9月5日から7日の3日間にかけて、横浜・日産スタジアムにて開催される第95回日本学生陸上競技対校選手権大会(全カレ)。全国の舞台を直前に控える中、全カレで活躍が予想される2選手に取材を行った。
今回は、今年度投擲ブロック長に就任し、今年の全カレで女子やり投2連覇を狙う倉田紗優加(環4・伊那北)選手に話を伺った。

写真中央:倉田
倉田紗優加(環4・伊那北)
・今年度は投擲ブロック長、そして副将に就任
・昨年の全カレでは、女子やり投優勝
・今年5月の関東インカレでは女子やり投3位
やり投を始めてから10年間、毎年自己記録を更新し続けてきたんですが、実は今年初めて記録が止まってしまっていて。今はとにかく試行錯誤の連続で、自分に一番フィットする形を模索している最中です。
やりの持ち方だけでも3種類ありますし、助走のスピードやクロスステップ時の骨盤の角度も人それぞれ違います。その中で自分だけの「オンリーワン」な投げ方を探し続けていたのですが、今日ようやく「これで行こう!」という確かな手応えを掴むことができました。
思い切ってこれまでの人差し指をかける投げ方から、中指をかけるスタイルに変えてみました!
※倉田選手は昨冬からチェコ遠征を経験
東京で世界陸上が開催された時にチェコの選手団が日吉で練習していて、そこでチェコのコーチに直接指導を受ける機会がありました。その投げを見た時、「これが私の理想の投げに近い」と直感しました。ちょうど海外の試合にも出場するようになった時期でもあり、「もっと上に行きたい、この人のもとで学んでみたい」と思って連絡を取ったところ、セケラックコーチを紹介していただくことができました。
日本では、やり投に直接関係ないと思った練習は切り捨てていました。でも、チェコでは自転車で60キロ走ったり、インラインスケートをしたり、1キロ泳いだりと、とにかく新しいことばかりでした。可動域を広げたり、有酸素体力を作ったりする上では必要だったのかなと思います。
食事に関しても同じです。以前はあまり栄養を信じていなかったというか、関心が薄かったんです。でも、脂っこいものばかり食べていては、毎日二部練習をこなすための体力が持たないと気づかされました。パフォーマンスを維持するために食事としっかり向き合う必要性を痛感しました。
世界大会に出場して感じたのは、良くも悪くも「みんな同じ人間なんだな」ということでした。どんな舞台でも緊張しますし、不安になることもあります。その中で、いかに自分の力を最大限に発揮するか、みんな必死に努力していました。
今の自分も、届く場所にはいますが、同時に相当な努力をしなければならないという現実も痛感しました。どんな一流選手でも、周りのライバルを見れば焦ることはあるそうですが、そんな時にどういうマインドでいるべきか、日本代表クラスの選手たちはいつも自分なりの答えを持っています。
私は一番、メンタルが重要です。メンタルが良い状態だと、自ずと良い投げができるんです。だからこそ、メンタル面の調整には一番気を配っています。
具体的には、試合の4日前からはあえて投げないようにしています。バネを休ませるという目的もありますが、何より「投げたい!」という欲求を自分の中でじっくり我慢させて、試合当日に、その溜め込んだ思いを一気に爆発させるようにしています。空腹は最高のスパイスと同じ原理です(笑)。
やり投げを気持ちよく遠くに飛ばすことや自分を追い込んで、汗をしっかりかくことでリフレッシュしています。あとは、友達とおしゃべりすることですかね。
ただ、友達と遊びに行くことはほとんどなくて。もし遊びに行って、その後に結果が出なかったら…と考えてしまうと不安で。やり投げを超える面白いものなんて、この世にはないと思っているので、趣味はやり投ですね。
まずは、私自身がしっかりと結果を出すことで、チームを力強く牽引していきたいと思っています。結果以外にも、私が挑戦することでその素晴らしさを、部員のみんなに背中で伝えたいです。そして、いつか慶應の名前を世界中の舞台にとどろかせることが、今の私の一番の目標です。
一番の強みは、やはり助走スピードの速さです。このスピードをいかにやりに伝えて、大きなエネルギーに変えられるか。ぜひ注目して見ていただきたいです。
2連覇することです!
自己記録(60m57)を更新し、北口榛花さんが持っている大会記録(60m49)を更新することです!
取材・記事:檜森海希


