【アメフト】早慶戦直前特集②杉山慶

#13杉山慶

#13杉山慶

4月29日(金・祝)に行われる第64回早慶アメリカンフットボール対抗戦。5日連続掲載の第2弾は、杉山慶(経4)だ。CB(コーナーバック)としてディフェンスの要を担い、熱い気持ちでチームを鼓舞し続ける。チームの誰からも信頼される副将に早慶戦に懸ける思いを語っていただいた。

※この取材は4月6日に行われたものです。

 

――リーグ4位となった昨シーズンを振り返っていかかですか。

杉山 昨年のチームは一体感があって、全員で勝利を目指すということはできていたと思います。悪かったのは、シーズンの始めに決めたルールが継続できなかったことです。その点で、今年のチームは「継続」という言葉をスローガンに入れていて、「継続」を意識するということは、僕たち幹部が口を酸っぱくして言っていることでもあります。

 

――幹部はいつ頃どのように決められたのですか。

杉山 昨年のシーズンが終わって2日後くらいに、チーム全員で集まって決めました。その時に他の3人は主将に立候補していて、僕はしていなかったのですが、コーチから推薦されて副将になりました。

 

――副将という立場になってから意識するようになったことは何ですか。

杉山 このチームは4年生が全員で引っ張っていくと決めているので、副将といってもやることはあまり変わりません。でもやはり副将というのは、発言や行動をみんなに見られているので、自分たちが一番しっかりとやらなければいけないというプライドのようなものはありますね。

 

――CBをしていて一番楽しいときはいつですか。

杉山 インターセプトをしたときです。

 

――反対に、大変だと思うときはありますか。

杉山 僕らが抜かれてしまったらタッチダウン、という責任のあるポジションなので、抜かれてしまってタッチダウンを取られてしまうときが一番辛いです。

 

杉山のインターセプトが慶大に勢いをもたらす(提供=アメフト部)

杉山のインターセプトが慶大に勢いをもたらす(提供=アメフト部)

――CBというポジションを選んだ理由は何ですか。

杉山 僕はアメフト未経験で入ったのですが、とにかく試合に出たいと思って、そのときにCBの選手が少なかったので、一番試合に出られるチャンスがあると思い、実際にやってみたら結構向いていたという感じです。アメフトにはいろいろなポジションがあって、すごく太い人もいれば僕のように小さくてすばしっこい人もいて、いろいろな人が活躍できるところがアメフトの一番の魅力だと思っています。

 

――大学からアメフトを始めて今ここまで活躍していらっしゃいますが、大変ではありませんでしたか。

杉山 高校までやっていた野球とは、競技も違いますし、コンタクトスポーツでもなかったので、始めは戸惑いましたが、僕の場合は先輩がすごく親身になって教えてくださって、1年生で試合に出るという今までにない環境があったので、恵まれていたと思います。

 

――アメフトを始めたきっかけは何ですか。

杉山 大学で何をやるか全然決めていなかったのですが、高校まで野球をやってきて、ずっと何かに熱中していたので、大学でも熱中できることを見つけたいと思っていました。そんな中、ライスボウルを観に行った時に、学生チームが社会人チームに最後まで勝っていて、その試合では結局逆点されてしまったのですが、社会人に学生が勝てるのというはアメフトだけの魅力だと感じました。それで結局アメフトをやることに決めました。

 

――普段からNFLなどのアメフトの試合を観るのですか。また、目標としている選手はいますか。

杉山 試合はよく観ます。NFLの選手は全員僕たちよりも上手いので、NFLの選手、チーム自体が目標です。僕らは、僕らの中で1位になっても日本一には繋がらないと思っているので、日本一になるためには、去年の段階で日本一のチームを目標にしなければいけません。立命大の選手を見て、本当に立命大の選手を超えられているかを考えることが大切だと思っています。

 

絶対に勝利してMVPに選ばれたい

早大を「圧倒」しての勝利へ

早大を「圧倒」しての勝利へ

――ご自身の強みは何であるとお考えですか。

杉山 とにかくパッションや気持ちでは負けないと思っています。根本が負けず嫌いなので、絶対負けないという気持ちは人一倍強いです。

 

――早慶戦に向けて、チームの状態はいかがですか。

杉山 今チームとしてベースを固めようということでやっているので、正直まだわからないという状況なのですが、例えばウエイトの数値が上がっていて、確実にベースのバーは上がってきています。そして、試合に向けてもう一回仕上げていくという感じですね。

 

――副将として、チームに対してどのような声かけをしているのですか。

杉山 今僕が一番言っているのは、最後までやる、ということです。テクニックにこだわりすぎず、全員が同じパッションを持つことが大切で、私生活でもそうですが、笛が鳴るまで追いかける、など、誰でもできることをしっかりやるというのを大事にしています。

 

――早大の警戒すべき点はどこですか。

杉山 去年関東で一番になっているチームなので、オフェンス、ディフェンス、キッキングの全部が脅威ですね。でも、僕らもベースのバーが上がってきているので、僕らはベースで勝負してベースで勝ちたいと思っています。オフェンスはやはり強いオフェンスラインがあるので、そこを中心に戦術を組み立ててくるのは脅威ですね。でも、僕らもディフェンスラインが残っていて、ハードな練習にも耐えてバーが上がっているので、負けない自信はあります。また、早大は甲子園ボウルでキッキングが活躍していて、いろんなプレーをやってくるので、それも脅威ではあります。僕らはベースで戦っているので、キッキングにおけるベースのプレーでしっかりと止めるということが一番やりたいことです。

 

――今の慶大が早大に負けない点はベースということですね。

杉山 そこで負けたくはないです。あとはチームスローガンでもある泥臭い取り組みでは誰にも負けないと思います。

 

――早慶戦ではどのようなプレーをしたいですか。

杉山 キックでビッグヒットを起こしたいというのがまず一つ。もう一つは、CBとしてインターセプトをして、MVPに選ばれたいということですね。チームとしては、まずは絶対に勝つこと。その中でも今年はキッキングに力を入れているので、キッキングで早大を圧倒したいです。

 

(取材 鈴木優子)

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