【レスリング】尾﨑野乃香 オリンピアンとしての意気込みを語る/パリオリンピック壮行会

レスリング

パリ五輪レスリング女子68キロ級代表・尾﨑野乃香(環4・帝京)の壮行会が6月8日、三田キャンパスで開かれた。会場には体育会レスリング部の他にレスリング協会やOBOG、慶應高校レスリング部らも含め、100名弱の関係者が集結した。尾﨑は「慶應義塾初の女子オリンピック金メダリストとなることを一番に思い、闘ってきたいです」と力強く意気込みを語った。

尾﨑がこれまでに獲得したトロフィーや賞状

会場では寄せ書きも行われた

今年1月に開催されたパリ五輪代表決定プレーオフにて残り9秒89からの大逆転を果たし、パリ五輪への切符を手にした尾﨑。慶大レスリング部からオリンピックへ出場するのは、1952年ヘルシンキ大会以来72年ぶりであり、女子選手としては初の快挙である。元々は62キロ級でのパリ五輪出場を目指していたものの、昨年6月の全日本選抜選手権で敗れ、パリ五輪への道は絶望的となった。しかし、尾﨑は階級を上げる決断を下し減量より何倍も苦しい増量を乗り越え、見事パリ五輪への出場を決めた。

パリ五輪への抱負を語った

♢コメント全文♢

本日はお越しくださりありがとうございます。私は小学校2年生からレスリングを始めて、着々と競技生活を送っていたのですが、オリンピックを目指し始めたのは確か小学校6年生だったと思います。その時に思ったオリンピックというのは、すごく漠然としていて。オリンピックには出たいという気持ちはありましたが、どれほど壮絶な戦いが待っているかなんてその時は思ってもいませんでした。そこからレスリングに真剣に取り組み、オリンピックに出るんだという思いで頑張って高校生になり、世界で活躍できる選手になってきて、そして大学生になり20、21歳の年にオリンピックの戦いというものを経験して。一度挫折も味わいましたし、その中でオリンピックというものがどれほど大変な道のりなのか、そしてどれほどオリンピックにかける思いが必要なのかをものすごく思い知らされたと言いますか、オリンピックが大きな舞台なのだということを知りました。そこから私にも大きなチャンスが巡ってきて、こうしてオリンピアンという風になれたのも本当に自分だけの力ではないとしか思いませんし、皆様の支えや応援がすごく今の私につながっていて、感謝しかないと思っています。ここまできた以上、オリンピックでは金メダルしか見ていませんし、皆様への恩返し、それを一番に思って戦いたいです。パリ五輪で金メダルをとって、慶應義塾初の女子オリンピック金メダリストとなることを一番に思い闘ってきたいです。皆様、ぜひテレビで深夜になるかとは思いますが、応援よろしくお願い致します。本日はありがとうございました。

「若き血」を歌う尾﨑

最後は應援指導部から激励を受けた

絶望からの再起を果たした尾﨑の真の強さに期待し、8月6日68キロ級決勝戦で本人が納得できる最高の結果を迎えてほしい。

 

(記事、写真:岡里佳)

タイトルとURLをコピーしました