【野球】執念の逆転劇も再逆転を許しサヨナラ負け　接戦の末に大事な初戦を落とす　早大①

１０月２８日（土）東京六大学野球秋季リーグ戦　早大１回戦　@明治神宮野球場

優勝を争う早大との第一戦。勝てば優勝へ王手がかかる大事な初戦の先発マウンドを託されたのはエース外丸東眞（環２・前橋育英）。初回から走者を出すも、4回まで３安打無失点の好投を見せる。しかし５回、２死１、２塁のピンチから１番・尾瀬雄大（スポ２・帝京）に左適時二塁打を浴び１点を先制される。一方打線は、早大のエース加藤孝太郎（人4・下妻一）を捉えられず８回までスコアボードに０が並ぶ。試合が大きく動いたのは９回表。安打などで無死１、２塁のチャンスを作ると、相手の悪送球により同点に追いつく。さらに上田太陽（商１・國學院久我山）が左適時打を放ち逆転に成功する。しかしその裏、代わってマウンドに上がった谷村然（環４・桐光学園）が連続安打と四球で無死満塁のピンチを招くと、尾瀬に同点右適時打、小澤周平（スポ２・健大高崎）に逆転右適時打を浴びサヨナラ負けを喫した。

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
慶大	0	0	0	0	0	0	0	0	2	2
早大	0	0	0	0	1	0	0	0	2X	3

◆慶大出場選手

打順	選手名
［８］	吉川海斗（法４・慶應）
［３］	廣瀬隆太（商４・慶應）
［５］	本間颯太朗（総３・慶應）
［９］	栗林泰三（環４・桐蔭学園）
R９	佐藤駿（商３・慶應）
［２］	宮崎恭輔（環４・國學院久我山）
［７］	齋藤來音（環４・静岡）
H７	村岡龍（商１・慶應）
［６］	水鳥遥貴（商３・慶應）
［４］	斎藤快太（商３・前橋）
H	村上真一朗（文４・城北）
4	上田太陽（商１・國學院久我山）
［１］	外丸東眞（環２・前橋育英）
H	佐藤一朗（商４・慶應）
R	古野幹（理工３・岸和田）
1	森下祐樹（総４・米子東）
H	小川尚人（環４・三重）
1	谷村然（環４・桐光学園）

慶大バッテリー：外丸、森下、●谷村ー宮崎

早大バッテリー：加藤、香西、◯伊藤樹ー印出

慶大本塁打：なし

早大本塁打：なし

クライマックスを迎えた東京六大学秋季リーグ戦。優勝の行方を左右する一戦が行われる神宮球場は、もの凄い数の熱い声援に包まれていた。両チームがエースをぶつけたこの試合は、投手戦が予想された。また、２日前のプロ野球ドラフト会議で福岡ソフトバンクホークスから3位指名を受けた廣瀬隆太（商４・慶應）の活躍にも期待がかかった。

１回表、廣瀬が遊安で出塁し球場全体が盛り上がるも、後が続かず得点には繋がらない。先発の外丸は２回を除き毎回安打を許すが、要所を押さえるピッチングで４回まで無失点で切り抜ける。打線は２、３回と三者凡退に終わり、予想通り投手戦にもつれ込んだ。

７安打を許しながらも、７回１失点と意地を見せた

５回表、先頭の齋藤來音（環４・静岡）が四球で出塁すると、水鳥遥貴（商３・慶應）が犠打を成功させ、１死２塁のチャンスを作る。しかし相手の好守に阻まれ得点することができない。その裏、先頭の中村将希（教４・鳥栖）に安打を浴び、その後２死１、２塁のピンチを招くと、１番・尾瀬の左適時二塁打で先制を許す。

６、７回は両チーム安打こそ出るものの得点には結び付かず、０－１のまま試合は８回に突入する。８回表、外丸に代打・佐藤一郎（商４・慶應）が送られ、外丸は７回１失点でマウンドを降りる結果となった。その佐藤と吉川海斗（法４・慶應）が四球を選び、１死１、２塁とチャンスを作るが、またも得点には一歩届かなかった。逆転勝利に向けて失点が許されない８回裏のマウンドに上がったのは森下祐樹（総４・米子東）。１死から３番・熊田任洋（スポ４・東邦）の二塁打や四球でピンチを迎えるも、後続を退け無失点で切り抜け最終回へと繋げた。

無失点で切り抜け、笑顔を見せる森下

迎えた運命の９回表。何としても塁に出たい先頭の栗林泰三（環４・桐蔭学園）が左安で出塁。その後無死１、２塁で代打の村岡龍（商１・慶應）が犠打を成功させ、さらに相手の悪送球の間に１点が入り同点に追いつく。なおも１死２、３塁のチャンスで、途中出場の上田が勝ち越しとなる左適打を放ち逆転に成功。そして勝利の行方は９回裏のマウンドに上がった谷村に託された。しかし、先頭から連打と四球によって無死満塁のピンチを招く。監督がマウンドに向かい落ち着かせようとするも早大打線は止まることなく、１番・尾瀬の同点右適時打と続く小澤の逆転右適時打でサヨナラ負けで幕を閉じた。