9月12日、遂に東京六大学野球秋季リーグ戦が開幕を迎えた。今春5季ぶりのリーグ戦優勝を飾り、日本一まであと一歩というところまで迫った慶大野球部。春秋リーグ戦連覇、そして日本一を掴み取るための戦いが火蓋を切った。それを後押しするべく、初戦から一体となった応援席の様子をお届けしよう。
9月12日(土)慶應義塾大学◯6ー2⚫️東京大学
~試合概要~
春秋リーグ戦連覇を目指す戦いがついに開幕。先発のエース・渡辺和大(商4・高松商業)は2回と4回に失点し、2点を追いかける展開に。食らいつきたい打線は5回、一宮知樹(経2・八千代松陰)と林純司(環3・報徳学園)の連続適時打で一気に同点に追いつくと、丸田湊斗(法3・慶應)にも適時打が飛び出し、逆転に成功する。さらに6回表には小原大和(環4・花巻東)が適時打を放つなど2点を追加。7回表には主将・今津慶介(総4・旭川東)の今季チーム初本塁打で東大を突き放した。投げては渡辺和が6回途中2失点と試合をつくり、2番手・水野敬太(経3・札幌南)、リーグ戦初登板の3番手・小宅雅己(環1・慶應)が無失点の投球。中盤の集中打が光った慶大が大事なリーグ戦初戦を白星で飾り、好スタートを切った。
この日、寳田裕椰(経4・三重)がラストシーズンにして悲願のリーグ戦初出場を果たし、応援席からは激励の声が送られる。初回攻撃前、新調されたというメイン台に登り、応援企画責任者・G.Hさんは「今季も楽しく応援して、絶対優勝するぞ」という気合の入った言葉を投げかけた。「(春季リーグ戦から)3ヶ月ほど経って、喉も治っていると思う」という呼びかけの後、優勝への思いを確固たるものにするかのように、『若き血』が神宮にこだました。

しかし、2回に先発のエース・渡辺和が連打を浴び、先制点を奪われる展開に。その直後壇上に上がった部員から、改めて本年度の野球応援コンセプト「逆襲」が伝えられた。サブタイトルの〜王者への道〜には、王者のような輝かしい結果は、勝利を積み重ねた道の先にあるという意味が込められている。「日本一になるためには今日負けるわけにはいかないだろ」という力強い塾生注目で、スタンドを鼓舞した。

2点を追いかける展開となった5回、壇上に上がった部員は、4年間切磋琢磨し合ってきた、東大応援部の親友の存在を打ち明けた。慶東戦ではライバルとなる友人にこれまでの感謝を伝えつつ、0が刻まれ続けるスコアボードを指さし、「今点を取られてしまっている分、取り返すぞ」と勝利への思いを口にした。

ここで雨が降り出したものの、応援席の熱が冷めることはない。雨に打ち勝つような声援に押され、慶大打線は爆発。一宮、林純の適時打により、遂に同点に追いついた。追加点を引き寄せるように、『朱雀』が力強く演奏されると、丸田に適時打が生まれ、この回逆転に成功する。
6回に2点を追加し、迎えた7回。さらなる追加点獲得の期待に包まれる応援席に応えるかのように、我らが主将・今津が今季初本塁打を放つと、応援席はこの日一番の盛り上がりを見せた。スタンドの熱気に押されるかのように、雨脚は弱まった。

9回表、久保讃良々副代表が壇上に上がり、「私は究極の雨女です」と衝撃の告白。天気は何とか持ちこたえているものの、「まだ少しだけ不安な気持ちはぬぐい切れない」と打ち明けた。「最後の追い込み」として、『若き血』が流れると、応援席の声が一つとなった。
この日、リーグ戦初登板となった小宅が無失点で切り抜け、試合終了。スタンドは、初戦を勝ち切った歓喜に包まれた。ここに、春の悔しさを胸に、野球部と應援指導部の「日本一」に向けた“逆襲”が始まった。まず、翌日の試合に勝利し、勝ち点獲得を掴み取りたい。
~試合後インタビュー~
ーーついにリーグ戦が開幕したが、どんな心境か
まず初戦勝ててほっとしているというのが率直な気持ちです。部員には、「春の王者」という自信と誇りを持って堂々と応援しようという話をしていたのですが、初戦ということもあり、意外と緊張していました。野球部も春の王者というプレッシャーある中で戦ってくれているので、そこで初戦を勝ち切れて今ほっとした気持ちです。
ーー先制点は譲る展開となったが
元々、東京大学の松本慎之介(教育3・國學院久我山)投手が本当にいいピッチャーだということは分かっていて、今日も接戦になるかなと予想できていました。落ち着いて、今年の慶應打線が打ってくれると信じて応援していたので、焦りとかはなく、選手を信じる気持ちが一番大きかったです。
ーー途中雨も降ってきた
試合展開がずっと白熱していて、熱い試合だったので、あまり気にならなかったというのが率直なところです。逆に雨の中でも、応援席に来てくださる方々が一緒に応援してくれたので、そこが力になったかなと思います。
ーー次戦に向けた意気込み
明日の2回戦も、今日取れなかった分先制点を取って、その勢いのまま2連勝し、より勢いがある状態で、リーグ戦優勝から日本一までかけ抜けたいと思っておりますので、明日も絶対に勝ちます。
(取材、記事:吾妻志穂 取材:小野寺叶翔、神谷直樹、塩田隆貴)



坪井樹音代表