ジュニア選手権も中盤戦に入り、慶大は春季交流大会でも対戦した流通経済大学と対戦。対抗戦への出場経験もあるメンバーを多く起用した慶大は、序盤からFWとBKがそれぞれの強みを発揮してトライを重ねると、ディフェンスでも高い集中力を保ち、スコアを38-0として試合を折り返す。後半は相手にペースを取り戻されるも、試合終了間際にさらに2トライを追加してダメ押し。45点差をつけて連勝を飾り、カテゴリー1復帰を手繰り寄せた。
2026年10月17日(土) 第48回関東大学ジュニア選手権大会 カテゴリー2 vs流通経済大学 @慶大日吉グラウンド
◯慶大 57{38-0,19-12}12 流経大●
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第48回関東大学ジュニア選手権大会 |
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慶應義塾大学 |
2026/10/17(土) 11:30 K.O. @慶大日吉グラウンド |
流通経済大学 |
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前半 |
後半 | 前半 | 後半 | |
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6 |
3 | トライ(T) | 0 | 2 |
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4 |
2 | コンバージョン(G) | 0 | 1 |
| 0 | 0 | ペナルティゴール(PG) | 0 |
0 |
| 0 | 0 | ドロップゴール(DG) | 0 |
0 |
| 38 | 19 | 計 | 0 |
12 |
| 57 | 合計 |
12 |
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慶大得点者:4分 玉塚(T)、13分 浅野(T)、14分 小坂(G)、19分玉塚 (T)、23分 大澤(T)、小坂(G)、35分 浅野(T)、36分 小坂(G)、41分 玉塚(T)、41分 小坂(G)、45分 米本(T)、78分 喜(T)、79分 小坂(G)、82分 持木(T)、83分 小坂(G)
チームとしてジュニア選手権カテゴリー1への復帰を目指すとともに、個々が対抗戦出場への生き残りも兼ねたJr.選手権。第3節となった今節では、LO西野誠一朗(法2・桐蔭学園)など、今季の対抗戦に出場したメンバーが多く出場メンバーに名を連ね、春季交流大会でも対戦した流通経済大学を再び日吉グラウンドに迎えた。
そんな慶大は立ち上がりから敵陣に迫っていく。テンポの良いアタックを続けて相手のオフサイドを誘うと、強力なFW陣がラインアウトからモールを形成。最後は、ジュニア選手権の前節・東洋大戦で2トライを記録し、対抗戦の立教大戦でもトライを挙げたHO玉塚雄大(経2・慶應)がグラウンディングし、開始4分で幸先良く先制する。

トライを挙げた玉塚(右)とハイタッチする小坂
その後も、ペースを握ったのは慶大だった。12分には、相手のキックがノータッチとなり、ボールをキャッチしたWTB大澤蒼生(理1・慶應志木)が左サイドを切り裂いてチャンスを作り、相手の陣形が整う前に素早く逆サイドにボールを展開。ここで、浅野優心(政1・慶應志木)が相手の背後にキックを供給すると、相手に当たった楕円球が再び浅野の手元へ戻った。そのままインゴール中央を陥れ、追加点となるトライを記録。ジュニア選手権初戦はSH、2戦目はFBを務め、この試合はSOに入ったユーティリティ・小坂莉央(環1・Wellington College)がコンバージョンを沈め、リードを12点に拡大する。

裏のスペースへキックを蹴る浅野

コンバージョンキックを沈めた小坂
続く18分には相手に故意のノックフォワードがあったとしてシンビンにより10分間の数的優位を得ると、直後のラインアウトモールで再び玉塚がグラウンディング。さらに23分にはFW陣が強力なスクラムでコラプシングを奪い、数的優位によって生まれたスペースをWTB大澤が走り抜けてトライを挙げた。FWとBKがそれぞれの持ち味を発揮し、一気に畳みかけて流経大を突き放す。

モールでトライを狙う慶大FW陣

左サイドを駆け抜けた大澤
慶大はディフェンスでも高い集中力を発揮する。この日初めて自陣に迫られた30分、流経大FW陣の近場へのアタックを防ぎ続けると、最後はNO8早川湧人(環4・國學院栃木)がスティール。さらに、直後にはCTB浅野のキックチャージもさく裂した。

ボールに絡む早川(右)

キックチャージを決めた浅野
すると35分、浅野がパスダミーで相手を揺さぶってディフェンスラインにギャップを作り、そのままピッチを駆け抜けて追加点。前半終了間際の40分には、HO玉塚がハットトリック達成となるトライを挙げて、スコアを38-0として試合を折り返した。

この日2トライ目を決めた浅野

トライを挙げた玉塚(右下)と、喜ぶ慶大の選手たち
スクラムでペナルティを奪って陣地を進め、FW陣のパワフルなモールやBK陣の華麗なパスワーク、さらに相手のキックを拾ってからの速攻など、多彩なパターンで得点を量産。ディフェンスでも集中力を保ってブレイクダウンを制し、相手のミスも逃さない完璧な試合運びを見せ、流経大を圧倒し続けた40分間だった。
そんな慶大ジュニアは後半の頭から選手交代を敢行。HOの玉塚に代えて米本啓太朗(政1・京都成章)、PRの鈴木将智世(法4・慶應)と浦城尚生(商3・慶應)に代えて廣瀬宇一朗(環3・慶應)と喜瑛人(文1・桐蔭学園)、そしてLO西野に代えて持木太心(総3・桐蔭学園)を投入した。

左右両方のPRに対応する廣瀬
開始4分、SH竹内楓稀(総1・桐蔭学園)が陣地回復のキックを蹴ると、CTB横山卓哉(総2・報徳学園)が猛チェイスをかけてタッチに蹴り出させ、陣地を大幅に進める。ここから、ラインアウトでモールを組むと、最後はモール最後尾から飛び出した米本がトライを決める。53分にはSH竹内とCTB浅野に代えて怪我から復帰した森航希(環4・桐蔭学園)と脇龍之介(商3・慶應)をピッチに送った。

キックで陣地を進めた竹内

インゴールに飛び込んだ米本
しかし、ここからは流経大の反撃に遭う。54分に初トライを献上すると、58分にはキックチャージのこぼれ球が流経大の選手に転がり込むアンラッキーな場面もあり、連続トライを許す。このあと、前半と比べ流経大にボールを持たれる割合が増え、得点が遠のく時間帯が続いたが、ディフェンスでは規律を維持し、低く鋭い「魂のタックル」を徹底し続け流経大のアタックを封じ込めた。

鋭いタックルを浴びせる横山
得点を奪ってノーサイドを迎えたい慶大は65分にLOキーヴァーブラッドリー京(総3・常翔学園)に代えて岡田海世(環2・清真学園)、75分にはFB西本友哉(法1・桐蔭学園)に代えて金谷悠世(法2・慶應)を投入する。
すると77分、先程投入されたLO岡田が切れ味鋭いステップを踏み、タックラーをいなしてディフェンスラインを突破。大幅なゲインを見せる。その後パスを受けたPR喜も強烈なハンドオフで相手を引き剥がし、そのままインゴールへ一直線。待望の追加点を奪って試合を決めた。

ステップを切る岡田

トライを決めた喜
さらにロスタイムに入った82分、FB金谷が流経大の選手を振り切って独走。そのままトライとはならなかったが、このプレーで敵陣深くに迫ると、相手ボールのスクラムにFW陣がプレッシャーをかけ、ミスを誘う。最後は、SH森の素早い配球を受けたLO持木がインゴールに飛び込み、ダメ押しのトライを奪った。最終的にスコアを57ー12として、慶大が快勝でジュニア選手権2連勝とした。

大幅なゲインを見せた金谷

スクラム前、茅(右)とコミュニケーションを取る森

ダメ押しのトライを決める持木
6トライを奪って圧倒した前半と比べると、後半は思い通りの展開とはならず、失点も許した。それでも、最後はトライを取り切って試合を締め、カテゴリー1との入替戦進出を大きく手繰り寄せた。また、対抗戦も合わせると、慶大は公式戦は4連勝となった。ジュニア選手権カテゴリー1への復帰、そしてその先に見据える日本一。攻守両面で感じた手応えと、80分間の継続力という課題を胸に、蹴球部の戦いは続いていく。
♢森航希(環4・桐蔭学園)
――今日の試合を振り返って
Jr.戦は初戦で負けて、その次の試合では勝って、Aチームも勝ってきていて、チームとしていいまとまりができている中で、前半から慶應は入りが悪く、入りを大事にしようと話していました。そうした中で、入りから自分たちのプレーができたのは良かったのかなと思っているんですけど、後半に失速というか、自分たちのミスが続いてしまった部分は課題かなと思っています。
――復帰戦となったが、これまでどのような準備をしてきたか
自分の課題みたいなものを、怪我をしている中で改めて結構考えました。そういった中で、自分はパスさばきのテンポ、速さが課題かなと思っていたので、そこの練習をリハビリ以外の時間に、自分で時間を作ってやりました。それが少しずつ良くなっていった感触はあります。
――下級生が多いゲームの中で、4年生としてどのように引っ張ってきたか
僕は役職についているわけではないですが、今週の練習では、自分がリーダーシップというか、まとめる役割をやってきました。試合中、あまりうまくいかない時も、「次はこうしようか」というように課題を言うことは、自分の中では大事にしてきました。そういった部分で、4年生としてできたことがあるのではないかと思います。
――次戦に向けて
来週の日体大戦に出られるかは分からないのですが、これまでリハビリでやってきたことや、準備してきたプレーの練習を1週間しっかり重ねたいです。久しぶりの試合なので、メンタルの部分も含めて調整できたらなと思います。
♢浅野優心(政1・慶應志木)×大澤蒼生(理1・慶應志木)
――今日の試合を振り返って
浅野:チーム全体として勝利が続いている中で、僕らもジュニア選手権でカテゴリー1に復帰するために負けられない試合となったのですが、チームで良い準備して、徹底すべきところ、フォーカスを80分間やり続けられたことが勝利に繋がったと思います。
大澤:僕は最近自分の強みであるボールキャリーでアピールできていなかったのですが、今日はそこでアピールできたので、良かったと思っています
――ここまでの試合ではFWのトライが多かった中で、今日の試合でBKのトライが増えた要因は
浅野:BKとしても、FWだけに任せていられないという雰囲気がずっとあって、BKでも取り切れるような準備をしていた中で、今日は想定していた取り方ではなかったですが、BK陣で取るトライも何本か生まれました。FWを少しでも助けられたらという思いでやってきたので、そういう部分でトライできて良かったと思います。
大澤:最近の練習で、狭いサイドに残っているBKがどんどん(逆サイドに)回って、順目に攻めるというプレーを練習してきていて、その形からトライを奪うシーンが多かったことは良かったと思っています。
――ご自身のトライを振り返って
浅野:これまで自分は試合の中で持ち味であるキャリーを見せられていなくて、今日は自分から仕掛けてアタックしようと考えていました。それが結果的にトライに繋がったのだと思います。
大澤:僕も最近の試合でトライを取りきることが出来ていなくて、ボールを持ったら自分の武器であるボールキャリーを活かしてトライを取り切ることを意識して試合に臨んでいました。ちゃんとトライまで取り切れてよかったです。
――お互いのプレーをどう見ているか
浅野→大澤:大澤は、高校の時からボールを持たせればどんどんゲインしてくれるプレイヤーだったので「ボールを預けたらゲインしてくれるだろうな」という安心感があります。今日も、それを実際にプレーで見せてくれたので本当に頼もしいチームメイトだなと思います
大澤→浅野:浅野も高校の時から本当にキャリーが強くて、今日もそのキャリーを活かして何本もトライを取っていて、心強いなと思いました。
――次戦に向けて
浅野:ジュニア選手権は次の法政大戦が本当にカテゴリー1に昇格できるかどうかに関わってくる試合なので、そこに向けてチームとして努力していきます。また、個人としては、対抗戦のメンバーに絡めるようにチームの中で競争出来ればと思います。
大澤:今日のプレーに満足せず、現状不満足で練習して、次の試合でも自分のキャリーでアピールできるように頑張ります!
| 先発 | ||||
| # | 氏名 | 身長(cm)/体重(kg) | 学部学年 | 出身校 |
| 1 | 鈴木 将智世 | 173/97 | 法4 | 慶應 |
| 2 | 玉塚 雄大 | 177/102 | 経2 | 慶應 |
| 3 | 浦城 尚生 | 176/105 | 商3 | 慶應 |
| 4 | 西野 誠一朗 | 184/97 | 法2 | 桐蔭学園 |
| 5 | キーヴァー ブラッドリー京 | 182/90 | 総3 | 常翔学園 |
| 6 | 茅 万希司 | 179/84 | 環2 | 慶應 |
| 7 | 小川 和真 | 176/88 | 政2 | 茗溪学園 |
| 8 | 早川 湧人 | 178/94 | 環4 | 國學院栃木 |
| 9 | 竹内 楓稀 | 160/70 | 総1 | 桐蔭学園 |
| 10 | 小坂 莉央 | 174/78 | 環1 | Wellington College |
| 11 | 大澤 蒼生 | 178/80 | 理1 | 慶應志木 |
| 12 | 浅野 優心 | 180/94 | 政1 | 慶應志木 |
| 13 | 横山 卓哉 | 177/85 | 総2 | 報徳学園 |
| 14 | 石野 創太郎 | 171/80 | 理4 | 川和 |
| 15 | 西本 友哉 | 184/85 | 法1 | 桐蔭学園 |
| リザーブ | ||||
| 16 | 米本 啓太朗 | 171/95 | 政1 | 京都成章 |
| 17 | 廣瀬 宇一朗 | 180/108 | 環3 | 桐蔭学園 |
| 18 | 喜 瑛人 | 171/100 | 文1 | 桐蔭学園 |
| 19 | 岡田 海世 | 186/97 | 環2 | 清真学園 |
| 20 | 持木 太心 | 180/97 | 総3 | 桐蔭学園 |
| 21 | 森 航希 | 170/75 | 環4 | 桐蔭学園 |
| 22 | 脇 龍之介 | 171/83 | 商3 | 慶應 |
| 23 | 金谷 悠世 | 170/76 | 法2 | 慶應 |
(取材:島森沙奈美、髙木謙、根本佳奈)

