【競走】PB更新止まらず!「ビッグマウス」の裏に揺るがぬ自信 慶大の誇るマルチスプリンターが目指すもの・林明良(前編)/関東インカレ直前インタビュー2026・第4弾

競走

開催が目前に迫った第105回関東学生陸上競技対校選手権大会(関東インカレ)。今大会、チームが掲げる目標は「1部残留」だ。昨年死守したこの地位を今年も守りきることができるか。この大舞台で1点でも多く掴み取るために部員たちは全てを懸けてピークをここに持ってきた。

本企画では、今年の関東インカレで活躍が期待される選手、関東インカレを支えるサポートブロックの部員に、意気込みや目標についてのインタビューを行った。第4弾は躍進を続けるマルチスプリンター、林明良(政4・攻玉社)選手!

 

――幼少期の大半は海外で過ごされていましたが、その経験はどのように活きていますか?

海外の人は日本人に比べると何に対してもポジティブ思考で、もし何かがうまくいかなくても、割とポジティブに物事を捉えることが多いと思っています。そこで過ごした経験から、自分の性格としてはあまり落ち込むことなく、ずっと前向きにポジティブでいられています。

陸上競技においてもそれは活きていて、ポジティブさ、そして自信という点では部内トップだと思っています。

 

――その中でも落ち込んだ経験はありますか?

大学でも陸上競技を続けると決め、ブランクもあるなか半年ぐらい練習を頑張って、やっと走れてきてPBを更新することができた後、全日本インカレの1週間前に肉離れをしてしまった時は一番落ち込みました。また、3年生の時の関東インカレと全日本インカレで、なかなか思うような走りができず、全種目で準決勝敗退っていう結果になってしまった時も落ち込みました。

ただ、なぜ調子が上がってないかという理由を自分の中でしっかり突き止めて、試行錯誤を重ね、それを練習の中に落とし込むことができれば絶対に調子は上がってくるな、という自分の中での自信があったので、ずっと前向きでいました。頑張り続ければ、ちゃんと結果がついてくると捉えていました。結構ビッグマウスなタイプだと思います。最初はあまりタイムが速くなかったのですが、1年生の時から、たとえば他の大学の速い選手の話になっても「勝てる」、「負けない」とずっと言っていた気がするので。そして現在は、ちゃんと戦えるようになったと思います。

 

――もともとはサッカーをされていたとのことですが、陸上の面白さはどのようなところにありますか。

もちろんチームスポーツはすごく好きで長くやっていたのですけど、個人種目をやりたいなって思っていて。個人種目は何でも自分で管理しなければならない分、責任感があります。その点が魅力で今までずっと続けています。

 

――なぜ慶大の競走部への入部を決めたのですか。

一番のきっかけは、慶大の練習会に参加したときに、豊田兼(トヨタ自動車・令6年卒)さんとお話して、「慶應の競走部は環境が整っているし、自由に陸上競技ができる」ということをお聞きしたことです。「もともとタイムが速くない選手でもタイムを伸ばせる環境がある」ということも、色々な先輩からお聞きしていました。他の大学だと、タイムを持っていないとそもそも入部できなかったり、ある程度のタイムを持っていないとそもそもチームが違ったりしますが、慶應はそういうことはなく、誰でも入部できますし、どんなレベルでも、挑戦と努力さえすればちゃんとタイムを伸ばせます。それが入部の決め手でした。

 

――200mの競技の魅力は

100mでは最初の方に速い人がレースで勝つという展開が多いと思うのですが、200mは最初のコーナーの100mから直線にかけて、本当に誰が勝つかわからないようなレース展開なのでそれが魅力ですね。前半が速い選手だったり、後半で最後に追い上げてくる選手だったり、色々な強みを持った選手が揃っている競技だと思います。自分の強みは後半の伸びです。長い距離でも最後の50mあたりでしっかり力を出し切るという意識を持って練習に取り組んでいます。逆に前半はレースの弱点でしたが、今年に入って少しずつ100mをやっているうちにスピードがついて、スタートが速くなりました。

 

――憧れの選手は

慶應の競走部のOBである山縣亮太選手(現セイコー・平26年卒)が憧れの選手です。今でも100mと200mともに山縣さんの記録が塾記録として残っていますし、オリンピック、世界レベルでご活躍されている本当に尊敬する先輩です。すごく高い目標にはなるのですが、山縣さんの塾記録の更新を目標に、今シーズン、ラストイヤーとして頑張りたいなと思っています。山縣さんからは、いいタイムが出ると「おめでとう」と連絡をいただいています。練習で日吉のグラウンドでお会いした時にはアドバイスをいただいたり、陸上の話をしたり、お話しする機会が多いです。山縣さんはスタートがすごく速いのですが、自分は今までレースの前半が苦手だったので、細かいアドバイスをいただいたことは自分の競技に活きています。

 

――ライバルとして「負けたくない」と思う選手は

すごく刺激になっている存在として三輪颯太選手(株式会社小泉・令6年卒)がいます。入部した時から、ずっと練習などでご一緒させていただいていました。練習では三輪さんに食らいついていって、アドバイスもたくさんいただきました。大好きな先輩で今でもすごく仲良くさせていただいているのですが、意識している選手でもあります。他大学だと、鵜澤飛羽選手(JAL・筑波大)はやはり意識しています。今だと日本で一番200mが速い選手ですし、常に日本代表に選ばれている選手です。2年の頃の関東インカレで何回か一緒に走る機会があったのですが、社会人になって陸上を続けたときに一緒に戦えるような選手になりたいなと思っています。

 

――「陸上をやっていてよかった」と思える瞬間は

自分の経験ではないですが、去年の世界陸上でマイルリレーを観戦しに行ったとき、スタジアムは満席でとても盛り上がっていて、「陸上競技は人に感動を与えられるんだ」というのをその時に改めて思いました。その時期、陸上競技を社会人でも続けるか否かを自分の中ですごく悩んでいたのですが、世界陸上を見に行って「色々な人に感動を与えられる選手になりたい」という思いが強くなりました。

 

(取材:飯田佑希子、片山春佳、佐藤成、中原亜季帆)

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