているのでそこを意識してやっています。

瀬戸西:春リーグからの反省で、150キロを超える真っすぐに振り負けたのは全体を通しての反省で出たことだったので、この時期は真っすぐに振り負けない、スイング、タイミング、インパクトを第一に考えてやっています。あとは正木が言ってくれたことがすべてで、試合で出てくる課題というものをそのままにせず、一つ一つを潰すこと、これを一番密にやったチームが優勝する、間違いなくそうだと思うのでそこは妥協せずにやっているところです。

 

――秋、キーマンになりそうな選手は

瀬戸西:木澤(尚文=商4・慶應)だなと思っています。春の活躍は素晴らしいものであったんですけど、副将として、エースとしてどれだけの投球ができるかが優勝に大きく影響してくると思うので、木澤をキーマンに挙げたいです。

正木:僕は森田(晃介=商3・慶應)かなと思っています。木澤さんもキーマンだと思いますが、木澤さんだけでは勝てないので、4年生の活躍に加えて3年生の投手の代表として、森田がどのような投球をするのかが優勝に関わってくると思います。

 

――個人的な目標は

瀬戸西:個人的な目標と聞かれるといつも迷ってしまうんですけど、まずはチームで全勝優勝することが第一。チームが優勝すれば自分は何でもよいと思っているくらいです。その上で、自分がベストナインをもう一度獲得するくらいの活躍をすることが、チームの優勝に大きく貢献できると思うので、そこを個人の目標にしたいです。

正木:チームが優勝することは前提として、個人として成績はあまり重要視していなくて、チームの勝ちにつながる一打、または押されているときにどのような打撃をするかが大事だと思っています。そこは数字には表れないんですけど、チームや観客にどう影響を与えられるか、チームに貢献する結果を残せるかが大事だと考えています。打率が低くても、大事なところで一本が出れば良いと思いますし、ホームランが少なくてもここぞの場面で一本が出れば良いと思います。

 

――チームとしてどう戦っていくか、目標を含めお願いします

瀬戸西:もっと粘り強い慶大らしい戦い方をして、どんな展開でも試合が終わるときには慶應が1点リードしている。そういった試合を重ねて、この秋は勝ち点5で全勝優勝して、明治神宮大会も優勝できるように頑張りたいです。

 

――最後に読者の方々にメッセージをお願いします!

正木:春のリーグは2位という結果に終わってしまい、慶應はいつも優勝争いには関わっているけど優勝しきれないというイメージを持たれている方が多いと思います。この秋リーグこそは優勝して、大学で過ごしてきて一番お世話になったのは一個上の4年生だと思うので、最後4年生を良い形で引退させてあげられるように僕らが頑張らないといけないと思います。絶対に優勝、日本一を目指してやっていきたいです。

瀬戸西:僕が入った時から勝ち点4が続いています。それはチームの成績としては悪くないんですが、僕らが目標としている勝ち点5の完全優勝には届いていないという状況が続いていて、ケイスポ読者の方々ももどかしい思いをしている方がいると思います。秋こそは、僕ら4年生の集大成として勝ち点5での全勝優勝を必ず果たしますので、今後とも温かい応援をお願いします。

 

――ありがとうございました!

(この取材は9月6日にオンラインで実施しました。)

(取材:菊池輝)

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