慶應スポーツ新聞会

【野球】立ちはだかったW 熱闘の末完全優勝ならず 早大③

6月4日(月)東京六大学春季リーグ戦 早大3回戦

最後までホームが遠かった

やはり宿命の対決に「いつも通り」は存在しなかった。昨日の惨敗から一夜明けて迎えた運命の3回戦。中1日で先発した髙橋亮吾(総3・慶應湘南藤沢)が抜群の投球を見せ、早大打線を抑えていく一方でこの日もホームが遠かった。なかなかホームが踏めない中、2番手石井雄也(商3・慶應志木)も踏ん張り延長戦へ。しかし11回にソロ本塁打で早大に均衡を破られると、裏に2死満塁まで追いすがったが、最後まで1点が奪えなかった。宿敵相手に勝ち点を落とし、完全優勝とはならなかった。

 

 

10

11

早大

 

早大バッテリー:徳山、西垣―岸本

慶大バッテリー:髙橋亮、石井―郡司

 

早大本塁打:小太刀2号ソロ(11回)

 

◆慶大出場選手

 

ポジション

選手名(学部学年・出身高校)

[4]

小原和樹(環3・盛岡三)

[9]

河合大樹(総4・関西学院)

[7]

杉本京平(理3・中央中等教育)

 

中村健人(環3・中京大中京)

[2]

郡司裕也(環3・仙台育英)

[8]

柳町達(商3・慶應)

 

R8

渡部遼人(環1・桐光学園)

[3]

嶋田翔(環2・樹徳)

 

大平亮(環4・鎌倉学園)

[5]

内田蓮(総4・三重)

[6]

瀬戸西純(政2・慶應)

[1]

髙橋亮吾(総3・慶應湘南藤沢)

 

若林将平(環1・履正社)

 

橋本典之(環1・出雲)

 

石井雄也(商3・慶應志木)

 

植田清太(総4・慶應)

 

指すべき完全優勝へ、1勝1敗のタイに持ち込まれた慶大。このリーグ戦ずっとそうだったように、この日も快晴の下で試合はスタートした。

先発の髙橋亮は序盤から直球変化球ともに調子が良く、速球でカウントを整えながら変化球で空振り三振を量産。3回4回と得点圏にランナーを背負いながらも、ランナーは返さない粘り強さを見せ、先制点を待つ。

 

この日も好投し、防御率リーグ2位で終えた髙橋亮

昨日残塁12とチャンスを生かせなかった野手陣。この日も打線を組み替えたが、相手投手の前にホームが踏めず、残塁を積み重ねていく。イニング開始前に円陣を組んだ6回。先頭の河合大樹(総4・関西学院)が弱い当たりのショートゴロを自慢の足でセーフにすると、3番に入った杉本京平(理3・中央中等教育)がバスターを見事に決めて無死一、三塁と先制の大チャンスを迎える。しかし、ここから期待の中軸が1点を生み出すことは出来ず、スコアボードには0の文字だけがひたすらに書き連ねられていく。

7回裏には好投の髙橋亮の代打若林将平(環1・履正社)がリーグ戦初打席でサード強襲のヒットを放ったが、これも得点には結びつかない。

8回から2番手で守護神石井が登板。2死一、三塁のピンチを背負うも直球で押してここもスコアボードにゼロが刻まれた。

明大戦で2度サヨナラ劇を見せた慶大だったが、9回ウラからマウンドに上がった相手の2番手西垣を攻めあぐね、出塁できずに試合は延長戦に突入する。

 

すると10回表、相手の先頭打者が打ち上げたフライはレフトのライン際へ。杉本が必死のプレーを見せたが打球はフェアグラウンドに落ち、転々とする間に三塁へ到達されてしまう。しかし、ここで簡単に点を取られないのが王者の証だ。ボテボテのサードゴロで1アウト。直球攻めの後変化球で泳がせてセカンドフライで2アウト。最後も4番の加藤を相手に速球で押してショートフライ。投手陣が昨日の借りを返さんとばかりに踏ん張った。

首位打者には惜しくも届かなかったが満票でベストナインに輝いた河合

その裏も三者凡退に抑えられて11回表。4イニング目の石井がまず怖い岸本から1アウトを取り、続く打者は小太刀。ボール先行からアウトコースやや高めのボール気味の球を叩かれると打球は逆方向のレフトへ。一度前進した中村健人(環3・中京大中京)が慌てて後退し、後退し続け、フェンスにぶつかって、その上を打球が越えていった。ライトからレフトへの風にも乗った2試合連発弾で均衡がついに破られ、紺碧の空が神宮に響き渡ってしまった。

 

だが、このままで終われないのが王者の意地であり、ここで終わらないのが早慶戦だ。先頭の渡部遼人(環1・桐光学園)がピッチャー返しの内野安打で出塁すると、西垣が突如制球を乱し、ランナーが四球で溜まっていく。2死満塁となり、打席には今日2出塁の小原和樹(環3・盛岡三)。初球がいいあたりのファールで、三塁側の盛り上がりは最高潮に。だが、次の球で追い込まれると、4球目高めのボール球に手が出てしまう。ワセダの気迫が勝り、完全優勝への挑戦は秋の宿題となった。

 

「早稲田に勝つ」をチーム目標とし、完全優勝を目前にしていただけに今日の敗戦は非常に悔しい結果となった。特に3試合で得点はわずか3。1回戦の4回で挙げた暴投と、エラー気味の後逸によるタイムリーでの3点だけで、最後は24イニング無得点とホームが遠い早慶戦だった。ヒットや四死球は十分だっただけに、あと一歩、紙一重を超えられなかったことが悔やまれる。バットが全く振れていない訳ではなく、粘って球数を投げさせることはできているだけに、どれだけ甘い球を捉えられるかが大事になってくるだろう。

日本一への挑戦が始まる

あと1週間、強くなれるための時間は残されている。彼らはこれからの日々を大事に積み重ね、自分たちを信じてさらに成長していくだろう。さあ行こう。全日本という大舞台、冒険の時が待っている。

(記事:尾崎崚登、写真:小林歩、髙山実子、新池航平)

◇Topics

河合・郡司がベストナイン獲得!

試合後に春季リーグ戦閉会式が行われ、各賞の発表が行われた。慶大からは郡司裕也(環3・仙台育英)が捕手で、河合主将が外野手で、ともに満票(15票)を獲得し、ベストナインに選ばれた。郡司は昨春以来2回目、河合は初めての受賞となった。

この試合ではノーヒットも常にチームを引っ張り、ベストナインを獲得した郡司

選手の胴上げも行われた

◆打撃成績

 

 

 

10

11

[4]

小原

右飛

 

左安

 

中飛

 

四球

 

二ゴ

 

空三振

[9]

河合

左飛

 

三ゴ

 

 

遊安

中飛

 

 

 

 

[7]

杉本

逃三振

 

四球

 

 

右安

 

二ゴ

 

二ゴ

 

中村

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一ゴ

 

[2]

郡司

 

三ゴ

一直

 

 

投ゴ

 

二ゴ

 

右飛

 

[8]

柳町

 

空三振

 

二ゴ

 

空三振

 

右安

 

 

 

R8

渡部

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

遊安

[3]

嶋田

 

 

逃三振

 

遊ゴ

 

死球

 

 

四球

大平

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[5]

内田

 

右安

 

逃三振

 

 

一ゴ

中飛

 

 

三邪飛

[6]

瀬戸西

 

空三振

 

 

空三振

 

二ゴ

 

逃三振

 

投犠

[1]

髙橋亮

 

 

三ゴ

 

二ゴ

 

 

 

 

 

 

若林

 

 

 

 

 

 

三安

 

 

 

 

橋本典

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

石井

 

 

 

 

 

 

 

 

逃三振

 

 

植田清

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

四球

 

◆投手成績

 

投球回数

打者数

球数

安打

三振

四死球

失点

自責

●髙橋亮

28

104

石井

16

58

 

◆監督・選手コメント

林卓史助監督 

――今季の投手陣を振り返って

良くやってくれたと思います。

 

――早慶戦での投手陣について

1試合大量点を取られたのですが、1戦目、3戦目に関しては良く投げてくれたと思います。2戦目はちょっと不用意な投球があって流れが掴めなかったということもありました。

 

――全日本大学選手権を控えています

日本一にならなければならないなと思いますし、学生が頑張ってくれれば十分可能性はあると思ってます。

 

河合大樹主将(総4・関西学院)

――今日の試合を振り返って

力を出し切れなかったです。チャンスで打てずに点を取り切れなかったのは本当に悔しいです。

 

――ベストナインに選出されたことについて

チームが勝つためにやってきた中でベストナインを取れたことは本当に嬉しいです。

 

――春の全日本に向けて一言

ワセダに負けた悔しさを糧にして、チームを作り直し、やれることをしっかりやって、日本一を獲れるように頑張りたいと思います。

 

泉名翔大郎チーフスタッフ(商4・慶應志木)

――優勝した率直な感想を

嬉しいですし、昨年の秋に優勝して今年つながなければいけないなと思ってやってきたので、優勝つなげたというところで、とても良かったと思います。

 

――今日の試合を振り返って

ピッチャーは本当によく頑張ってくれて、2点以内に抑えるぞという中で、ちゃんと1点に抑えてくれたので、攻撃陣がつなげなかったなというところで、チャンスはあったんですけど、そんなにうまくはいかないなと思いました。でもこれが全日本選手権じゃなくて良かったなという気持ちの方が強いです。ここからまた立て直して日本一を取れればいいなと思います。

 

――立て直すという意味ではどのようなことを

やはり攻撃がつながっていないということがあるので、そこのヒットだけではなくて、バントであったり、エンドランであったりで、打線の中でつながりを持てればもうちょっと点が取れるんじゃないかなと思っています。

 

――今季全体を振り返って

リーグ戦始まる前は全然優勝できるような実力はなくて、そこから2ヶ月間のリーグ戦の中で成長しなきゃ優勝はないぞという風にみんな思いながらやっていたので、その中で調整するんじゃなくてみんな成長するために練習してきて、全く調整みたいなことはしていなかったので、そこでよく2ヶ月間で成長して苦しい試合をものにして勝ったなというところが大きいので、よく選手が成長したなというのは思います。

 

――成長の要因は

練習量じゃないですかね。本当にみんな帰ってからも練習しますし、夜とかも1人でバット振っている奴とかもいて、今年はすごく練習量をしていると思います。

 

――学生コーチとして戦ってきて

一戦一戦、一戦必勝で勝つというところだけでした。一戦必勝がよくできたのは、みんなも長い先を見るのではなくて、まず目の前の一戦を必ず取るという意識でできたからだと思います。終わったら次の試合に向かう、一喜一憂しないで、勝ったからって驕るわけじゃないし、負けたからって落ち込むわけでなくて次に常に意識を向けてできたのでそれは良かったと思います。

 

――今日は表彰式もありましたが

嬉しかったんですかど、早大に負けて、というのは複雑だったんで、秋は勝ってもらいたいなという風に思いました。

 

――全日本に向けて一言

日本一を達成するというだけですね。

 

郡司裕也(環3・仙台育英)

――今日の試合を振り返って

悔しいですが、早稲田さんから日本選手権に向けて教訓をいただいたと思ってプラスに捉えてやっていくしかないなと思います。

 

――今日の投手陣の活躍について

最後のホームランだけなので打線が援護できなかっただけなので投手陣は悪くないと思います。

 

――目標としているベストナインに選ばれました

優勝してベストナインは初めてなので素直にすごく嬉しいです。

 

――全日本に向けて

去年は1回戦で負けているので、まずは1回戦で勝って決勝に進みたいと思います。

 

髙橋亮吾(総3・慶應湘南藤沢)

――今日の試合を振り返って

何とか粘って、どっかでチャンスが来ましたが、昨日と同じようにあと一本が出ないという感じです。

 

――今日のピッチングの調子は

比較的に調子が良くて 、まっすぐが走ってました。そこまで大量失点をする感じがなかったです。

 

――春の早慶戦のご自身の活躍を振り返って

先発をさせていただき、そこそこの結果を残せたので、良かったと思います。

 

――今シーズンの総括

優勝することができたことが一番です。完全優勝を目指していたので、それが達成できなかったのが残念です。とりあえず終わったことなので、日本一に向かって頑張っていきたいです。

 

対戦成績(春季リーグ最終成績)

 

慶大

明大

法大

立大

早大

東大

慶大

 

4-3

0-2

5-4

6-3

5-4

2-3

4-1

7-1

3-1

0-9

0-2

15-0

5-1

明大

●○●

 

●●

●○○

●○○

○○

法大

●●

○○

 

●○●

○○

立大

○●●

○●●

 

○○

○○

早大

●○○

○●●

○●○

●●

 

○○

東大

●●

●●

●●

●●

●●

 

 

順位表(春季リーグ最終結果

順位

大学

勝ち点

試合

勝率

慶大

13

0.692

立大

13

0.667

明大

13

0.538

早大

13

0.538

法大

12

0.455

東大

10

10

0.000

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