【ラクロス(女子)】早慶戦9連覇!日本一への新章開幕 / 第23回早慶定期戦

試合後喜びを表す選手たち

試合後喜びを表す選手たち

坂本佳子(政4)新主将の下、3・4月に行われた六大学ラクロス対抗戦で優勝した慶大はその勢いのまま早慶定期戦に臨んだ。先制を許すも武山沙妃(経4)のゴールで同点、渡邉ひかり(法3)のフリーシュートで逆転に成功。その後一進一退の攻防を繰り返し、3-3で迎えた後半10分、伊藤美里奈(総4)が勝ち越しゴールを決めると、試合終盤に鈴木智子(政4)が立て続けに得点を決め、試合を決めた。6-3で勝利した慶大は早慶戦9連覇。盤石の試合運びとはならなかったが、シーズンへ良いスタートダッシュを決めた。

第23回早慶ラクロス定期戦  

5/17(日) 15:10ドロー @日吉陸上競技場

前半 後半 合計
慶大
早大
 
ポジション 背番号 名前 学部・学年 出身高 得点
21 高橋未帆 経4 慶應湘南藤沢
DF 坂本佳子 政4 都立戸山
DF 16 伊藤美里奈 総4 富士見丘
DF 20 岩波友香 法3 慶應女子
MD 41 鈴木智子 政4 慶應女子
MD 44 渡邉ひかり 法3 慶應女子
MD 50 福井爽香 商4 慶應女子
MD 54 浅野玲子 環3 国際基督教大付
MD 96 白子未祐 文2 慶應女子
AT 11 竹村薫 環2 桐蔭学園
AT 18 武山沙妃 経4 慶應女子
AT 57 坂本麻衣子 法4 東京女学館
23回目を数える早慶ラクロス定期戦が、灼熱の太陽の下行われた。会場の日吉陸上競技場では立ち見客もいるなど、駆け付けた観衆5000人。まさに大熱気に満ち溢れていた。

同点ゴールを決めた武山(右)

同点ゴールを決めた武山(右)

前半が開始される。慶大のファーストシュートは渡邉ひかり(法3)が放つ。相手のファールもあり中央からのフリーシュートの権利をもらうが決めきれない。逆に5分、早大にゴール左裏から回られ、シュートを決められ失点を許してしまう。すぐに追いつきたい慶大は鈴木智子(政4)や白子未祐(文2)、坂本麻衣子(法4)らの連携でゴールを狙うが、相手ゴーリーのファインセーブに阻まれる。もどかしい展開だったが、13分に右サイドから武山沙妃(商4)が駆け上がり同点ゴールを決める。昨年ケガに苦しんだ苦労人が、2年連続で早慶戦でゴールを決めた。さらに20分に渡邉がフリーシュートを落ち着いて決め、勝ち越しに成功する。しかし終了間際にサイドから崩され、同点ゴールを許してしまう。両チーム攻め手を欠いた展開で、ロースコアな前半となった。

後半はいい雰囲気で試合を運んだ

後半はいい雰囲気で試合を運んだ

「もっともっと点を取らなくては」(坂本佳子・政4)と、やや不満の残る前半の雰囲気から、後半が開始される。最初のドローを奪うと、坂本麻衣子(法4)がそのままゴールまで直進。「気持ち良かった」(坂本麻)と放たれたシュートはゴールに突き刺さり、勝ち越しゴールとなる。この流れのまま行きたい慶大であったが、後半でも攻め手を欠き、坂本佳や高橋未帆(経4)を中心になんとか早大の攻撃を防ぐ。しかし後半9分に相手の細かいフットワークに置いていかれ、シュートを決められてしまう。同点とされ苦戦する展開だったが、ようやく流れが慶大に傾きかける。次のドローをきっちり確保すると、左サイドから攻めたて、最後はビルドアップしていた伊藤美里奈(総4)へボールがつながる。伊藤がDFながら鋭いシュートを決め、みたび勝ち越す。11分には坂本佳が相手のミスから生まれたダウンボールをしっかりと奪い、最後はゴール前の鈴木へラストパス。これを鈴木がしっかりと決めて点差を離す。試合終了間際にも鈴木が得点を決め、6-3で勝利を果たし、早慶定期戦9連覇を達成した。

主将の坂本佳子が大会MVPに選ばれた

主将の坂本佳子が大会MVPに選ばれた

「とにかく自分をたってきたことを信じてやっていけばいい」と主将の坂本佳が語るように、前半もやもやした展開から、後半は慶大らしさを取り戻した。絶対的な点取り屋がいない今季のチームではあるが、未だに「チーム全体として攻めるということが少ない」(坂本麻)印象は受けた。今後学生日本一を奪回するためにも、個の技術はもちろん、「仲間を信じきる」(伊藤)ことをし、TEAM2015が笑顔でシーズンを終えることに期待したい。

(記事:荒川智史 写真:太田悠貴)

 

以下、選手コメント    

坂本佳子(政4=都立戸山)主将

(今の感想は)負けるつもりはなくて、勝てると思って試合をしていたんですが、途中五分五分な試合が続いたので勝てて安心しました。(最後の早慶戦となりました)とにかく自分がやってきたことを信じてやっていけばいいと思って居たので、自分ができることをすべて出し切ろうと思って臨みました。(前半は2-2で折り返しました)点数が全然取れていなかったので、取られて同点になってしまったなという気持ちよりも、もっともっと点数を取らなければなという風に感じていました。(後半早々に得点を取れました)そうですね、流れを作れました。(守備面に関して)セットディフェンスに関しては詰めて練習してきていたので、自分たちの中で共通認識を持ってできたかなと思います。(大観衆での試合となりました)やり始めると楽しくて、緊張はなかったです(笑)(シーズンに向けて)とにかくまだまだなので、自分としても理想がありますし、チームとしてはまず個々の技術の向上に努めていきたいと思います。(意気込みを)就活を早く決めて(笑)、チームにキャプテンとして戻ってきて、頑張っていきたいと思います!

伊藤美里奈(総4=富士見丘)

(今日の試合を振り返って)私はけがであまり練習ができてなくて十分な準備ができなかったのですが…仲間を信じきれたから勝てたと思います。(勝ち越しゴールを決めました)DFということで、あまりゴールを決めるポジションではないのですが、気合いで押し込みました。(一方試合全体を通しては課題も多かったように思います)早慶戦はこれからの第一歩に過ぎないので、これから色々な状況を想定しながら、練習していきたいです。(春シーズンがこれで終わりました)けがに悩まされたシーズンで、これから就職活動とかもありますが、チームで日本一を取れるように頑張りたいです。(今後に向けて意気込みをお願いします)昨年よりは戦力は落ちていますが、私たちらしさを出して勝ちたいと思います。

 

坂本麻衣子(法4=東京女学館)

(今日の試合を振り返って)始めなかなか点が決まらなくてどうなるかと思ったのですが、しっかり武山が決めてくれたので、それが大きな一点だったと思います。(相手チームの印象は)相手は中の守りがすごく堅くてなかなか出てきてくれないので、いつも苦手意識を持っていたのですが、しっかり崩せたので今日は調子が全体的に良かったかなと思います。(前半を同点で折り返しましたが、後半はどのような気持ちで入られましたか)前半は私が関わらないプレーが多かったので、後半は絶対自分が決めようと思って臨みました。(後半の勝ち越しゴールを振り返って)すごく嬉しかったです。気持ち良かったです。(秋季リーグに向けて今後修正していきたいところはありますか)まだ個人の力に皆が頼っていて、チーム全体として攻めるということが少ないので、そこをもう少し擦り合わせてチームとして強くなっていきたいと思います。

鈴木智子(政4=慶應女子)

(4年生で最後の早慶戦となるわけですがどのような気持ちで望まれましたか)リーグ戦が本番だと考えているので、早慶戦は大事な試合なんですけれども、しっかり勝ってリーグ戦に向けてのいい土台として今まで頑張ってきました。(今日の試合を振り返っていかがでしたか)前半は気持ちがあっぷあっぷしてしまってみんなが焦っていたんですけれども、ハーフで気持ちを落ち着かせて後半で自分たちのラクロスが出来たと思うので良かったと思います。(ドローの調子はいかがでしたか)相手をスカウティングしていたんですけれども取られてしまったりしたのですが、ただドロー率としてはこっちの方が勝っていたので調子としては良かったんじゃないかなという風に思っています。(秋に向けて修正点はありますか)今はとにかく技術に特化して個々が自信を持って前に進む力をつけているので、秋に向けてはチームの戦術などに焦点を当てて頑張っていきたいと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました