10月5日(月)東京六大学野球2026秋季リーグ戦 法大3回戦 @明治神宮野球場
春秋連覇には欠かせない勝ち点をかけた法大3回戦。先発は、勝利した1回戦でも先発した渡辺和大(商4・高松商業)。対する法大は菅井颯(営3・日大山形)を起用した。初回から渡辺和は完璧とも言える投球で、危なげなくアウトを重ねる。すると2回裏、吉野太陽(法4・慶應)が力強く今季第1号ソロ本塁打を叩き込み、見事先制。しかし、その後3、4、5回と得点圏まで走者を進めるも繋がらず、1点を守る展開が続く。渡辺和は7回を無失点7奪三振でマウンドを降り、8回からは鈴木佳門(経2・慶應)へ。一時は2死満塁のピンチを背負うも、最後は遊ゴロに打ち取り、打線を勢いづける。するとその裏、先頭の今津慶介(総4・旭川東)が右安打で出塁すると、2死二、三塁の場面でまたも吉野が右翼手を大きく超える三塁打を放ち、2点を追加。最終回には今津・林純司(環3・報徳学園)ら二遊間の好守で反撃を封じ、零封勝利。3つ目の勝ち点を手に入れた。
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 法大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 慶大 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | × | 3 |
慶大バッテリー:〇渡辺和、鈴木佳ー吉開
法大バッテリー:●菅井、櫻田ー井上和
慶大本塁打:吉野1号ソロ(2回)
法大本塁打:なし
もはや恒例となった対法大の3回戦。慶大は2024年春から6季連続で法大とのカードを3回戦以上までもつれ込ませている。前日の第2戦では、投打ともに噛み合わず、2-5で今季初の黒星を喫した。これ以降にも、慶大に続いて暫定2位の脅威・明大、そして因縁の早大といった難敵が待ち構える。春秋連覇を掲げる慶大にとって、この日の一戦を落とすわけにはいかない。
この日の先発は、エース・渡辺和。2日前に行われた1回戦では、6回を88球で降板していた。打線は、1番・中堅手に丸田湊斗(法3・慶應)、9番・三塁手に寳田裕椰(経4・三重)を新たに置く。対する法大の先発は菅井。1回戦では中継ぎで登板した。その際、慶大は一挙3得点を獲得することに成功している。
初回は渡辺和が完璧に三者凡退で抑えるが、2回表に今泉秀悟(キャリア3・石見智翠館)に右安打を浴びる。しかし、盤石な守備で二塁を踏ませない。

先発・渡辺和
すると2回裏、2死の場面に吉野の力強いスイングで右フェンス超えの大飛球が生まれる。これが吉野にとって、2024年秋季ぶりのリーグ戦での本塁打となった。貴重な先制点に慶大ベンチは大きな歓声で吉野を迎える。

先制本塁打を放った吉野
3回裏、先頭打者の寳田が相手三塁手の失策で出塁すると、現在打率慶大トップの小原大和(環4・花巻東)の鋭い打球が抜け、遊二塁打。1死二、三塁と一気に得点圏へと進む。しかし、その後今津の一ゴロで三塁走者は本塁に走るも走塁死。後続が絶たれ、無得点に終わる。
4回表には、2死の場面で土肥憲将(キャリア4・鳴門)に左安打を浴びるも、一宮知樹(経2・八千代松陰)の素早い返球で二塁で走塁死にしとめ、チェンジ。追加点が待たれるその裏、一宮が四球で出塁、さらに吉野の右安打で再び1死一、三塁の好機。しかし、またも繋がらない。5回にも小原が左二塁打も、後続が連続で三振する。

この日も打撃好調の小原
6回、ここまで好投の渡辺和にピンチが。先頭打者・奥村凌大(営1・横浜)に右二塁打を浴びると、その後も四球を許し、2死一、二塁に。その後には、スラッガー・井上和輝(法2・駿台甲府)に四球を許し、2死満塁。しかし続く土肥を空振り三振に仕留め、見事ピンチを脱する。
6回裏、法大は投手を櫻田朔(法2・青森山田)へスイッチ。一宮が一度は遊ゴロでアウトとなったが、リクエストによりセーフに。しかし、続く林純の打球が痛恨の併殺打となる。
互いに走者を出すも、点に結びつけられず、1点のリードで迎えることとなった終盤。渡辺和は、7回を98球被安打3、7奪三振の好投でマウンドを降り、8回からは鈴木佳へ。しかし、先頭打者を捕手の悪送球で出塁させると、その後も四球、犠打で1死二、三塁。続く熊谷陸(人3・花巻東)を投ゴロで2死とするも、井上和を申告敬遠し、2死満塁で迎えた指名打者・土肥。右翼手は中塚遥翔(環3・智辯和歌山)から横地広太(法4・慶應)へ変え、なんとしても1点を守り切りたい慶大。鈴木佳はストライク先行の落ち着いた投球で、最後は遊ゴロ。逆転を阻止した慶大に、応援席からは大きな歓声が上がる。

2死満塁のピンチを凌いだ鈴木佳
ピンチの後にはチャンスが。8回裏、先頭打者の今津が右安打で出塁。横地が犠打を試みると、相手捕手の二塁送球が野選となり、今津は二塁へ、横地も一塁に残った。2死一、二塁の場面、続く打席は吉野。投手の暴投で二、三塁へ進むと、吉野が放った打球は右翼手を大きく超え、適時三塁打に。遠かった追加点が、またも吉野の一打によって引き寄せられ、3-0となる。

貴重な追加点を挙げた吉野
最終回、マウンドは引き続き鈴木佳。1死一塁の場面で代打・片山悠真(文4・八王子学園八王子)の打球は抜けるかと思われたが、今津がダイビングキャッチし、一塁走者を封殺。最後は三振で法大を下し、今季3つ目となる勝ち点を奪取した。
渡辺和・鈴木佳ら投手コンビは、強打者揃いの法大打線を零封。春季に積んだ経験を糧に、ピンチに動じないその強さを示すことができている。一方で打線は残塁が多く、春季ほどの打線の繋がりを見せていないのが現状だ。次カードは投打ともに戦力の高い明大。連覇のかかる秋季リーグも後半戦となった。引き続き息のつく暇のない熾烈な戦いが続く。
(記事:片山春佳/写真:河合亜采子、神戸佑貴)
◆慶大野手成績
| 位置 | 選手 | 1回 | 2回 | 3回 | 4回 | 5回 | 6回 | 7回 | 8回 | 9回 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| [8] | 丸田湊斗(法3・慶應) | 左飛 | 左飛 | 一ゴロ | 中飛 | ||||||
| [D] | 小原大和(環4・花巻東) | 四球 | 遊2 | 左2 | 空三振 | ||||||
| [4] | 今津慶介(総4・旭川東) | 右飛 | 一ゴロ | 見三振 | 右安 | ||||||
| [9] | 中塚遥翔(環3・智辯和歌山) | 二ゴロ | 遊飛 | 空三振 | |||||||
| 9 | 横地広太(政4・慶應) | 捕犠野 | |||||||||
| [7] | 一宮知樹(経2・八千代松陰) | 遊ゴロ | 四球 | 遊失 | 三飛 | ||||||
| [6] | 林純司(環3・報徳学園) | 三ゴロ | 一犠打 | 遊併殺打 | 中飛 | ||||||
| [3] | 吉野太陽(法4・慶應) | 右本 | 右安 | 死球 | 右3 | ||||||
| [2] | 吉開鉄朗(商4・慶應) | 見三振 | 遊直 | 遊ゴロ | 投ゴロ | ||||||
| [5] | 寶田裕椰(経4・三重) | 三失 | 投ゴロ | ||||||||
| 5 | 上田太陽(商4・國學院久我山) | 見三振 |
◆慶大投手成績
| 選手 | 投球回 | 打者 | 投球数 | 被安打 | 被本塁打 | 与四死球 | 三振 | 失点 | 自責点 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 先発 | 渡辺和大(商4・高松商業) | 7 | 26 | 98 | 3 | 0 | 3 | 7 | 0 | 0 |
| 2 | 鈴木佳門(経2・慶應) | 2 | 10 | 32 | 1 | 0 | 2 | 1 | 0 | 0 |


