【男子テニス】無念の敗退、慶大勢ベスト8で散る 関東学生選手権大会4日目

高さを活かした攻撃でリードするも逆転されてしまった井上(奥)・谷本(手前)

高さを活かした攻撃でリードするも逆転されてしまった井上(奥)・谷本(手前)

秩父ミューズパークで行われている関東学生選手権もいよいよ佳境を迎え、単複準々決勝が行われた。慶大からは男子ダブルスに第3シードの井上(経4=慶應義塾高)・谷本(環2=名古屋高)が、男子シングルスには近藤(環3=湘南工科大附属高)が登場。準決勝進出を目指して奮闘したが、関東1部校のライバルたちの壁は厚かった。

 

2013/08/08 関東学生選手権@秩父ミューズパーク

 

シングルス3回戦

近藤大基 1-6,1-6 古田陸人(早大)

ダブルス準々決勝

井上・谷本 6-3,6-7,3-6奥田・弓立(明大)

 

縦横無尽にコートをカバーしたが、劣勢に追い込まれた近藤

縦横無尽にコートをカバーしたが、劣勢に追い込まれた近藤

期待のエース、近藤の準々決勝の対戦相手は同学年で早大の主力選手である古田。高校時代から競い合ってきた二人はこの試合が大学での初めての対戦となった。試合は近藤のサービスゲームでスタート。出だしからファーストサーブが決まるも、直後にダブルフォルトを犯すなど安定感を欠いたが、残りのサーブは確実に決め、キープに成功した。続く第2ゲームではしっかり振り切ったリターンを返すも、ラリーで振り回されブレークならず。このゲームで相手を完全に流れに乗せてしまうこととなった。近藤のサーブに慣れた相手に、正確にリターンを返されると、相手の得意なストローク戦に持ち込まれエースショットを浴びる。近藤もワイドに散らしラリーの主導権を握ろうとするが、さらに角度のついたカウンターに苦しめられ、自分のプレーをすることができない。相手も数回のダブルフォルトを出すなど些細な隙を見せたが、そこから流れを引き寄せることができず、1-6で第1セットを明け渡してしまった。 巻き返しを図りたい第2セットでも最初のゲームからキープに失敗し、0-4とリードを許す苦しい展開。ようやく威力のあるサーブが復活しキープするが、リターンゲームでは依然として攻勢に転じることができない。ゲームカウント1-5と追い詰められた場面で、果敢なサービスダッシュを試みたが、一瞬の迷いがあったのか球が甘くなり自分のポイントにすることができなかった。最後まで近藤らしいプレーが見られぬまま、ライバル対決は不本意な結末に終わった.

 

ローボレーからネットに出る井上(右)とスペースをカバーする谷本(左)

ローボレーからネットに出る井上(右)とスペースをカバーする谷本(左)

第3シードとして優勝を狙う井上・谷本が対峙したのは明大のダブルス2と目される奥田・弓立ペア。最初のサービスゲームから流れを掴むと、リターンゲームでも一歩も退かず6-3で幸先よく第1セットを先取した。しかしそこからは楽に試合を運ぶことはできなかった。相手のサービスの威力が増し、あっさりとキープを許すと、ブレークの契機を見出せないままタイブレークに突入。序盤に連続ミスを犯すと追い上げ虚しくこのセットを相手に献上してしまった。劣勢の空気のまま始まった最終セットでは、流れは完全に明大に渡っていた。思い通りのプレーをさせてしまい3-5と追い詰められるも、流れを手繰りよせるような短いボレーでなんとかキープに成功し4-5と追い上げる。しかし慶大の反撃もそこまで。攻めたボールがコートを捉えず、無念のゲームセットを迎えた.

 

食らいついていく井上。準々決勝で敗れたが、単複ともに躍進を予感させた

食らいついていく井上。準々決勝で敗れたが、単複ともに躍進を予感させた

こうして慶大男子庭球部の夏関は4日目で幕を閉じた。昨年度の個人戦では輝かしい戦績を打ち立ててリーグへと臨んだ慶大にとって、この幕切れは晴天の霹靂であろう。だが、この先にはさらに過酷な全日本選手権が待ち受けている。関東を制する者は全国を制するといわれる大学テニスだけに、関東で辛苦を舐めた慶大を待つのは厳しい戦いかもしれない。しかし悲願の日本一をつかむために、ここで止まってはいられない。この悔しさを踏み台にして、慶大男子庭球部のあくなき邁進は続く。

(記事 伊藤明日香)

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