昨年度ブロック4位の悔しさを晴らすべく、関東学生リーグ開幕戦に臨んだ慶大は東大と対戦。脇芽生(法3・大妻多摩)のゴールで先制すると、井口穂(総3・日本大学)、宮原紫乃(法2・慶應女子)も続き、前半を3―1で折り返す。後半には一時3―3の同点に追いつかれる苦しい展開となるも、林萌々(理3・同志社)の勝ち越しゴールで再び主導権を握る。終盤には井口、宮原が追加点を挙げ、6―3でリーグ開幕戦を白星で飾った。
7 月5 日(日)10:30 DRAW
@駒沢オリンピック公園 第一球技場
♢スタメン♢
AT#16 井口穂(総3・日本大学)
AT#39 重村百香(総4・学習院女子)
MF#8 藤田恭子(法3・学習院女子)
MF#67 平井美寿(経3・慶應女子)
MF#77 安達心結(法4・日本大学)
DF#28 野澤舞桜(文4・聖ヨゼフ学園)
DF#30 佐藤優衣(経4・県立湘南)
DF#34 都村沙枝(文4・雙葉)
MF#38 山上美晴(法3・慶應女子)
G#51 矢嶋千穂(文4・東京学芸大付属)
♢得点♢
| 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 計 |
慶大 | 1 | 2 | 1 | 2 | 6 |
東大 | 0 | 1 | 2 | 0 | 3 |
慶大得点者 | 脇(1) | 井口(1)、宮原(1) | 林萌(1) | 井口(1)、宮原(1) | ― |
昨年度はブロック4位と悔しい結果に終わった慶大。巻き返しを期す今季は、昨年度ブロック首位通過の早大、ブロック2位の立大、早大から白星を挙げた青学大、2部から昇格した東海大、入替戦を制して1部残留を決めた東大と同じAブロックに入った。昨年度、慶大は東大と同じブロックで対戦し、17―1で大勝。今年は開幕戦から勢いに乗り、上位進出に向けて好スタートを切りたいところだ。
7月に開幕した関東学生リーグ。リーグ戦初戦となる一戦は、雨予報が続いていたものの天候は最後まで持ちこたえ、試合は予定通り開催された。会場には両チームの部員や保護者、OGら多くの関係者が駆けつけ、開幕戦らしい緊張感と期待感が漂う中、今季最初の戦いの幕が上がった。

開幕戦で勝利しいいスタートを切りたい
試合開始のドローを獲得した慶大は、そのまま相手ゴール前まで攻め込む。しかし、最後はパスがわずかに合わず、先制点とはならない。その後は東大に押し込まれる時間が続くも、粘り強い守備で対応。相手のパスミスを誘ってボールを奪い返し、ピンチを切り抜ける。均衡を破ったのは慶大だった。6分、ゴール前で丁寧にパスをつなぐと、最後は脇がサークル右から侵入。相手ゴールキーパーの頭上を越える鮮やかなシュートを決め、待望の先制点を挙げた。
しかし、リスタート後は再び東大が主導権を握る。放たれたシュートはポストに直撃するも、こぼれ球をG矢嶋千穂(文4・東京学芸大付属)が素早く回収し、追加点は許さない。一方、東大は高さを生かした堅い守備を展開。慶大は相手陣地までボールを運ぶ場面をつくるものの、パスコースを消され、ゴール前には何枚もの壁が立ちはだかり、思うように攻撃を組み立てることができないまま第2Qに。

脇が先制点を奪う
先制後は東大に流れを握られる嫌な雰囲気の中でドローを獲得した慶大は、一気にゴール前へ攻め込む。重村百香(総4・学習院女子)からのパスを受けた井口がゴール裏から冷静にシュートを決め、リードを2点に広げた。しかし、その後はドローを思うように獲得できず、防戦の時間が続く。7分にはファウルからFSを与えるも、守備陣が粘り強いプレッシャーをかけ、矢嶋も好セーブを見せるなどしてピンチをしのぐ。それでも9分、相手の攻撃を止めることができず、1点を返された。
東大の勢いは止まらない。12分にはミドルシュートを放たれるも、矢嶋が落ち着いてセーブ。しかし、その後はパスミスから再び相手ボールとなり、13分にもシュートを浴びるが、再び矢嶋が立ちはだかる。相手のタイムアウト明け、慶大はボールを保持しながら堅い守備を崩そうとパスを回す。ゴール前には幾重にも壁が築かれ、なかなか決定機をつくれない。それでも試合が動いたのは終了間際だった。素早くボールを展開すると、最後は宮原がゴールを射抜き、3―1。貴重な追加点を奪い、2点リードで前半を折り返した。

宮原の追加点で突き放す
後半は開始早々から試練が訪れる。ファウルからFSを与えると、矢嶋が一度はシュートを止める。しかし、ボールの勢いを完全に殺し切れず、こぼれ球がそのままゴールへ吸い込まれ、3―2と1点差に迫られた。流れを引き戻したい慶大は6分、FSを獲得。しかし、この好機は相手Gの好セーブに阻まれ、追加点とはならない。一方、守備では7分、ゴール右隅を狙ったシュートを矢嶋が好セーブ。さらに、こぼれ球を都村沙枝(文4・雙葉)が素早くクリアし、ピンチを切り抜ける。
それでも10分、東大の攻勢を止めることができず、ついに3―3の同点に追いつかれる。苦しい展開となる中、慶大はすかさずタイムアウトを要求し、立て直しを図った。
タイムアウト後の12分、相手のパスミスからボールを奪った慶大は、落ち着いて攻撃を組み立てる。ゴール前まで攻め込むと、サークル内でファウルを誘いFSを獲得。林萌がこれを冷静に決め、再び勝ち越しに成功した。その後も矢嶋がゴールを捉えたシュートを好セーブで防ぎ、1点のリードを守り最終Qへと突入した。

林萌のゴールで勝ち越し
第4Qも一進一退の攻防が続く。藤田恭子(法3・学習院女子)がゴール前でシュートを放つも、惜しくもバウンドが合わず得点には至らない。それでも慶大は前線から激しいプレッシャーをかけ、相手のパスミスを誘発。一方の東大もこれまで以上に守備を固め、次の1点が勝敗を左右する緊迫した展開となった。5分には宮原が3、4人の相手ディフェンスをかわす力強いドリブルで会場を沸かせる。しかし、ゴール前には厚い守備網が敷かれ、あと一歩のところで決定機をものにすることができない。
それでも終盤、慶大が勝負を決める。長時間にわたってボールを保持し、パスを回しながら相手守備のわずかな隙をうかがうと、12分、素早いパスワークから最後は井口がこの日2点目となるシュートを決め、5―3とリードを広げた。さらに直後のドローも制すると、宮原が再び果敢なドリブルでゴールへ迫る。サークル内で4人に囲まれながらもファウルを誘い、FSを獲得。14分、このチャンスを宮原自ら冷静に決め、6―3と試合を決定づけた。
試合終了まで攻撃の手を緩めなかった慶大は、最後までボールを保持しながらゴールを狙い続ける。そして終了のホイッスルが鳴り響き、リーグ戦開幕戦を白星で飾った。

この日2ゴールの井口
一時は3―3の同点に追いつかれるなど、苦しい時間帯もあった慶大。それでも、タイムアウトで流れを切ると、第3Qのうちに勝ち越しに成功。追いつかれても焦ることなく、冷静に攻め続けた姿勢は今季のチームの強みと言えるだろう。
一方で、課題も見えた一戦だった。東大守備陣との体格差も影響し、ゴール前には幾重にも壁が立ちはだかった。慶大は相手陣地までボールを運びながらも、厚い守備を前に思うように攻撃を組み立てられない時間帯が続いた。また、ドローを獲得できない時間帯やパスミスから相手に流れを渡してしまう場面もあり、試合後に矢嶋主将が「今年はリーグ戦初出場の選手が多い」と語ったように、経験の浅い選手が多い今のチームならではの課題も垣間見えた。

勝利したものの課題も多く残った慶大
それでも、同点に追いつかれてから再び勝ち越し、終盤には3連続得点で試合を決定づけたことは大きな収穫だ。苦しい展開でも下を向かず、積極的にゴールへ向かう姿勢は最後まで崩れなかった。開幕戦で見つかった課題を一つずつ修正していけば、より早い時間帯から攻撃のリズムをつかめるはずだ。
白星発進となったリーグ開幕戦。勝利という結果だけでなく、課題と収穫の両方を得た価値ある一戦となった。次戦は約1カ月後の東海大戦。ここで勢いをさらに加速させ、その1週間後に控える早大との一戦へ弾みをつけたい。

この流れを次戦にもつなげたい
次戦 :第38回関東学生ラクロスリーグ第2戦
8/15(日) 9:00~ vs東海大
@大井ふ頭中央海浜公園ホッケー競技場サブピッチ
(記事:岡里佳、撮影:塩田隆貴)
▽以下、選手インタビュー
ーーご自身のプレーを振り返って
勝負どころのシュートを止めることができたので、まあまあのプレーだったかなと思います。
ーー同点に追いつかれ、相手に攻められる時間が長かったが、守ってる間はどういった心境で後ろから見ていたか
やっぱり今年のチームは凄い下級生が多くて、みんな頑張ってくれたので、どうにかして自分が止めて、アタックにボールを繋げようという気持ちで守っていました。
ーーチーム全体として今日の試合振り返って
チームとしてはやっぱり簡単なパスミスとか、キャッチミスがすごい多かったので、そういうところでは日本一取るためにはもっと改善して行かないといけない部分だなと思いました。
ーー3-3で一時同点に。チームに対してどのような声掛けをしたか
やっぱり3Qでそういう展開になるっていうのはみんなで想定内だったので、そういう中でも一人ひとり挑戦を続けて攻め気のプレーをしようっていう声かけをしていました。
ーーリーグ戦初出場の選手が多い中で、今日の勝利はどういった意味があるか
この勝利はやっぱり一人ひとりの大きな自信につながる勝利だと思います。早慶戦も負けていて、今まで大きな試合で勝利した経験がなかったので、努力が結果につながるという自信がみんなについたんじゃないかと思います。
ーー次節への意気込み
あと一カ月あるので、それまでに一人ひとり個の力を伸ばして、チーム全体で最大の力を発揮して、2勝目出来るように頑張ります!
ーー今日の試合を振り返って
いろんなプレッシャーがあったなかだったんですけど、みんなで勝ち切ることが出来て、すごい良かったです。
ーー同点に追いつかれたときチームとしてはどのような気持ちで挑んでいたか
いったんまた振り出しに戻ったんですけど、やることは明確だったので、ちょっとそれをやるだけという感じでした。
ーー4点目を決めたときの感想
嬉しかったです(笑)。
ーー次の試合の意気込み
次も絶対勝ちます!

ーーどういった気持ちで試合に臨んだか
今シーズン始まって試合経験も少ない選手が多かったり、あとは早慶戦で負けてるっていうこともあったので、自信を完璧に持っていけたっていうよりかは、今日できることしっかりやろうと思って入りました。
ーー今日の試合を振り返って
最初は点が取れてたんですけど、相手に追いつかれた時にチームの中で焦りがどうしても出る部分もあって。ただ、そこをなんとか乗り越えて、ちゃんと得点を重ねることができたところが成長したところかなと思います。
ーー攻撃の際にこう意識していること
攻め方としていろいろチームの中で考えてることがあったんですけど、自分が点を取って、それでチームを落ち着けるっていうことも必要だと思ったので、隙があればゴールを狙おうと考えています。
ーー次節への意気込み
どんどん厳しい試合になっていくと思うんですけど、自分たちがやることは変わらず、自分自身もやることは変わらないと思うので、ちゃんとゴールは狙いつつ、やるべきことはしっかりとやって、試合にいい準備して入れたらいいなと思います。
ーー今日の試合どのような気持ちで臨んだか
初戦ということもあって、実力だけではなく、試合の雰囲気やリーグ戦ならではの独特の空気感にも大きく左右されてしまう難しさがあると感じていました。今年のリーグ戦は、すべての試合で1点がとても大事になるような混戦の試合が予想されている中で、ミスを恐れず積極的に攻め切ろうという気持ちでした。また、今年のOFメンバーはリーグ戦初出場の選手も多いので、「自分が点を決めて勝たせる」という強い気持ちで試合に臨みました。
ーー今日の試合振り返って
まずは初戦を勝って次に繋げられたこと、チームとして接戦の試合を勝ち切れたことが良かったと思います。
ただ、個人としては、大事な場面でシュートを決め切れなかったこと、チームとしても流れを引き寄せたい大事な場面でパスミスが出てしまうなど、まだまだ改善していかなければいけない点がたくさんあると感じました。そこは次の試合までの約1か月間でひたすら練習を積み重ねて、しっかりと準備していきたいです。
ーー自分の強みは
一番の強みは1on1だと思っています。積極的に仕掛けてチャンスをつくる突破力と、ミスを恐れず最後までゴールを狙い続ける姿勢を大切にしています。下級生だからこそ、積極的なプレーでチームに勢いや流れを引き寄せられる選手でありたいと思っています。
ーー次節への意気込み
強い気持ちで絶対に勝ちます!

