【ソッカー男子】早慶サッカー定期戦特集 第3弾 グラウンドマネージャー対談

毛利グラウンドマネージャーと小布施グラウンドマネージャーはソッカー部にとって不可欠な存在だ

ソッカー部に入部した者であれば、だれもが憧れる舞台、早慶戦。その大舞台に立つ選手を陰から支え続けているのが、小布施グラウンドマネージャー(環4)と毛利グラウンドマネージャー(総4)だ。グラウンドマネージャーとしての仕事とはどういうものなのか、なぜグラウンドマネージャーを志したのか、そして、彼らが早慶戦に懸ける思いを伺った。

 

「グラウンドマネージャーをやりたくてサッカー部に入ってきた」(小布施)

「自分がBチームで見ていたときの選手が4年生になったときに活躍し、勝つのが一番嬉しい」(毛利)

 

―普段の仕事内容は

毛利 普段の仕事内容は2人は違うのですけど、僕がトップチームを見ていて、彼(小布施)がCチームの方を見ています。僕は監督がいて、その下で選手との間の役割という形でやっています。

―戦術等は

毛利 戦術とかは基本的には監督が決定するのですけど、選手がどう思っているかというのを監督に伝えたり、パイプ役のような感じでやっています。練習中とかは声を出して選手にどう動けというのを指示しています。戦術の方針を決めるというよりかは、細かいところ、コーチがどう考えているのかというのを伝えてあげるというのを基本的にはやっています。

―試合での仕事内容は

毛利 試合は公式戦ではベンチに入っているんですけど、その時は基本的には声を出して(指示を)伝えていくということと、アップは自分たちで見て、その後試合中では簡単ですけど、選手交代の作業をしたりしています。基本的にはコーチと一緒にどういう風にやっていくのかというのを選手に伝えています。

グラウンドマネージャーになったきっかけは

小布施 僕は実はグラウンドマネージャーをやりたくてサッカー部に入ってきていて、そういう形でたずさわりたいなと思っていたので。(グラウンドマネージャーに)出るのにも苦労したんですけど、学年で話し合って最終的には出させてもらいました。

毛利 僕の場合は、もともとサッカーがやりたくて入ってきていて。普通は小布施みたいに学生コーチをやりたくてという人はあまりいないんですけど、毎年1人出さなくてはいけないということで、学年で話し合って。人数も多くなってきたので、2人がいいというメリットとかもあったし、それに誰がこのチームを引っ張っていくのかというときにこの2人だったらチームがよくなるのではないかということで出た形です。その話し合いの中で僕も(グラウンドマネージャーを)やりたくはないという気持ちもあったんですけど、やろうという決心がつきました。

グラウンドマネージャーをやるにあたって抵抗はあったのか

毛利 最初の方はかなり。何をやっていいのかも分からなくて。僕の場合はもともと、コーチをやりたくてやってきたわけではないので、いざ切り替わったときに何をやればいいのかというのが、学ぶことばかりでした。その中で自分ができることというのを徐々に見つけて、今は下の後輩も入ってきたので一応、先輩としてはやれていると思います。

最もうれしい瞬間は

小布施 僕の場合、下のチームの指導を主にやっていて、実際に本当に色々なお客さんが来てくれる試合というのは早慶戦であったり、トップチームのリーグ戦ではあるんですけど、僕の場合は下のチームがどれだけ強くなれるかだったり、下のチームがどれだけ高いレベルのサッカーに、トップチームを目指してやっていけるかというのを支える側の人間で。今年とかは去年、100人いた部員の中でその中でも1番下の20人くらいに入っていた選手が一個上のカテゴリーに上がってCチームとして試合に出ていて、やっぱり下のチームは内部生が多かったり、サッカー選手としてはトップチームと比べて劣るのですけど。それでも勝つのがむずかしい中で大事な1勝というのをその選手たちが必死に相手に食らいついて取れた瞬間というのがトップチームに負けないくらいのうれしさであったり、喜びを僕は感じられています。

毛利 僕は去年、Bチームの方を見ていてその後にこうして1軍のチームを見ていて、結局はチームが勝った時が一番うれしいんですけど、その中で自分がBチームで見ていたときの選手がこうやって上がって4年生になったときに活躍するというのが、それで勝つというのが一番うれしい瞬間です。自分よりもサッカーが上手い選手はやはり多いので自分もBチームでやっていたんですけど、その中でトップチームの人が活躍するにはどういったところを教えなくてはいけないのかと考えたときに技術とかそういったものはコーチがいるのでそちらに任せて、気持ちであったり意識のところを徐々に変えていければと思っていて、それで変わった選手がいて、点が入ったり、チームが一つになったというときは一番うれしかったですね。

逆に大変だと感じる瞬間

小布施 やっぱりあくまでも、監督ではなくて学生コーチ。学生という立場で同じ学生に教えなくてはいけなくて、やっぱり選手も選手で去年であったら先輩もいましたし、今年だったら同学年もいてそういった選手たちに辛い練習であったり厳しいことを言わなくてはいけない。そういうときに簡単にそれに納得してくれないときもあるので、そういったときはむずかしさだったり、大変だなと思う瞬間の一つですね。

毛利 自分も同じようなことを思っているんですけど、それにプラスして自分の中では今、トップチームを見ていて、チームが今負けている状況でこの前も東京国際に負けて。そういったときが1番辛いというかどうしたらこのチームはよくなるんだろうと。自分が準備してきたのにチームが負けちゃうというときが1番辛いですね。

常に気を付けていること

小布施 僕はピッチの中では絶対に平等に見るというのを考えているのと、あとはその中でコンスタントに頑張っている選手を試合に出してあげるという、そのときどきのプレーだったり試合前日の練習でたまたまいいプレーしたというのももちろん大事なのですけど、本当に練習を100%、120%で続けている選手というのをできるだけ評価してあげるというのを意識しています。

毛利 あまり意識はしていないんですけど、自分と監督という関係があってその中で自分が考えられる範囲だとやっぱり選手は学生なのでそこと同じ立場でできるだけ物事を考えてあげて、その上で監督の考えというのは合わせていければチームは一つになれるんじゃないかとは思います。ですので、そこを意識してできるだけ選手の立場と監督の立場両方をくみ取った、良いバランスをもった考えを一つ教えてあげたりとかそういうことを意識しています。

一目で選手の状態やモチベーションが分かるものなのか

小布施 なんだかんだ毎日練習見ているので、こいつ今日、全然プレーにキレがないなというのはある程度分かったりしますね。

今シーズン、ここまでを振り返って

毛利 まだ全然満足はしていないですけど、徐々にはチームがよくなっているとは思うので4月よりは今の方が絶対にいいというのは間違いないです。そこをどうにか結果につなげていきたいと思います。

小布施 徐々にチームとしての完成度は高くなっているので、ですけど、かみ合わないときは本当にかみ合わなくて、かみ合うときはしっかりできてというムラがすごいある。今年はメンバーもけっこう入れ替わったりしているのでチーム全体で誰が出てもコンスタントに戦えるチームにもうちょっとなってほしいなとは外から見ていて感じてはいますね。

ここまでのリーグ戦で最も印象に残っている試合

毛利 全部印象に残っているんですけど、直近の試合だと早稲田戦とかも。あれはすごい悔しい思い出だったのですけど。この前の順天堂大との試合とかは、すごくうれしかったですね。

小布施 僕もやっぱり早稲田戦はすごく悔しくて。自分たちの目の前で試合が終わったあとに早稲田の選手が3年間勝ってなかったというのを発散するほど喜んでいたので、逆に今まで自分たちはそういうことをこの3年間、早稲田の前でやり続けてきた分初めて見る光景で悔しさがありましたね。

 

グラウンドマネージャーとして国立競技場でみんなと喜びを分かち合いたい」(小布施)

「(早慶戦は)勝たないと意味がない」(毛利)

 

早慶戦とはどういうものか

毛利 勝たないと意味はないなと思います。

小布施 僕の場合は中学のころからずっと見てきて、すごい憧れの場だったので、今、100人部員がいて、誰もがあのピッチに立ちたいと思っている。それは主務もそうですし、トレーナーであったり僕たちグラマネもそうですけど、全員の想いがあっての舞台なのでそこで負けたら絶対に一生後悔するなというのは間違いなくあります。そこでベストを尽くして何としてでも勝ちたいという気持ちですね。

チームへの熱い思いを語る二人

国立という舞台について

毛利 すごく良い環境だと思います。感謝ですね。

小布施 そうですね。あのような舞台でやれることというのはないですし、国立でできるからこそ、みんなが憧れてそこを目指せる。選手としても間違いなくモチベーションの一つだと思っています。

早慶定期戦へのチームの雰囲気

毛利 絶対、全員意識していると思いますね。特にトップチームの選手はそこを目指してやっている4年生の選手もいるので、特に内部の選手で今、トップチームにいる選手でそこのためにやってきたといっても過言ではない選手もいる。そういった選手が出れれば、サポートしていければと思います。

早慶戦、イチオシの選手

毛利 個人的になんですけど、曽我祐馬という選手がいて、その選手は同じグラウンドマネージャーを出すときに最後の2人に残ったんですね。その時に自分がやるか、祐馬がやるかというのをずっと悩んで、1週間くらいそのことでずっと話していて。そんな中で彼がプレーするという中で彼自信も葛藤があったと思うし、どっちか(プレーヤーを)やめなくてはいけないという状況だったので、その中で彼はトップチームにいて、今はケガしているんですけど。早慶戦に向けてコンディションを整えているので、ぜひ活躍してほしいし内部の選手なので見てほしいなと思います。

小布施 僕も曽我だったのですけど、言われてしまったので(笑)。やっぱり(藤田)息吹(政4・藤枝東高)には期待しています。去年は退場してしまったし、本当に背負っているものは大きいはずなので、息吹には期待して見ていたいと思います。

早慶戦への意気込み

小布施 僕にとっては、さきほども言ったように、この体育会ソッカー部に入るきっかけもそうでしたし、グラウンドマネージャーとして国立競技場でみんなと喜びを分かち合いたいという自分の中の大きな思いで入ってきたので、それが勝てれば叶う瞬間ですね。引退とかではないですけど、自分にとっては間違いなく人生で1番大事な勝負のときだと思っているので、自分が試合に出るわけではないですが、本当にそういった思いを持って入ってきて早慶戦にかけているんだというのをグラウンドマネージャーとして選手に、トップチーム、Cチーム関係なく全部員に伝えて全員で勝てればいいなと思っています。

毛利 さきほども言ったんですけど、勝たなきゃ意味がないと思っていて。自分が入部してからずっと勝っていて、運営に入っていたときもあれば、できるだけベンチの近くにいたときもあったんですけど、勝ったときはどこにいてもすごくうれしかったですし、この前の(リーグ戦の)早慶戦も負けて、そのときは本当に何をやってるんだろうということを思ったくらいなので、やはり勝たないと意味がないと思うし、勝てば勢いに乗って後期につながるかもしれないし、本当に勝つことに意味があると思います。

(取材 櫻井悠平)

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