【ソッカー(女子)】〈戦評〉山田の今季初ゴールで一時同点も 終盤に勝ち越され6連敗/第40回関東大学リーグ1部前期第10節 VS日本大学

ソッカー女子

 関東大学リーグ1部前期第10節。リーグ戦5連敗中の11位・慶大は、ホームで3位・日大に1−2で敗れ、6連敗となった。

 序盤からボールをにぎり、試合を優位に進めるも、前半終了間際に先制される。後半開始早々、山田葵(総2・聖和学園)の今季初ゴールで追いつく。71分には、大けがでおよそ1年間戦列を離れていた岡田恭佳(環4・十文字)がピッチに入り、攻勢を強めたが、80分に勝ち越しを許した。

 次節は前期リーグ最終節、アウェイでの早大戦。女子サッカーの早慶戦で、慶大が勝利したことは一度もない。歴史を変える〝1勝〟で、長いトンネルから抜け出すきっかけをつかみたい。 

2026/6/6(土)14:00キックオフ@慶應義塾下田グラウンド
O.R.S 第40回関東大学女子サッカーリーグ戦1部 前期第10節

【スコア】
慶應義塾大学1−2日本大学

【得点】
44分 日大  片山詠乃
48分 慶大  山田葵
80分 日大  柴田瞳

 

【慶大出場選手】

ポジション

背番号 選手名(学部学年・出身高校)

GK

1 四宮里紗(環1・桐蔭学園)

DF

11 森原日胡(総2・作陽学園) 

6 木田遥(総1・十文字)

5 米口和花(総3・十文字)

4 宮嶋ひかり(環3・芝浦工業大学柏/ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18)

14 福島紗羅メヘル(政1・昌平)

MF 

13 山田葵(総2・聖和学園)

→71分 15 田中紗莉(総3・市ヶ尾/日体大SMG横浜U18)

10 野口初奈(環4・十文字)

2 竹内あゆみ(看4・日ノ本学園)

→71分 3 岡田恭佳(環4・十文字)

8 佐藤凜(総4・常盤木学園)

→87分 19 安達梨咲子(商4・Palos Verdes High School / Fram Soccer Club)

 FW 

9 野村亜未(総4・十文字)

 

 前節は試合前時点で最下位だった帝平大を相手に、佐藤凜(総4・常盤木学園)のゴールで先制しながら1−2の逆転負け。5連敗となり、11位に転落した。

 今節は2試合連続のホームに日大を迎えた。攻撃時3−1−5−1、守備時5−4−1のいつものフォーメーションを採用したが、シーズン序盤はけがで欠場していた山田葵(総2・聖和学園)が右シャドウで今季初スタメン。右サイドは右WB・森原日胡(総2・作陽学園)との2年生コンビとなった。

初スタメンとなった山田

山田とのコンビとなった森原

 日大も攻撃時3−1−5−1、守備時5−4−1のフォーメーションでミラーゲームの形。プレス時はボランチの1枚が慶大アンカー・竹内あゆみ(看4・日ノ本学園)をマークし、マンツーマンで圧力をかけてくる。

ビルドアップの中心を担う竹内

 5分、左CB・宮嶋ひかり(環3・芝浦工業大学柏/ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18)の浮き球のパスをトップ下・野口初奈(環4・十文字)が胸トラップでコントロールし、左WB・福島紗羅メヘル(政1・昌平)へつなぐと、福島紗が右足でシュート。惜しくもキーパーの正面を突くが、いきなりチャンスをつくる。

パスでチャンスメイクした宮嶋

得意の形からシュートを放った福島紗

 その後も押し込む時間が続く。日大5バックに対し、右WB・森原と左WB・福島紗が幅を取り、右シャドウ・山田と左シャドウ・佐藤がDFを引き付け、CF・野村亜未(総4・十文字)のラインブレイクからチャンスをつくっていく。前半の途中に立て続けにCKを獲得。得点には至らないが、サインプレーや野口のセンタリングでゴールに迫る。

プレースキックでチャンスを演出した野口

 26分、右サイドを突破され、ボックス内でシュート性のボールを放たれるが、キーパー・四宮里紗(環1・桐蔭学園)がファインセーブで防ぐ。

難しいボールをセーブした四宮

 ビッグチャンスはないが、被カウンター時はCB・米口和花(総3・十文字)を中心とした安定した守りでしのぎ、スコアレスで前半を終えるかに思われた44分、自陣でボールを奪われると、ボックスの外からミドルシュートを決められ、1点ビハインドで後半を迎える。

攻守に安定している米口

 48分、佐藤の空間を使ったパスに森原が抜け出すと、こぼれを野村がシュート。日大DFにゴールライン上でクリアされるが、山田が反応して押し込み、1−1の同点に追いつく。

プレーが冴え渡った佐藤

 51分、福島紗が佐藤とのスイッチからフリーになり、宮嶋からパスを受けると、野村へスルーパスを通す。野村は右足でシュートを放つが、ゴール右へ外れる。

スピードで相手DFを脅かした野村

 63分、宮嶋、佐藤、福島紗の3人で左サイドを崩し、福島紗が右足でクロスを供給するが、野村のバックヘッドは枠を捉えられない。

 その後は守備の時間が続くと、71分に交代を敢行。同点弾の山田に代えて、右シャドウに田中紗莉(総3・市ヶ尾/日体大SMG横浜U18)。アンカー・竹内に代えて、昨季後期第1節(2025/6/29)でのひざの大けがからおよそ1年ぶりの復帰戦となる岡田恭佳(環4・十文字)を投入する。

両利きの田中紗が右シャドウに

 この交代でポジションを変更。右CB・木田遥(総1・十文字)がアンカーに入り、岡田が右CBに入る。交代直後、左サイドからミドルシュートを浴びるが、クロスバーに救われる。76分、岡田から野村に鋭い縦パスが入り、チャンスにつながるかと思われたが、オフサイドの判定を受ける。

相手と正対してボールを落ち着かせる木田がアンカーに

野村とのホットラインから惜しい場面をつくった岡田

 試合を優位に進めていたが、80分、ビルドアップの隙を突かれてボールを奪われると、キーパーとの1対1を決められ、勝ち越しを許す。

 87分、佐藤に代えて、安達梨咲子(商4・Palos Verdes High School / Fram Soccer Club)を左シャドウに投入。終盤はボールをにぎり、主体的に攻め続けたが、再び追いつくことはできなかった。

守備での貢献が光った安達

 悔しい敗戦となったが、間違いなく今季トップクラスの試合内容だった。日大のプレスを回避し続け、プレスが弱まってからはいっそう安定してボールを保持していた。5バックを攻略する場面も攻守に見られた。スタメン起用された山田の得点、岡田の復帰、勝つためのピースは揃ってきている。

 次節はアウェイ・早大戦。前期リーグの最終節となる。

 開幕戦から慶大らしいショートパスの連携や、相手守備を動かす意図したビルドアップを見せている一方、決定力やゲームコントロールといった課題は変わっていない。前期の集大成となる一戦で、チームの成長と進化を示す結果をつかみたい。

 

【インタビュー】

山田葵(総2・聖和学園)

――先週の土曜日の敗戦から、水曜日に台風が来て、木曜日と金曜日は補講日だったが、この1週間どんな取り組みをしてきたか

水曜日も時間は短かったんですけど、変わらず練習はできました。テソンさん(黄大城監督)から「(立場として)勝たなきゃいけないと言える状況じゃないよね」という話があって、チームとして「勝ちたい」という頭を揃えてやって来られたと思います。

――前節に続き、5バック相手となった

特別何かを変えるわけではなく、やり続けることを意識していました。

――ゴールの場面

自分が何かしたというよりかは、走っていったらいい所にボールが転がってくるかなということを意識していて、いい所にこぼれてきたので押し込むだけでした。

――今シーズンはけがから始まり、今日は初スタメンとなった。ここまでを振り返って

復帰して何試合かはプレーが上手くいかなくて、自分のミスで皆が何十メートルも戻るシーンも多かったのですが、最近は少しずつコンディションが上がってきて、チームに貢献できることも増えてきた中で今日ゴールできたのはすごく良かったと思います。

――6連敗となり、次節の早慶戦を迎える

苦しい状況が続いていますが、今日もゲーム内容としては慶應のほうが良かったと思うし、やり続けるだけだと思うので、次節こそは必ず勝ち点を取り切れるように頑張っていきたいと思います。

 

(取材:柄澤晃希)

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