【バスケ】選手コメントPart.1(4年生編)

東海大戦後の集合写真

東海大戦後の集合写真

インカレ2回戦、東海大との大激闘の末73‐84で敗北し、今季のシーズンを終えることとなった慶大バスケ部。3月の六大学から始まり11月末のインカレまでの8ヶ月間を走り抜いた慶大は、秋季リーグ戦では17勝1敗という圧倒的な結果を残し、目標であった1部昇格を見事に達成してみせた。早慶戦勝利、1部昇格、インカレ優勝という目標の内「そのうちの1つしか達成出来なかった」(佐々木HC)ものの、「やっぱり4年目が一番印象に残ってます」(長命)という言葉通り、今季の躍進は全ての人々の心の中に印象強く刻まれていることだろう。これで引退となる4年生達は、1年目にインカレ決勝の舞台を経験するも、翌年2部に降格。昨年には3部との入替戦を経験するなど、「激動の4年間」(蛯名)を送った世代だった。「素質的には二ノ宮(’10年度・環卒/現トヨタアルバルク)達と同じくらいのものがあった」と佐々木HCが賞賛した4年生、そしてその佐々木HCが今季でチームを去るいま、慶大バスケ部は一つの転機を迎えることとなる。しかし、「もう何も不安はない」(矢嶋)と4年生が言い切る下級生たちが、来季は1部で再び旋風を巻き起こしてくれることだろう。「インカレ優勝を成し遂げたい」と語る伊藤を軸とする来季のチームにも、大きな期待がかかるところだ。

今季結果総括

◆大会名

◆期間

◆結果

東京六大学バスケットボールリーグ戦

3/16~20

5(23)

81回慶関バスケットボール定期戦

4/13~14

優勝(20)

29回京王電鉄杯

4/27~29

9(15)

62回関東大学バスケットボール選手権大会

5/7~11

10

71回早慶バスケットボール定期戦

6/8

敗北(65-74)

53回関東大学バスケットボール新人戦

6/10~13

ベスト16

89回関東大学バスケットボール2部リーグ戦

8/31~10/27

優勝(171)

1部昇格入替戦 vs中大             

11/05~06

昇格(93-7495-70)

65回全日本大学バスケットボール選手権大会

11/26~28

ベスト16

 

──激動の4年間。貫いた芯の強さと慶大スタイル

 

キャプテンとして、1年間チームを支えた蛯名

キャプテンとして、1年間チームを支えた蛯名

[主将] 蛯名涼(4・洛南高)

退場しちゃって、もうコートに立てないんだなという悔しい気持ちが出てきたんですけど、それ以上に最後下級生が出てた時の頼もしさというか、どっちかというと涙よりも来年への期待の方が大きくて、悔しい気持ちよりも先につなげた安心感という、そういう気持ちの方が大きくて、不思議な気持ちです。(入れ替え戦からインカレへの入りについて)入替戦以上にもっとディフェンスを厳しくといって、23週間詰めて、結果に結びつかなかったんですけど、強い慶應を見せられたかなと思います。(4年間を振り返って)激動の4年間でした。どん底まで落ちる時は落ちましたし、今年は上がる所まで上がれてました。一番印象に残っているのは入替戦で勝てて1部に上がれたことです。一番泣きましたし。このチームでもっと長くやりたかったなという風に思ったので、本当は東海にも勝ってもうちょっとでいいのでやりたかったんですけど…。やっぱり入替戦が一番目標にしていましたし、印象に残ってます。(試合の内容について)バスケットの内容については下級生が主体でやってくれてました。体が大きな相手でも15だったら僕らにも分があると思ってて、学生の泥臭いバスケットをやれば絶対に勝てると信じ続けてやってきてて、絶対に忘れないでやってほしいと思います。(東海大の印象)中盤のうちは絶対負けられないという気持ちですかね。弱気になるところがなかったです。僕たちの狙い目は相手がひいた時にどんどん圧をかけて、うちが走ったりすることですけど東海大はそれがなかったです。常に流れのいい時の国士舘大みたいで、コート内で声を出してるとか田中大貴が引っ張ってるっていうわけじゃないんですけど、練習の時から緻密に話し合いをしながら練習しているから見えずともできるのかなと思います。完成度という部分では圧倒的だったなと思います。

泥臭く、体を張ったプレーで慶大の伝統を体現した4年間だった

泥臭く、体を張ったプレーで慶大の伝統を体現した4年間だった

(自分自身やりきれた1年でしたか)一応芯は貫いたと思います。結果に残る仕事はできない分、練習ではキャプテンとして力を抜くことはできなかったですし。今年の4年生は芯が強くて、終わったから言えるんですけど、捻挫をしても練習を続けたり、風邪ひいてても練習を続けたり、絶対抜けなくて、そういう中で僕も絶対できませんでした。他の人の支えもあったんですけど、自分の芯の強さというのも明確にできた一年でもあったと思います。(涙については)伊藤とかあんだけ涙を流してて、それだけ勝ちたかったんだなと。自らじゃなくて、周りからの間接的にやられましたね。監督さんとか部長さんがあれだけ泣いてるの見たらやっぱりつられちゃいます。(1年間での成長について)チーム発足当初に部員には絶対そう言ってきたのが、辛い時にももう一段階がんばるということでした。今のチームを見ても分かると思うんですけど、20点離されそうになった時にもうひと頑張りするとか、3Q相手が走れなくなった時にうちが走ろうとか、基本的な精神的な所を口酸っぱく言って自分も体現してたらそういうチームになれたかなと思います。バスケだけじゃなくて生きていく上で絶対につながるんで、後輩たちにも大事にしてほしいと思います。(次の世代に期待することは)精神的な部分ですかね。伊藤がしっかりやってくれますし。絶対に下向いちゃダメというのが、4年生としてマストなことだと思います。たとえ自分が調子が悪くても切り替えて味方にパスを供給するとか、柔軟に前を向いていけるような精神力という所を曲げないでやってほしいと思います。(4年生の同期へのメッセージ)一言で言ったらありがとうに尽きます。色々あったし、仲も良かった分色々言ってくれたし、あいつらいなかったら、僕は最後コートに立てるような実力もなかったですし、本当にありがとうの一言に尽きます。それぞれが役割があって、それぞれ特徴を出して、最大限にやってここまできたんだなということなので、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

 

──快進撃を、縁の下から支えた副将

出場機会こそ少なかったものの、快進撃を支えた副将の存在感は大きかった

出場機会こそ少なかったものの、快進撃を支えた副将の存在感は大きかった

[副将] 田中貴啓(4・福大大濠高)

本当に終わってしまったんだなという気持ちで、実感がまだ持てないです。でもベンチから試合を観ていて、後輩達が本当に頼もしく感じましたし、いい後輩を持てて良かったなと思いました。(1年を振り返って)春シーズンやリーグ戦の前は、自分がまず試合に出るということが前提で、なおかつ副将として、練習中の厳しい雰囲気作りとか、蛯名にはない部分でしっかりとチームに貢献しようと思ってやっていました。でもリーグ戦の後半になってくると、自分の調子も含めて、試合に出るのは難しいかなと思う部分もあったので、ベンチとかで自分に何ができるのか、考えながらやっていました。(4年間を振り返って)僕が1年生の時は4年生が本当に上手で、それについていく形で矢嶋とか蛯名とかもいいプレーが出来ていたと思います。4年生がしっかりしていれば下級生ものびのびとプレーすることが出来るので、それをしっかりと意識してやってきたんですけど、それが機能したりしなかったりということがあって、苦しい時期が長かったです。それでもこの秋シーズンに結果を残せたのは、やっぱり佐々木先生あってのことで、指導の仕方や練習の雰囲気作りが、これまでの結果が出なかった2年間と全然違いましたし、僕らに合わせた指導をして頂いたことが、この秋リーグの結果に繋がったんじゃないかなと思います。

得意のジャンプシュートや懸命にボールを追うプレーは、チームを活気づけた

得意のジャンプシュートや懸命にボールを追うプレーは、チームを活気づけた

(具体的にはどのような変化が)先生自身が意識していたのかはわからないですし、説明するのが難しいんですけど、結果が出ない時期は、悪いプレーに対しては徹底的に注意されてましたし、アドバイスも自分達に考えさせるようなことが多かったんです。それが先生がずっとやってきたやり方だと思うんですけど、今年は本当に細かな指導をして下さったり、正直あまり良くない練習の時にも、選手が下を向かないような言葉を掛けて下さったので、それは僕らに合わせてくれたんだなと思って、本当に感謝しています。(同期に向けて)僕みたいな試合に出られない奴を副将にしてくれて、本当に感謝していますし、僕も器用な方ではないので、悩んだ時期もあったんですけど、その時に悩みを聞いてくれたり、気を遣ってくれて、本当に感謝しています。(矢嶋選手とは高校も含め7年間同じチームだったが)矢嶋は高校の時は怪我知らずだったんですけど、大学入ってからは怪我ばっかりで試合にも出られなくて、彼自身本当に辛かったと思います。よく一緒にご飯食べたりもするんですけど、本当に試合に勝ちたいという想いを人一倍強く持っているので、それがウェイトトレーニングにしてもシューティングにしても、本当に伝わってきました。高校の時からそうなんですけど、あいつが頑張ってるから僕も頑張れたというのがかなりあるので、瞭は僕にとってはチームの中で一番大きい存在でした。(田中選手は後輩にも慕われている印象がありますが)自分でも、最近は後輩と話す機会が多いことに気付きました()。僕は練習中は怖い方だと思うので、練習以外の所で後輩と積極的に話そうとしていたら、気付いたら友達みたいに仲良くなっていました。本当に明るくて、僕らの代にはない良さを持った後輩なので、行き詰まった時の心の支えでした。(その後輩に向けて)僕らが出来たのは1部昇格という所までだったので、来年こそは東海を倒して日本一になって欲しいという想いが強くあります。あとは、春には早慶戦やトーナメントも全部勝って欲しいですね。これからまた練習が続くと思うんですけど、気持ちを新たに頑張ってほしいと思います。

──優勝目指した4年間。「この部に入ってよかった」

エースストッパーとして、チームの兄貴分として、最上級生の役割を果たした大木

エースストッパーとして、チームの兄貴分として、最上級生の役割を果たした大木

[G] 大木峻介(4・慶應志木高)

負けたのは悔しいですね。入替戦が終わってからは東海大を想定して練習をやってきて、自分達もここが山場だと思っていたんですけど、負けちゃって悔しいのが一番の気持ちです。(4年間を振り返って)あっという間に4年間が感じられます。入ったばかりの1年目は付いて行くだけで、23年もずっと負け続けて。最後の年にリーグ戦は勝てたんですけど、振り返ってみると色々なことが起きましたが、もの凄く短く感じられました。(後悔はあるか)日本一になりたいと思って体育会に入部したので、1度でも日本一になりたかったと思うと、とても悔しいです。(逆に喜びは)最後の年は、特にみんなでチーム一丸となって、一つの目標に向かって全員で頑張るというバスケットが体現出来て。入替戦に勝てた時は、この部に入ってバスケをずっと続けてきてよかったなと、心から思いました。(今年のチームは本当に纏まっていたが)今年は練習内外問わず、チームでコミュニケーションを取ってきて、目標が明確になっていましたし、一人一人の役割とチームの目標が明確だったので。それが一つに纏まった要因かなと思っています。(同期に向けて一言)本当に、ありがとうの一言に尽きると思います。(後輩達に向けて)最後の東海大戦を見ても、4年生が抜けて下級生だけで試合に出てる時間帯もあったんですけど、外から見てとても頼もしかったですし、自信を持って見送れます。いいチームになると思うので、胸を張って送りたいと思います。

──ずっと支えたインサイド。託す想いと後悔と

ケガの影響で秋季は苦しんだが、長くに渡って慶大のインサイドを支え続けた

ケガの影響で秋季は苦しんだが、長くに渡って慶大のインサイドを支え続けた

[C] 本橋祐典(4・佼成学園高)

自分の仕事を果たせなかったです。短い時間の中で自分の働きができなかったということは、今日の試合を振り返って悔いが残るというか。役割は果たせなかったです。(インサイドの要として)最後の年の一番大事な時期に怪我をしてしまって、黒木や権田に負担をかけてしまったのはすごく申し訳ないと思います。今年はインサイドがすごく成長したので、これからは黒木とか権田とかが活躍してくれると思います。(後輩に向けて)彼らは今年1年間すごく頑張ってきて、特にリーグ戦からインカレまで、チームが成長した中でも彼らの成長抜きでは語れないと思うので、そういう意味では後輩達にある種の安心感があります。あとは彼らならやってくれると思いますし、積極的にウェイトトレーニングをしてフィジカルをつけて欲しいなと思います。(4年間で最も印象に残った瞬間は)大事な時に東海大と試合することが多くて、僕の中では早慶っていう関係であれば早稲田がライバルだし、もう一校それ以外でライバルを挙げるとしたら僕としては東海を挙げます。2年前に東海のホームゲームで勝ったこともあって、東海と試合をするとナイスゲームになる気がするので。陸川さんには個人的に本当にお世話になったので感謝したいのと、最後の試合が東海とで良かったという風に思います。(今日で引退になるが)去年は入替戦で終わってしまったんですけど、今年は大きな目標の一つである「1部復帰」っていうのは成し遂げることができたので、そこについては良かったなと思います。あとは一部復帰をしたことで来年のインカレの出場権はとれたので、そこは後輩に思いを託すということで。今シーズンの試合の原動力には下級生の支えがあるので、彼らのために来年のインカレは応援に来たいですし、1部の代表として良い成績を残してくれるんじゃないかと思っています。

 

──「学んできたことを後輩に」。For the Teamのラストイヤー

クレバーなプレーとチーム愛で、下から慶大を支えた長命。後輩からの信頼も厚かった

クレバーなプレーとチーム愛で、下から慶大を支えた長命。後輩からの信頼も厚かった

[F] 長命祐樹(4・慶應高)

悔しい想いはもちろんあるんですけど、ベンチから最後の攻防を見ていても、来年に対する不安というのは全然なくて、むしろ来年に対する期待感というものが非常に大きくなりました。僕自身はこれで選手生活は終わりなんですけど、慶應が2年間のどん底から這い上がってきて、来年一部で戦うことを楽しみにしている気持ちが一番大きいです。(4年間で一番印象に残っていることは)やっぱり4年目が一番印象に残ってます。代が変わって12月ぐらいからチーム作りを始めて、このインカレの舞台に帰ってくることが出来たのが一番達成感がありましたし、印象に残っています。(4年生として意識したことは)僕は試合にも出ていないですし、後輩に助けてもらってばかりだったので、最後の方の練習は、自分がこれまで学んできたことを少しでも多く後輩に伝えられるように意識していました。(慶應で学んだこととは)最後まであきらめない姿勢だったり、一つのルーズボール、一つのリバウンドに対して、誰よりも強い気持ちを持って取りに行く、ということです。やっぱり能力的に劣っている部分があるので、そういったものをカバーする為の、しっかりとした技術に裏打ちされたプレーを佐々木先生に4年間教えて頂きました。そういったことをどれだけ後輩に伝えられたかはわからないんですけど、今日もそういうプレーをたくさん見ることが出来たので、少しは伝わったのかなと思います。(同期に対して)本当に4年間に支え合ってやってきましたし、平石なんかは7年目なので、特に話をするわけではないんですけど、大事な場面ではお互い分かっている部分もあるので、そういった仲間と一緒にやってこれて本当に良かったです。あとは学生スタッフのメンバーには本当に感謝しています。僕自身はこうやってプレーヤーとして残してもらって、ベンチ入りが出来たことは本当に嬉しかったですし、スタッフになってくれたメンバーに対して、試合で活躍することが出来なかったのは本当に申し訳なく思ってるんですけど、最低限メンバーに残ることが出来たので、少しは恩返しが出来たかなと思います。(後輩に向けて)非常に頼もしい後輩なので、今日の試合で負けた悔しさ、また今日の試合で前面に出していった慶應の気迫のディフェンスを今後も忘れることなく、さらに磨きをかけて、また来年もこの舞台に戻ってきて欲しいと思います。その時は今度こそ勝利という形で、有終の美を飾って欲しいなと。それが出来る後輩だと思います。

 

──誰よりも「チームに愛された」。相思相愛の4年間

チームを愛しチームに愛され、平石は縦横無尽にコートを走り続けた

チームを愛しチームに愛され、平石は縦横無尽にコートを走り続けた

[G] 平石健斗(4・慶應高)

自分の役割を発揮しないと試合には出られないし、むしろ自分の役割を全うすれば、全然今までキャリアが無かった自分みたいな選手でも試合に出られるチームだったので、大学でこの部に入れて良かったなと思いますし、みんなのお陰でもあるんですけど、最後の試合にも出られてすごく満足しています。(出場した際に考えていたこと)ミスに終わってしまったんですけど、ディフェンスで相手のガードを苦しめる、あわよくばスティールを狙うっていうことを、これが自分の役割なので、一番意識して行動していました。(来年は後輩が1部の舞台に立つが)やっぱりこの1年間、辛いことや楽しいことなど色々な経験をしてきて、ここまで春も東海との点差を詰められたし、良い試合ができたと思うので、こういう経験を来年こそはリベンジに使って欲しいです。(4年間で最も印象に残っている瞬間は)そうですね…。やっぱり僕が3年生の時なんですけど、筑波大とトーナメントであたって、そこで試合に出してもらったんですけどミスから入ってしまって、すごく引きずってしまった経験があるんですけど。それなりに挫折もしましたし、周りが声をかけてくれたりもしたんですけど、自分がやっぱりそこでミスをしなければチームが勝っていたかもしれないということを考えると反省したし、試合に出ることの責任感を感じましたね。まあそういった経験をこれから社会に出ても辛いときに思い出して、生かしていきたいと思います。(4年間の総括は)東海には負けてしまったけど、やっぱり一致団結できたし、チーム一丸となってできた経験は良い経験だと思いますし、僕自身の誇りです。なんかリーグ戦のパンフレットのメンバー紹介に「一番チームを愛するターザン」って書いてあったと思うんですけど、実際に今考えてみると、チームを愛したんじゃなくてチームに愛されたのが自分だったし、温かく応援してくれたのもチームだったし、やっぱり「チームを愛した」というよりも「チームに愛された」っていう、そんなこのチームが大好きです。来年こそはこの舞台に戻ってきて、インカレの優勝カップを是非みんなにとってもらいたいです。ありがとうございました。

 

──「後悔の残らない試合」。ケガを乗り越え羽ばたいた1年間。

昨年1年間チームを離脱していた矢嶋も、今季は大活躍。エースとして存在感を見せた

昨年1年間チームを離脱していた矢嶋も、今季は大活躍。エースとして存在感を見せた

[F] 矢嶋瞭(4・福大大濠高)

勝てなかったので100点とは言えないですけど、自分的には後悔の残らない試合にはなったと思います。(1Q交代してシュートを決めたシーンについて)もう何もやり残すことはないようにやりたいと思っていたので、出たら積極的に持ち味を出そうと思って、しっかりボールをもらって自分のタイミングでシュートできたかなと思います。(東海大戦での指示は)入替戦終わってから、東海大戦にむけてずっと練習してきて、全員で必ずアップセットを起こそうと話してやってきたんで。結果は勝てなかったんですけど、勝てなかったら何にもならないですけど、東海にすこし慶應の名は知られたかなと思います。(ここまで競った試合ができた要因)入りの部分で、受け身に回ったことが後々響いたんですけど、そこから気持ちを持って相手に立ち向かったことで、点差を詰めたり、相手にやばいと思わせられたんじゃないかなと思います。(今シーズン印象に残ったシーンは)入替戦で1部に復帰できたことですね。去年1年間ずっとけがしてて、何もチームに貢献できなかったんですけど、やっとチームに結果を残せたことが、今シーズン一番嬉しかったことです。(後輩たちへ一言)後輩たちへは本当に感謝してるし、期待している部分が大きいので、来年も不安なく1部戦ってくれると思うんで、もう何も不安はないです。あいつらならやってくれると思います。

 

 ──苦労の1年、歓喜の1年。「学生コーチとして幸せでした」

学生コーチとして、昨季からチームの指揮を取った成瀬。苦労を重ねてチームを昇格へと導いた

学生コーチとして、昨季からチームの指揮を取った成瀬。苦労を重ねてチームを昇格へと導いた

[学生コーチ] 成瀬啓介(経済4・慶應NY)

4年間の集大成が見せられたというか、1年間やってきたことが間違ってなかったという風に感じていて、蛯名中心に4年生は頑張って来たので。負けはしたんですけど、1年間で一番いい試合だったと思います。(4年間を振り返って)最初はやっぱり、辛かったり苦しいことがいっぱいあったんですけど、僕自身は本当に同期に恵まれたと思っていて。蛯名とか矢嶋とか田中とか、色んな素晴らしい選手と一緒に僕みたいな内部生がプレー出来ることは、やっぱり慶應でしか出来ないことですし、そういうところが慶應の体育会の良さだと思うので、それを本当に感じられた4年間でした。(上級生がいない中で、3年生から学生コーチ職を務めて)あまり例年にないんですよね。3年生が一番上の学生コーチということが。そういう重役を任された時に、最初は責任に押しつぶされるようなところもあったんですけど、僕しかやる人はいなかったですし、逃げ場所はなかったので、やるしかないと思いました。やっぱり、3年生の時は正直辛かったですね。全然勝てなかったですし、先輩にも気を遣いながら、でも言わないといけないことは言わなければならないですし、3年生の立場として一番上に立つということは凄く難しかったです。でも、それがあって今年1年結果に現れたということもあって。こういう風に言えば選手は聞いてくれるだとか、こういうことを選手は求めていて、こういうことをスタッフにやって欲しいんだ、ということは1年間一番上でやってきたことで分かったので。そういう意味では、4年生の時に苦労しなかったので、3年生での1年間は本当に大きかったと思います。(最もやりがいを感じた瞬間は)1部に昇格した時は本当に最高でした。下級生に、ほんとにプロにも行けるようないいプレーヤーが沢山いて、彼らを1部でプレーさせてあげるということが、僕の彼らに対する恩返しだったので。それが叶ったということは、学生コーチとして本当に幸せでした。(同期に向けて一言)みんな4年間、本当にお疲れ様でした。僕の言うことを本当によく聞いてくれて、それを素直に聞き入れてくれて、コート上で上手く表現してくれたみんなには本当に感謝しています。みんなと4年間やれて本当によかったです。これから社会人になっても、みんな元気に仲良くやっていきましょう!(後輩達に向けて)取り敢えず、本当に1部に残れ、ということが言いたくて。1部に残って、慶早戦に勝って、インカレで今年の16以上。その3つですね。その3つだけやってくれれば満足です。

 

──裏から支えた立役者。素晴らしいチームとの「出会いに感謝」

主務として、4年生として、時に厳しく時に優しく、チームを導いた永井

主務として、4年生として、時に厳しく時に優しく、チームを導いた永井

[主務] 永井賢人(4・慶應湘南藤沢高)

終わっちゃったなという気持ちです。本気で東海大を倒すということで、インカレの組み合わせが出てからみんなで一丸となってやってきて、春からミーティングを重ねて練習でも厳しいことを言ってきたりして、去年にはない良さというのも生まれてたので、悔しさというよりは達成感もありますし、良かったなと思ってます。(チームの支え方について)厳しいことを言うんだったら上級生がしっかりやらないと後輩もついてこないと思いますし、4年生も自ら厳しくして、態度で示してから後輩に言うという風にして、後輩目線に立って、後輩たちについていきたいと思われるような上級生になることを考えながらまとめることをやってました。(スタッフとしての達成感について)率直に171敗で1位になって1部昇格しましたし、勝てたチームの主務をやらせていただいてすごくよかったなと思います。(4年間について)一度は下に行きかけたこともありましたが、自分たちの代で伝統ある慶應バスケ部をもう一度引き上げることができましたし、別の他の大学でも部活でもできないことを経験できたので、密度の濃い4年間だったと思います。(後輩に向けて)今日の試合の最後も下級生5人が出てたと思うんですけど、ああいう場面でも希望が見えたというか、1部になって厳しい戦いが続くと思うんですけど、彼らなら強い慶應でやってくれると思うんで、がんばってほしいなと思います。(4年生に向けて)同じ目標に向かって4年間ずっと戦ってきた4年生がいたからこそ、自分もがんばれましたし、その出会いに感謝したいですね。

 

──辛さ乗り越え得た感動。「同期がいたからやってこれた」

同期や後輩の為に、進んで雑務をこなし続けた佐賀。思いの強さはチーム全体に伝わった

同期や後輩の為に、進んで雑務をこなし続けた佐賀。思いの強さはチーム全体に伝わった

[学連派遣] 佐賀僚(4・秋田高)

チームとしては2年間ずっと勝てなかったり、個人としてはプレーヤーとしてはいったのにプレーヤーを辞めることになってしまったり、スタッフになってからもチームに思うような貢献ができなかったりと辛いことの方が多かったかもしれないんですけど、最後の年に2部優勝、1部昇格を成し遂げて、今日も負けてしまったんですけど、東海にいい試合できたたので、努力が報われたなと思います。同期に恵まれたなと思うし、ここまで来れたのも後輩のおかげだなと思っています。本当に迷惑かけたし、今年も助けてもらって、後輩には感謝しかないです。(後輩へのメッセージ)メンバーも変わらないし、今年のように上級生が引っ張っていけば、勝てると思うので、頑張ってほしいなと思います。(同期へのメッセージ)本当に辛いこともあった4年間だったけど、同期がいたからやってこれたかなと思っています。蛯名、矢嶋、田中とか皆、なによりも自分に厳しくて、周りに頑張らせて、11人尊敬できる人が自分の代にはいるなと思います。この代で本当によかったなと思っています。

 

→Part.2(下級生編)へ続く……

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