前日行われた２回戦で快勝した慶大男子は関西学院大と対戦。ダブルス３試合は互いの意地がぶつかり合う接戦の末に慶大が３勝。勢いに乗った慶大がシングルスでも着実に勝利を重ね決勝進出を決めた。昨年のリベンジを果たすべく一丸となって決勝の舞台で宿敵・ワセダとの戦いに臨む。
２０２２年度全日本大学対抗テニス王座決定試合 準決勝vs関西学院大
＠愛媛県総合運動公園テニスコート
○慶大８―１関西学院大● （複３−０、単５−１）
＜ダブルス＞
D１
藤原智也（環３・東山） 下村亮太朗（法２・慶應） | ２{４−６、６−４、６−２}１ | 中留諒太 其田怜 |
大逆転で勝利をおさめた。思うようなプレーができず第１セットを落とすと、第２セットでも主導権を握られ０−４とリードを許す。それでも藤原の粘り強いプレーと下村の力強いストロークで怒涛の追い上げを見せ、このセットをものにすると、徐々に流れにのった藤原・下村ペアが第３セットを制し大逆転勝利をおさめた。
ショットが決まり安堵の表情を浮かべる藤原
怒涛の追い上げにベンチも熱くなる
勝利の瞬間、喜びが爆発した下村
D２
有本響（総１・慶應）・ 菅谷優作（法１・慶應） | ２{７−６(３)、０−６、６−４}１ | 増成拓也 増成智也 |
王座初の試合となった前日に比べ緊張がほぐれたように見えた１年生ペアの有本・菅谷。前からも積極的に攻めるなど先手で攻撃をしかける。タイブレークの末に第１セットを奪取するが、第２セットは１ゲームも取ることができずに落としてしまう。しかし第３セットでは相手の勢いに押されることなく戦い抜き、この試合に勝利した。
気迫のこもったプレーを見せた
笑顔を見せる有本
坂井監督や先に試合を終えた白藤も横から声援を送った
D３
白藤成（環４・西宮甲英）・ 高木翼（総２・関西） | ２{７−６(３)、７−５}０ | 篠田玲 堤野竜司 |
お互いの得意プレーを活かし接戦を制した。試合序盤から相手を前後左右に揺さぶり得点を重ねた白藤・高木ペア。少しずつ調子を上げてきた相手にゲームカウントで先行を許す場面もあったものの、すぐさま逆転。第１セットでタイブレークを制した。第２セットの接戦でも２人で前に出る攻撃を見せ、チームを勢いづける１勝をあげた。
ボレーが決まりガッツポーズを見せる高木
際どいショットが決まり、膝をついて喜ぶ白藤
試合終了後喜ぶ白藤・高木ペア
コート横からの応援にも力がこもる
☆試合後インタビュー
——試合を振り返って
高木：相手は片方がストロークしてきてボレーで決める展開が多かったので、相手のボレーをどう崩すかという点とストロークで負けないという点がうまくいったと思っています。自分のサーブゲームはあまりよくなかったんですけど、よくないながらも色々な球種を使うなど工夫してできたと思います。また、取りたいところで相手にプレッシャーをかけることができて、そこで相手を崩すことができたという印象です。
——どのような気持ちで試合に臨みましたか？
高木：昨日よりは緊張していました。ダブルスが鍵になってくるという話をされていたので、自分たちが一番早く試合を終わらせるということを目標にしてやりました。そこで少し緊張が出てしまって序盤硬かったんですけど、白藤さんにも助けられてうまくできたと思います。
＜シングルス＞
S１
藤原智也（環３・東山） | ２{６−３、６−３}０ | 堤野竜司 |
力強いストロークで試合の主導権を握った藤原。試合が進むにつれ波に乗った。第１セットを６ー３で奪うと、第２セットにはサービスエースやネット近くに落とすドロップショットなどが決まるなど最後まで流れを渡さず。盤石の戦いぶりで勝利した。
S２
白藤成（環４・西宮甲英） | ２{６−１、６−４}０ | 篠田玲 |
ダブルスの試合の疲れを感じさせることなく試合を進めた。ラリーが続く場面でも集中力を切らさずに確実にポイントを重ね６−１で第１セットを先取した白藤。第２セットでは相手が粘りを見せるも逃げ切りこの試合に勝利した。
S３
林航平（理３・名古屋） | ２{４−６、６−１、６−２}０ | 増成智也 |
林は尻上がりに調子を上げていった。一進一退の攻防の末、第１セットを落とすが、第２セットからは気持ちをしっかりと切り替え攻撃のリズムを掴みこのセットを取る。一度流れを引き寄せた林が第３セットも落ち着いて試合を展開し勝利をおさめた。
第２セットから確実に流れを掴んだ林
（※試合会場の関係上、遠くからの写真となり、申し訳ありません）
S４
下村亮太朗（法２・慶應） | ２{６−１、６−２}０ | 片山創 |
力強いストロークで相手を圧倒した。試合開始直後から攻めの姿勢を見せた下村が６−１で第１セットと取ると、サービスエースを連発するなど第２セットでも手を緩めることなく攻め続け快勝した。
サービスエースも光った
S５
今鷹洸太（商３・慶應） | ２{６−２、６−３}０ | 本田嵩稀 |
粘り強さを見せた今鷹が勝利を飾った。第１セットを６−２で奪い取ると、第２セットでは長いラリー戦でも冷静に攻撃を仕掛け得点。相手に流れが傾き思うようなプレーができない時間帯もあったが、焦ることなく試合を展開し６−３でこのセットもものにした。
応援している部員に向かってガッツポーズをする今鷹
途中、日差しが強まる時間もあった
S６
高木翼 | ２{４−６、６−２、ret１−０}０ | 其田怜 |
徐々に調子を上げたものの棄権により敗退となった。相手先行で試合が進み第１セットは落としてしまうが、第２セットから少しずつ調子を上げ６−２でこのセットを奪取し、勝負の行方は第３セットに。しかし、第３セット途中で高木が棄権し敗れた。
（※写真はダブルスのときのものです）
（取材：船田萌恵、松田英人）
