慶應スポーツ新聞会

【ラグビー】100点ゲームで立命館大を圧倒!慶大が準々決勝進出果たす/全国大学選手権3回戦 vs立命館大

12/16 () 12:05K.O. 全国大学選手権 vs立命館大学

@キンチョウスタジアム

豊富な運動量を生かしたアタックで立命館大を圧倒した

 シーズンの集大成となる大学選手権。関東大学対抗戦を3位扱いで突破した慶大は、関西大学リーグA3位の立命館大との初戦を迎えた。曇り空の敵地で行われた試合は、慶大がFL永末千加良(法4・慶應)の先制トライを皮切りに試合序盤からトライを量産。後半は選手を大きく入れ替えたが、勢いは全く衰えず。前後半合わせて15本のトライを奪い、101-12で快勝を収めた。次戦、慶大は23日(土・祝)に大東大との準々決勝を迎える。

得点

慶大

 

立命館大

前半

後半

 

前半

後半

7

8

T

1

1

7

6

G

0

1

0

0

PG

0

0

0

0

DG

0

0

49

52

小計

5

7

101

合計

12

=辻、中村、松村、栗原、川合、今成、永末2、柏木2、宮本2、金澤3

=古田10、今泉3

ポジション

 先発メンバー

 交替選手

1.PR

細田隼都(商4・慶應)

→後半7分 渡邊悠貴(経3・慶應)

2.HO

安田裕貴(政2・慶應)

→後半33分 岡田遼大(経4・慶應)

3.PR

吉田雄大(総4・秋田)

→後半0分 大山祥平(経1・慶應)

4.LO

辻雄康(文3・慶應)

→後半13分 山中侃(商3・慶應)

5.LO

佐藤大樹(総4・桐蔭学園)

 

6.FL

中村京介(文4・明和)

→後半22分 川合秀和(総2・國學院久我山)

7.FL

永末千加良(法4・慶應)

 

8.No.8

松村凜太郎(商4・慶應)

 

9.SH

江嵜真悟(商3・慶應)

→後半30分 小宮山大地(政4・慶應)

10.SO

古田京(医3・慶應)

 

11.WTB

宮本瑛介(経3・慶應)

 

12.CTB

栗原由太(環2・桐蔭学園)

 

13.CTB

柏木明(経4・慶應)

→後半22分 今泉宏健(総4・清真学園)

14.WTB

金澤徹(商4・慶應)

 

15.FB

丹治辰碩(政3・慶應)

→後半3分 今成哲(経4・城北)

 

チームトップの3トライを奪ったWTB金澤

日本一を目指す慶大の大学選手権が遂に始まった。初戦の相手は立命館大。関西大学Aリーグを開幕3連敗の崖っぷちから4連勝で這い上がってきたチームだ。勢いと粘り強さがあり、一筋縄でいかない相手と見られていた。

しかし、蓋を開けてみれば慶大の独壇場だった。試合開始早々から敵陣に攻め込み、前半3分、永末が密集から抜け出しトライ。続く13分には、5メートルライン上のスクラムで、No.8松村凜太郎(商4・慶應)、SH江嵜真悟(商3・慶應)とつなぎ、最後はCTB柏木明(経4・慶應)がフィニッシュした。

果敢な突破が随所に光ったCTB柏木

その後、立命館大に攻め込まれたが、粘りのディフェンスを見せてターンオーバー。ここは失点を許さない。ボールを受けたWTB金澤徹(商4・慶應)が大きく前に蹴り、陣地を回復。素早いチェイスが功を奏してボールを奪い、再度攻撃に移る。相手の反則でスクラムのチャンスを得ると、スクラムから球出しでSO古田京(医3・慶應)にわたる。古田のインゴール奥へのグラバーキックに、素早く反応したCTB栗原由太(環2・桐蔭学園)が猛然と追いかけトライ。勢いは止まらず、続けざまにWTB宮本瑛介(経3・慶應)、FL中村京介(文4・明和)にもトライが生まれた。

ここまで無失点に抑えてきた慶大だったが、33分、キックを相手に取られてしまい、立命館大に攻撃機会を与えてしまう。ラインアウトモールから抜け出され、まっすぐ慶大のインゴールへ侵入される形でトライを奪われた。しかし、初失点に意気消沈することなく、前半終了までに、連続トライを決めさらに点差を広げた。

後半に入り、立命館大が若干息を吹き返したが、それでも慶大の優位は揺らがなかった。後半も先に得点をあげたのは慶大。左サイドの宮本が蹴り上げたショートパントを自ら掴み、相手をかわしてインゴールまで走り抜けた。この得点を皮切りにトライを量産する。8分に松村、12分にはLO辻雄康(文3・慶應)らFW陣が近場を突いてトライまで持ち込んだ。その後、永末、途中出場のFB今成哲(経4・城北)、金澤の2連続トライで順調に得点を重ねる。だが、立命館大も意地を見せる。敵陣深くまで攻め込むと、慶大ディフェンスのタックルを受けつつ腕を伸ばしグラウンディング。この日2つめの失トライを許した。

最後まで攻めの姿勢を貫き得点を重ねた

ホーンが鳴り響き、ラストプレー。ブレイクダウンでのこぼれ球に反応したFL川合秀和(総2・國學院久我山)がギャップを駆け抜けトライ。決めれば100点の大台に乗せるコンバージョンキックをCTB今泉宏健(総4・清真学園)が成功させ、ノーサイド。計15トライを決め、大学選手権初戦を危なげなく制した。ディフェンス面でも2トライ12失点に抑え、相手に付け入る隙を与えなかった。

この日も安定したプレースキックを見せたSO古田

迎える準々決勝では、関東大学リーグ戦1位の大東大と対戦が決まっている。今季はディフェンディングチャンピオンの東海大を直接対決で退け、22年ぶり8度目のリーグ戦優勝を果たした。その大東大について、LO佐藤大樹主将(総4・桐蔭学園)は「外国人選手がすごく強い一方で、組織的で良いディフェンスを激しくタイトにしてくる」と警戒。とりわけ、No,8アマト・ファカダヴァの驚異的な身体能力を生かした豪快な突破には要注意だ。また、大東文化大も「FWのスクラムが強い」(永末)。両校の強みであるスクラムでどちらが上回れるかがカギになる。日本一まで残り3勝。一戦一戦に集中し、着実に歩みを進めたい。

記事:田中壱規 写真:江島健生、重川航太朗

以下、コメント

共同記者会見より(一部抜粋)

金沢篤HC

今日の試合は勇気を持ってアタックしようと、自分たちのボールを持っている時間を長くしようということで、それを選手が体現してくれたと思います。特にフィジカルのところで、相手を上回った結果が今日の点差になったのかなと思います。また、来週ラグビーができるので、しっかり練習して次に臨みたいと思います。 

——ボールを持つ時間を長くするというテーマの意図は

基本的に慶大はボールを持つ時間が短いチームで、選手としてはただ単にボールを持つというよりかは、実際にキックをどう効果的に使うかが一番大きな課題だったのですが、相手に簡単にキックでボールを与えないことをイメージしていました。今日で言うと、裏に蹴ったボールでただ単純に相手にボールを渡してしまう場面があったので、そういうところを修正したいと思います。端的に言えば、スペースにボールを運べればいいので、そこで良い判断をできるかというところだと思います。

——丹治選手がボールを持ってゲインをするという場面が多く見られたがプレーの評価と、退いたところはどこか痛めたのか

足首をちょっと痛めたようです。彼がボールキャリーをして抜けたところという意味では、彼の能力からすれば、ボールを持てばあのくらいできる選手だと思っています。それよりも彼がチームの中で上手くコミュニケーションを取りながら機能できるかという意味では、まだまだ彼には努力してほしいと思っているので、そういうところを伸ばしてほしいと思います。

 

LO佐藤大樹主将(総4・桐蔭学園)

相手が関西のチームなので、相手のムードにさせてしまったら不利になると思っていました。相手の強みがスクラムでもプレッシャーをかけて、自分たちが長くボールを持つことを意識して試合に臨みました。後半立命館さんに長くボールを持たれて良いアタックをされてしまった場面があって、ディフェンスの部分で課題が出たのではないかと思っています。そこを修正して、来週また試合に臨みたいと思います。

——フィジカルの点で上回っていたことについて、鍛えているから違うのか、当たり方が違うのか

フィジカルも勝てたし、スキルでも勝てたと思います。

——次週の大東文化大学戦に向けて抱負や対策を

この試合で出た反省を生かして、来週の試合に臨みたいと思います。

 

以下、個別取材より

——100点ゲームでの勝利となりましたが、結果をどのように受け止めていますか

関西のチームは調子に乗らせると怖いというか、行け行けになるというイメージがあったので、トライも取られたのですが、こういう徹底したアタックができたのは良かったですし、100点取れたのもその(積み重ねの)結果だったのではないかと思います。

 ——やはり、試合前や試合中は敵地に来たという感覚はありましたか

まあ、そうですね。あまり意識はしませんが、歓声というか、関西のおっちゃんらしい野次じゃないですけど、応援の仕方は違うなとは思いました。関西ってこういう感じだなあ、と。

——スクラムは相手が強みにしているということもあり、押し切るまでには至らなかったという印象を受けました

そうですね。ちょっとレフェリーとも上手くいかないところがありました。ただ前半は良い感じでプレッシャーをかけられたところがあって、そこで相手も「今日は駄目だな」という感じになったと思うので、相手の強みのところで戦えたのは良かったのではないかと思います。まあ、ちょっと後半はやられてしまったんですけど。

——やられてしまったというと、記者会見で少し触れていた「後半途中、良いアタックをされた」というのは、横に展開された場面のことだったでしょうか

そうですね。また、ちょっと。前半は相手があんまり積極的に出てこなくて、ディフェンスは全然楽だったのですが、後半はアタックしてきてトライも取られてしまったので、ディフェンスが良くない、といえば良くなかったのかもしれません。 

——あそこでどのようなディフェンスをしておけば良かったのでしょうか

人数が揃っているのに、前に出きれないというか。前への圧力が無くて、受けてしまって相手のリズムでアタックを続けられてしまうというのが、ちょっと多かったと思います。ブレイクダウンでファイトできていたので、時間がかかっている分、ディフェンスラインをセットして、その後のディフェンスで前に出て止める、といったところだと思います。

——次戦は大東文化大学との対戦になります。今季はリーグ戦を制して波に乗っているチームですが、どういった印象をお持ちですか

外国人選手がすごく強い一方で、組織的で良いディフェンスを激しくタイトにしてくるチームだと思っています。ただ、相手どうこうというよりは今日できたことは継続して、できなかったことを改善することをしっかりしていきたいです。

 ——特に相手No.8のアマト・ファカタヴァ選手は強力ですが、どのように抑えたいと考えていますか

レッグタックルで抑えにいくこともそうですが、たとえ一人で止められなくても、運動量で倒すしかないと思っています。

——最後に抱負をお願いします

今日の試合の反省をして、もっと良いクオリティで慶應らしい試合がしたいと思っています。

 

FL中村京介副将(文4・明和)

——初戦を突破しました。今の率直なお気持ちは

率直に勝てて良かったです。相手が弱いということはなく、自分たちのいい部分を発揮できて、100点取れたことは良かったと思います。

——チームの雰囲気はいかがでしたか

大学選手権は負けたら終わりなので、試合前はいつもよりピリッとした感じがあるなと思っていたんですけど、始まったらトントンと取れたのでそこからはリラックスできて、プレーしやすかったと思います。

 ——今日はどういったイメージで試合に臨みましたか

勇気を持ってアタックすることです。相手がキックのプレーが多かったので、相手にボールを渡さずにいい判断をして、ボールを保持したままアタックをしていこうということにフォーカスしていました。それが今日はとても上手くいって、相手のキックからいいアタックを仕掛けられたので良かったと思います。

——序盤のスクラムでなかなか相手と合わない部分がありましたが、その原因は

相手が結構(プレッシャーを)かけてきた一方で、こちらがそのままだったところを、(こちらが)引いたと取られてしまいました。その後は相手のそういった部分に対応して、修正できました。

——青学大戦は欠場しましたが、現在のご自身のコンディションはいかがですか

まあ、順調です。膝のけがもあったんですけど、けがを言い訳にはできないのでまた切り替えてやっていきます。

——次戦の相手となる大東大に対しては、どういった印象をお持ちですか

強いですよね。外国人選手2人もそうですが、日本人選手もいいタックルやいいディフェンスをするチームなので、簡単には勝たせてもらえないと思います。

——どういったプレーを意識して臨みたいですか

外国人選手に好きなようにプレーをさせないことと、今日上手くいったポゼッションを保ち勇気を持ってアタックするというところを意識していきたいと思います。

 

FL永末千加良(法4・慶應)

——初戦を終えて

自分たちの形でやりたいことをやれたのかなと思います。

——具体的にどういうところを追求していましたか

慶應はディフェンスのチームであるのでレッグタックルという部分と、今日のフォーカスであるアタックする勇気というので、自分たちにベクトルを向けられたのでこういう結果になったのかなと思います。

——立命館大に対して警戒していた部分

彼らの強みとしている部分がFWのスクラムやモールの部分で、僕たちもFWが結構強みだと思っているので、そこで優位に立つことで主導権を握ってできると思いました。

——スクラムやラインアウトは実際にプレーしてどうでしたか

準備してきたことが出せて、そこで優位に立てたと思います。

——トライの場面を振り返って

たまたま最後そこにいただけなので、FW、BKが一体となったトライというふうに思います。

——点差がついた試合になりましたが、その要因は

相手どうこうではなく、最後まで自分たちがこの先戦っていく上でしなければいけないことを突き詰めてやったことが、こういう結果につながったという感じです。

——後半になって立命館大に若干勢いがでてきたように見えたが

立命館さんも思い切りよくはなったと思うんですけど、自陣に入るところは全部自分たちのミスだったので、そこは(試合中に)修正できればよかったのかなと思います。

——次戦の大東大のイメージは

やっぱりFWのスクラムが強いと思うので、今日同様しっかり準備してFWで優位に立てていい試合ができたらなと思います。

——特に警戒している選手は

No.8のアマト・ファカダヴァ選手ですね。僕が7番でマッチアップする場面も多いと思うので、彼は僕が止めなければと思います。

——具体的にどうやろうというのは決めていますか

自分たちがディフェンスのチームなので、レッグタックルを突き詰めるだけだと思います。しっかり準備して試合に臨みたいと思います。

 

WTB宮本瑛介(経3・慶應)

——初戦を突破した今の気持ち

ホッとしています。色々と自信がついた試合でした。改善するところは改善して、次の大東文化大戦に向けて気を引き締めて一週間やっていきたいです。

——今日の試合を振り返って

アタックで自分たちがフォーカスしたテーマがあったので、そこに関しては結構攻めの気持ちでいいアタックができたと思います。

——101-12という結果についてどのように受け止めているか

内容が充実していてやりたいことをやれたので、こういう点差になったと思います。

——ご自身のプレーを振り返って

まだディフェンスで甘いところがありました。そこを改善したいです。あと、アタックでよりコミュニケーションを取っていればよかったと思います。

——トライを決めた場面を振り返って

最初のトライは自分がやってきた形で取れたので良かったです。2トライ目はたまたまボールが手元に入ったという感じでした。特に自分のトライに関してはあまりどう思うというのはないです。

——次に対戦する大東文化大学の印象

外国人選手が多く、そこを起点にアタックをしてくると思うので、しっかり低いディフェンスで止めて自分たちのテンポを作れるようにしたいです。大きな選手をしっかり抑えることができれば勝てると思います。

——次の試合に向けての抱負

トーナメントなのでもう勝つのみです。個人としては低いディフェンスをして、相手を止められるようにしたいです。

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