慶應スポーツ新聞会

【野球】迎春!下山新主将就任インタビュー

新型コロナウイルスの影響が長引き、2021年の東京六大学野球は昨年に引き続き1試合総当たり方式の開催となった。春季リーグ戦では、初戦で法大にノーヒットワンランと屈辱の敗戦を喫するも、そこから怒涛の8連勝を記録し優勝、そのまま全日本王者へと駆け上がった。前人未踏の大学四冠を視界に捉えた秋季リーグ戦は、ワセダとの激闘の末優勝を飾り明治神宮大会に臨むも、決勝で中央学院大に惜敗し偉業達成を逃した。あと一歩で達成できなかった偉業を成し遂げるべく、慶大ナインを率いる新主将には下山悠介(新商4・慶應)が、副主将には文元洸成(新環4・智辯和歌山)と増居翔太(新総4・彦根東)がそれぞれ就任し、新チームが始動した。今回は下山新主将に2022年の慶大野球部について語ってもらった。

新主将として決意を語る

—主将になった経緯は

結論から言うと同学年の中で投票が行われて、その前に他己推薦があってそれを受けて、自分で立候補するかしないかを決めて僕と文元洸成(新環4・智弁和歌山)が立候補したんですけど、僕と文元を抜いた他の同期の話し合いで、結果的に僕を選んでもらったという形です。

—これからどういう風にチームをまとめたいか

勝てるチームであり、いいチームを作りたいなというふうに考えていて、勝てるチームに関しては1年生のときからリーグ戦に出させてもらう機会が多くて、2回日本一も経験させてもらって、という中でやっぱりいちばん経験豊富なのは自分だと思いますし、その辺りの経験を活かして練習や試合に自分なりにしっかり落とし込んで勝てるチームを作りたいというのがひとつです。いいチームというのは、福井さんの代だったり、瀬戸西さんの代、郡司さんの代と3学年見させてもらった中で本当にどの学年もいいチームで勝つだけじゃ駄目なんだという感じで、最後全員で喜べるようなチームを各代作っていたので、やっぱりそういうチームでありたいなと思います。そこの、勝てるチームであり、いいチームを目指すという2つの軸が凄く大きいです。

—主将になって、福井前主将だったり、監督からなにか声をかけられたか

監督からは、特に細かいことは言われず、「頑張れよ」と言われたんですけど、福井さんからは「とにかく、悠介らしくやれば大丈夫だから」と声掛けをしてもらいました。

—目指す主将像というのは?

一番は背中で引っ張るというのがあって、僕自身、言葉で引っ張るというより、野球に対する姿勢だったり自分で率先して行動して背中で引っ張っていくという面ではすごくできる方だと自負しているので、そういったことを大切にしていきたいです。すごくぼやっとしたイメージなんですけど、先頭に立ってどんどん引っ張っていくということも大事かもしれないですけど、みんなの輪の中心になって色んな人に声掛けをするし、色んな人からも声をかけられるような、キャプテンでありたいなと思っています。

—慶應義塾高校時代も主将としてプレーしていたが、高校時代から主将として考え方が変わった部分は?

大学で、特に福井さんに学んだことなんですけど、自分たちの代だけが強ければいい訳ではなくて、慶應が10年、20年後もずっと常勝軍団であり続けるためには色んな改革に挑戦して、自分たちが正しいと思ったことを挑戦していく姿勢が必要ということをおっしゃっていて、福井さんを中心に一個上の代の方々は色々なことに挑戦していて、その姿を見てきました。高校時代はその意識が薄かったと思います。なので、色々なことに挑戦していきたいと思っています。

—具体的に挑戦したいこと、というのは?

監督の提案もあって、木鶏会というものがあって、「致知」という人間学の本を読んで、感想文やフリートークで野球部について学年問わず語り合う会が月1回であります。去年から始まって、それが挑戦のひとつだと言えると思います。あとは、部員一人一人には部署があって、キャッチャー道具の係だったりとか、ベンチを綺麗にする係、整備をする係など色々あるんですけど、そういった部署の編成も良くしようということで形を変えています。細かくいえばもっとあります!

打撃面でもチームの中心になる

—主将になってから、プレーや普段の生活で意識が変わった点などは?

今まで気をつけていたことを、より一層気をつけるようになった。ひとつは、グラウンドでは隙を見せない。しっかり野球に入り込んでいる姿や、一つ一つの練習メニューに真摯に取り組む姿勢だったり、寮内でも環境整備に務めるようにするなど、選手の模範であるように気をつけています。

—副主将の文元、増居翔太(環新4・彦根東)2人の印象は?

文元は下級生だったり、周りの選手とコミュニケーションを取る力が高くて、色々な人と分け隔てなく話せるのというのが1番の長所です。下級生からの信頼が凄く厚くて、1・2年生が「文元さん、文元さん」とよく言ってるので、副キャプテンに選ばれたんじゃないかなと思います。
増居に関しては、凄く頭が切れるというか、賢くて。かつ、僕らの野球は野手と投手で練習が別々でコミュニケーションを取る機会が結構少ないんですけど、増居がいることでそこを繋ぐ架け橋になります。あとはやっぱり、賢いので、投手が思っていることをまとめて監督と相談してくれます。

—主務の服部昂祐(新文4・東京都市大付属)の印象は?

服部は実は熱い男で、チームに対してもっとこうした方がいいとかどんどん意見を言ってくれる存在です。主務に相応しいというか、事務系の仕事も熱心にしているということも周りのマネージャーからも聞いています。元々は、僕らの代には男子マネージャーがいなくて、選手の中から話を重ねて、服部がなったという形だったんですけど、そういうのもあって、熱い男です。

—新チームの強みと課題は?

強みはやっぱり、特に投手はリーグ戦で戦ったメンバーが残っている点だと思います。課題点は、新戦力がどれだけ出てきてくれるかという点です。特に、細かい例で言えば捕手や、渡部遼人(環4・桐光学園)や正木智也(政4・慶應)のような核になるような選手が抜けたので、そこに新しい戦力がどんどんこの時期から食い込んでこれるかというのが大きな課題だと思います。

—下山選手自身、今シーズンの感触は?

秋のリーグ戦の序盤から中盤にかけては、そこそこ調子も良かったんですが、そこから段々調子が悪くなっていって、最後明治神宮大会で調子を戻しかけた感じでした。正直、悔しかったといいますか、もっと自分がチームに貢献できていたら、四冠達成できていたのかなと悔しい思いがすごくあります。

—明治神宮大会の準決勝のサヨナラ本塁打の感触は?

感覚はよかったです。そこまで全然打ててなくて、打席に入る前、監督に「何も考えず、来た球を打て」と言われてその通りにしたら打てました。僕自身ありがちなのが、悪いときこそどんどん頭でっかちになって打席の中でも考え過ぎて反応が悪くなってしまう、という感じだったので、改めて勉強になりました。

明治神宮大会では悔しさを味わった

—決勝は最後のバッターになったが、そのときの心境は

本当にあの場面でなんとかして正木さんに繋ぎたかったという思いが一番あって、やっぱり勝てば四冠ということも頭にありましたし、あの試合トータルで見ても、6打数1安打で自分が思うようにチームに貢献できなかったので、なんとかしたかったという気持ちが一番強かったです。

—下山選手自身の来年の目標は

まずは、キャプテンとしてチームの中心であり続けるということが一番の目標です。個人的なプレーの目標としては、首位打者取れるくらいの活躍をすることです。

—同期と下級生で期待の選手は

同期で行ったら、高山起(新総4・松本深志)です。高山は本当によく練習をしますし、真面目に野球に取り組んでチームメイトからも慕われている存在なので、高山はどこかで大化けしてくれると嬉しいなというのがあります。高山は守備も上手いですし、バッティングも力をつけているので期待しています。
下級生では、ちょっと前から期待しているんですけど、佐藤一朗(新商3・慶應)です。彼は、とにかくバッティングが力強くて彼に特に出てきてほしいなという思いです。

—新チームの目標は

四冠といいたいところではあるんですけど、まずは春のリーグ戦を優勝することが一番の目標です。周りの方からは「来年こそ四冠取ってな」という風に言ってくださるのですが、グラウンド上で四冠に届きそうで届かない経験をした身から言わせてもらうと、リーグ戦で優勝することすら本当に難しいというのは身をもってわかりました。四冠はそう簡単じゃないと思うので、ゼロから始まった僕らのチームで目指すのは、来年の春のリーグの優勝です。

—最後に、ケイスポ読者へ一言

いつも、塾野球部への応援、ありがとうございます。新しいチームが始まって、まだまだチームとして未熟ですし、チームとしての課題も沢山あります。福井さん達の代を超えるためには真似するだけでなく、この代のチームの色を出していくよう頑張って、春のリーグ戦を優勝します!

 

◆下山悠介(しもやま ゆうすけ)

2000年4月8日生まれ。慶應義塾高を経て、商学部新4年。ポジションは三塁手。高校時代には主将としてチームを牽引し、チームの甲子園春夏連続出場に貢献。慶大進学後は1年春のリーグ戦から勝負強さを買われ、三塁手として活躍すると、1年秋と2年秋にベストナインに選出され、3年秋の大学日本代表候補合宿にも帯同した。176センチ、81キロ。右投げ左打ち。

 

※当取材は新型コロナウイルス感染拡大を受けて、12月12日(日)にオンライン上で実施しました。

(取材:北村可奈、写真:宮崎秀太)

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