ここまで開幕4連勝、2カード連続の勝ち点という最高のスタートを切った慶大。第3カードの相手は、春は途中まで優勝争いに加わり、慶大とのカードでは死闘を演じた法大。慶大は4年生を中心とした磐石な投手陣と勝負強い打撃陣で勝ち点獲得を目指す。一方の法大は上位打線を1・2年生が担い、強力打線を武器に慶大の勝ち点獲得を阻む。春は4位に終わった法大が雪辱を果たすか、春王者の慶大が意地を見せるか、戦いの幕が今上がる。
まず、今春の法大戦を振り返る。1回戦では渡辺和大(商4・高松商業)ら投手陣が法大打線を3安打に封じる力投を見せるも、打撃陣は再三の得点機をものにできず初戦を落とした。続く2回戦、1-2で迎えた6回裏に中塚遥翔(環3・智辯和歌山)の逆転2点適時打などで一挙6得点を挙げ、一時5点のリードを奪う。しかし、4番手・水野敬太(経3・札幌南)が8回裏に井上和輝(法2・駿台甲府)に3点本塁打を浴びると、最終回には1点差まで詰め寄られる。それでも、最後は熊ノ郷翔斗(環2・桐蔭学園)が締め、8-7のルーズベルトゲームを制した。
このカードを1勝1敗として迎えた3回戦、慶大は打線が爆発。初回から丸田湊斗(法3・慶應)の好走塁で先制点を挙げると、4回表には一宮知樹(経2・八千代松陰)らに適時打が飛び出し一挙4得点。さらに5回表には主将・今津慶介(総4・旭川東)の本塁打などで突き放すと、投手陣も渡辺和が5回まで無失点に抑え、12-4で勝利。勝ち点4を獲得した。

法大3回戦で本塁打を放った今津
法大投手陣について見ていこう。やはり警戒すべきはエースの助川太志(グローバル4・茗溪学園)だ。高校では硬式野球部がなく、軟式野球をプレーという異色の経歴の持ち主。今春は初めて規定投球回に達し、防御率はリーグ3位の2・15を記録。また春秋ともに開幕投手を任された。今春の慶大は1回戦で5回2安打に封じられたものの、3回戦では4回までに5点を奪い、この回途中でマウンドから引き摺り下ろした。ただし、名門法大のエースなだけに油断は禁物だ。
一方、慶大投手陣で注目すべきは小宅雅己(環1・慶應)だ。今秋開幕戦では東大クリーンナップを三者連続三振に切り鮮烈デビューを果たしたことは記憶に新しい。その後の立大戦では2戦とも登板し、強力立大打線を無失点に抑えている。投手陣の強化は春秋連覇に向けた大きな一歩となるに違いない。

東大1回戦で鮮烈デビューを果たした小宅
続いて法大野手陣について見ていこう。注目は今春打率ランキング2位の境亮陽(営2・大阪桐蔭)、本塁打3本の井上和、そして夏に打撃で猛アピールを重ねた只石貫太(営2・広陵)だ。今春は慶大相手に境、井上和の2人で3試合計9安打5打点。今夏の侍ジャパンも経験した2人を抑えることが勝利への鍵となる。また1年時には正捕手を務めた只石は、関西遠征で本塁打を放つなど長打力をアピールし今秋は開幕4番の座を掴み取った。
対して慶大の野手陣で注目すべきは今春打率チームトップの林純司(環3・報徳学園)、本塁打2本の小原大和(環4・花巻東)、夏場に打撃で成長を見せた寳田裕椰(経4・三重)の3人だ。今春の法大戦では林純、小原の2人で3試合計9安打5打点を記録。林純は3試合ともに安打を放ち、小原は2回戦で3安打の猛打賞の活躍。相手の強力打線に負けない活躍を期待したい。また寳田は今年より外野手から内野手にコンバート。夏の北海道キャンプではMVPに、今秋の東大2回戦でも猛打賞に輝いた。副将として、そして4年生としての意地を見せてくれることに期待だ。

打撃の成長を遂げた寶田
春には投手陣、野手陣がそれぞれ躍動し死闘を演じた両校。春4位に終わった法大は逆襲に向け負けられない戦いが続く。対する慶大も春秋連覇に向け正念場となる後半戦への弾みをつけるべく、全員野球で勝ち点を掴み取りたい。
(記事:稲垣遥河)

