慶應スポーツ新聞会

【ソッカー(女子)】関東リーグ前期最終節 最多失点で泥沼の4連敗.. いま試されるチーム力、この試練を乗り越えられるか 東京国際大戦

今季が始まって早々、大きな試練を迎えている慶大

「ポジティブな要素を見つけ出すのは難しい」(伊藤監督)前期最終節となった。15分に4試合連続で先制点を許すと、続く24分にもあっけなく追加点を献上。30分に山本華乃(理3・横須賀シーガルズ)が自ら得たPKで1点を返すも、前半終了間際に追加点を奪われて引き離された。後半は東国大の精彩を欠いた攻撃に助けられボールを握る時間が増えたが、形ばかりの攻勢で二点差を追いつく勢いが見られなかった慶大。今季最悪の3失点で4連敗を喫し、前期リーグ全6試合で得た勝ち点はわずか3にとどまった。

 

第25回関東女子サッカーリーグ 前期第6節 vs東京国際大学

2019/05/25(土)15:00KO @東京国際大坂戸グラウンド

【スコア】

慶應義塾大学1-3東京国際大学

0-1 15分 CHANEL(東京国際大学)

0-2 24分 犬竹麻琴(東京国際大学)

1-2 30分 山本華乃(慶應義塾大学)

1-3 42分 CHANEL(東京国際大学)

◇慶大出場選手

GK 加藤楓琳(総4・常盤木学園

DF 熊谷明奈(総3・十文字)

DF 奥本くるみ(環4・浦和レッズレディースユース)

DF ブラフ フェイ(文1・スフィーダ世田谷FCユース)

MF 足立智佳(環3・大阪桐蔭)→76分 秦野くるみ(総1・藤枝順心)

MF 庄司夏穂(総4・聖和学園)→46分 松木里緒(環4・常盤木学園)

MF 小川愛(総3・神村学園)

MF 佐藤幸恵(総3・十文字)

FW 工藤真子(総4・日テレ・メニーナ)©

FW 鈴木紗理(総3・十文字)

FW 山本華乃(理3・横須賀シーガルズ)

 

アウェイでの前期最終節となった

前節(0●1)、3連敗を喫した慶大。連敗を食い止めるべく、前期リーグの最終節に臨んだ。今節は、これまで比較的固定されていたメンバーの配置に変化が見られた。左WBを務めていたブラフ・フェイ(文1・スフィーダ世田谷FCユース)が3CBの左へと一列下がり、「少しズレを生じさせたい」(伊藤監督)意図で足立智佳(環3・大阪桐蔭)と小川愛(総3・神村学園)が中盤で縦関係のポジションをとった。また、左WBには庄司夏穂(総4・聖和学園)が起用された。

高いパフォーマンスを維持する加藤

15時を過ぎても30℃を超える厳しいコンディション下での試合となった。この試合、戦い方に明らかな変化が見られた慶大。試合を通してロングボールを蹴るシーンが多く、相手ゴールまで細かく繋いでいく場面はこれまでよりも少なかった。立ち上がりの5分、GK加藤楓琳(総4・常盤木学園)は相手FWに厳しく寄せられるも、前線でフリーになっていた鈴木紗理(総3・十文字)を素早く見つけ精度の高いパスを通した。さらに加藤は9分、抜け出してきた相手選手と1対1になったが、体を張ったセービングでゴールを死守。連敗脱出に向け気持ちのこもったプレーを見せた。だが迎えた16分、強いフィジカルを持つ相手FW・CHANELにDFがマークを振り切られて失点。「また試合が少し落ち着いた時間に失点してしまった」(伊藤監督)慶大は4戦連続で先制点を許す苦しい展開となった。更に24分には、浮き球を含めた細かいパスで中央を突破され追加点を献上。0-2となった。

30分、PA内で倒される山本

その6分後、山本華乃(理3・横須賀シーガルズ)が裏に抜け出してPA内に侵入。右足に持ち替えようと切り返す動作中に相手DFに倒されPKを獲得した。山本は起き上がるとすぐさまボールを手にして、GKと対峙。これをゴール右に冷静に決め、早い時間帯に1点を返した。しかし、この1点を反撃の狼煙にできなかった慶大。山本をターゲットにした後方からのロングボールを多用したが、厳しくマークされた山本は普段ほどにはボールを収められず、加えてセカンドボールの回収率も低かったため、攻撃のリズムが生まれなかった。ペースを握れないでいた前半終了間際、相手FW・CHANELに体を寄せたDFは倒されてしまい、そのままゴール右に決められてしまった。前半だけで3失点を喫した慶大は2点ビハインドでハーフタイムを迎えた。

現在のチーム状況での2点差は重苦しいものとなった

後半の頭から庄司夏穂(総4・聖和学園)に代わって、今季途中出場で高いパフォーマンスを見せている松木里緒(環4・常盤木学園)を投入した。松木のオフ・ザ・ボールでの運動量や足立智佳(環3・大阪桐蔭)が左サイドの高い位置をとれるようになったことで攻勢に転じた慶大。48分には山本が反転してから思い切って右足を振り抜いたがGKに弾かれた。更に50分、足立が左サイドをえぐってチャンスを作ると、こぼれ球が工藤真子(総4・日テレ・メニーナ)のもとへ。抑えのきいた鋭いミドルショートが惜しくも枠外に逸れると、工藤は悔しさを露わにした。3分後にも小川愛(総3・神村学園)が遠い位置から東国大ゴールを狙った。

松木の投入で前線が活性化したが、得点には繋がらなかった

後半立ち上がりの攻勢で点差を詰めることが出来なかった慶大は徐々に重苦しい雰囲気に。3連敗中というチーム状況、更に季節外れの暑さの下で2点差を追いつくのは、精神的な面で厳しいものがピッチ上から感じられた。76分に、足立に代わって秦野くるみ(総1・藤枝順心)を送るも状況を打開できず。次第に選手間でのコミュニケーションも減っていってしまった。象徴的だったのは85分過ぎ、東国大が立て続けに選手交代をして長くプレーが止まった場面。グラウンドの選手たちだけでなく、ベンチからも盛り上げるような声は少なく、半ば諦めてしまった雰囲気が充満していた。今季最多の3失点、そしてわずかシュート5本で敗れた慶大はこれで泥沼の4連敗。TEAM2019は試練の時を迎えている。

前期を終えて勝ち点3、リーグ下位に沈んでいる

第2節で勝利(1◯0)して以来1か月以上、勝ち点を挙げられていない。試合後の慶大サイドは重苦しい雰囲気に包まれ、伊藤監督の厳しい表情が印象的であった。第3戦(1●2)、第4戦(1●2)の敗戦は、内容で相手を上回りながらもカウンターに屈した形。しかし直近二戦は内容も芳しくなく、躍動するソッカー部女子の姿は鳴りを潜めてしまっている。月並みだが最下位に沈む今、後期リーグはもう這い上がるのみとポジティブに捉えるしかない。「もう1回ゼロからチームを作り直すつもりで―――」6月9日から始まる皇后杯予選、後期リーグ、そしてインカレにつながる大学リーグとTEAM2019の挑戦はまだ始まったばかり。いま直面する大きな試練を乗り越えた先には、目標のインカレ制覇を達成しうる大きく成長した荒鷲の姿が必ずある。苦しい現状こそ、チームスローガンである”ONE”、チームが1つになる底力が試されているのかもしれない。

(記事:柴田航太郎 写真:柴田航太郎)

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以下、試合後のコメント

伊藤洋平監督

――これで4連敗。上手くいっていない点はどこだとお考えですか
また前半の試合が少し落ち着いた時間に失点してしまったので、自分たちの悪い流れを払拭することが出来なかったですね。

――厳しい状況の中、逆に上手くいっている点は
上手くいっている点があれば勝っているかなという感じです。なかなかポジティブ要素を見つけ出すのは難しいんですけど―――今はちょっと分からないです…

――小川選手と足立選手が中央で縦関係になっていた。この意図は
相手のシステムとの噛み合わせの問題で、少しズレを生じさせたかったということですね。

――今節はこれまでよりも明らかにロングボールを多用していた。試合前に指示があったのか

そういう訳ではなく、まあ中での感覚というのもあったんですけど、そのプレーをするのであれば違う準備をしなきゃいけないので、そこの所は個人でもやっぱり瞬時に判断しなきゃいけなかったなと思いますね。

――皇后杯予選、そして後期リーグへと続いていきます。反撃に向けて意気込みをお願いします
そうですね。本当にこのメンバーで勝てないというのはやっぱり僕の責任だと思ってますし、こういう時だからこそ一人一人としっかりと対話をして、もう1回ゼロからチームを作り直すつもりで―――はい、色々改善していきたいと思ってます。

 

足立智佳(環3・大阪桐蔭)副将 

――前節まではCBでの出場が多かったが、CBではどういったことを考えてプレーしていたか
このチームのCBに求められてるのはビルドアップだと思います。そういう意味では責任感がありました。

――今日は1列前での出場となった
相手が5-3-2のフォーメーションということで、愛(小川)と2ボランチで縦関係になっていました。どっちかフリーにする意図があったのですが、前半は上手くいきませんでした。

――後半は左サイドにポジションを移し、敵陣深くまで攻め込むシーンが多かった
ハーフタイムで攻めるしかないと言われたので、そこは意識していました。

――今季、副将という役職に就いた
今のなかなか勝てていない状況に責任を感じています。

――反撃に向けて意気込みを
またチーム1つとなって、目の前の試合に臨むしかないので、1試合1試合に向かっていきたいと思います。

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