【野球】清原正吾の起死回生同点弾＆横地広太のリーグ戦初アーチが飛び出し引き分け　東京六大学秋季リーグ戦　明大１回戦　＠明治神宮野球場

前節の立大戦で勝ち点を落とし、秋季連覇へ向けて後がない状況で迎えた明大戦。慶大は初回、明大先頭の直井宏路（商４・桐光学園）に左安を浴び、続く飯森太慈（政経４・佼成学園）に犠打を決められ１死二塁のピンチを招く。３番・宗山塁（商４・広陵）の右飛で三塁に走者が進み、続く杉崎成（総合４・東海大菅生）の中安で先制を許してしまう。５回には１死から直井に右安を打たれ、続く飯森を打ち取るも宗山に適時二塁打を浴び、２点をリードされる。しかしその裏、慶大先頭の佐藤駿（商４・慶應）が右安で出塁すると、続く横地広太（政２・慶應）の２点本塁打で同点に追いつく。８回に２死二塁から小島大河（政経３・東海大相模）に適時三塁打を浴び、勝負が決まったと思われたが、９回裏２死から４番・清原正吾（商４・慶應）の劇的なソロ本塁打で追いつき、なんとか引き分けに持ち込んだ。

◆慶大打撃成績

◆慶大投手成績

秋季連覇に向けて負けられない中迎えた明大戦。春季リーグ戦で２連敗し勝ち点を献上した難敵だ。慶大は立大戦から大きくメンバーを代えて臨んだ。二宮慎太朗（商３・慶應）、横地、吉開鉄朗（商２・慶應）が今季初スタメンとなり、主将の本間颯太朗（総４・慶應）はベンチスタートとなった。

初回、慶大エース・外丸東眞（環３・前橋育英）はストライク先行でテンポ良く明大先頭の直井を追い込むも、３球目の直球をしぶとく左前に運ばれ出塁を許す。２番・飯森に犠打を決められ、迎えるはプロ注目の３番・宗山。初球の真っ直ぐで右飛に打たせて取ったものの、走者が三塁に進んだためこれが進塁打となる。続く杉崎も変化球で上手く打ち取ったように見えたが、力のない打球が深めに守っていた中堅手の前に落ち、三塁走者がホームイン。先制点を奪われてしまう。その後も四球と守備の連携ミスで２死一、三塁とピンチを招くも、最後は６番・横山陽樹（情コミュ４・作新学院）を右飛に打ち取る。

８回３失点の好投を披露した外丸

その後外丸はコースを突くピッチングで無失点に抑えていたものの、５回に１死から再び直井に右安を許す。飯森は打ち取るも、宗山が放った打球は広く空いていた左翼線へ。左翼手の吉野太陽（法２・慶應）がなんとか打球に追いつくも、その間に俊足の直井が一塁から一気にホームへ。痛恨の追加点を取られてしまう。

明大先発・髙須（法３・静岡）に４回までヒット１本に抑えられていた慶大打線は５回、先頭の佐藤が右前に鋭い打球を放ち、出塁。６番・横地が振り抜いた打球は右翼ポールに直撃する２点本塁打となり、見事同点に追いつく。

リーグ戦初本塁打を放った横地

６回、高須に代わって登板した藤江星河（政経４・大阪桐蔭）に対し慶大は先頭の二宮が四球で出塁し、続く吉野がきっちり犠打を決め、１死二塁のチャンスを作る。しかし３番・水鳥遥貴（商４・慶應）が三邪飛に倒れ、続く清原は代わった山田翔太（国日４・札幌一）の変化球にバットが空を切り、三振に終わってしまう。

試合が動いたのは８回。慶大は２死から代打・榊原七斗（情コミュ２・報徳学園）に中安を許す。続く小島河に甘く入った初球を完璧に捉えられ、右中間を破る適時三塁打を浴び、勝ち越されてしまう。

なんとしてでも追いつきたい慶大は８回、丸田湊斗（法１・慶應）、小原大和（環２・花巻東）を代打で起用し積極的な姿勢を見せるも、明大・大川慈英（国日３・常総学院）に打ち取られてしまう。９回にも満を持しての登場となった主将・本間は三振、水鳥は二ゴロに打ち取られ、勝負は決したかのように思えた。しかし続く清原が放った打球はバックスクリーンへ。待望のリーグ戦初アーチは、慶大の絶体絶命のピンチを救う貴重な一発となった。

本塁打２本が飛び出したとはいえ、散発４安打に抑え込まれた打線はさらなる奮起が必要だ。また勝ち点獲得に向けては今日４安打の直江、３安打の宗山らを封じること無しには始まらない。投手陣の活躍とともに、豪快な１発を放った主砲・清原の覚醒に期待したい。

（記事：林佑真、写真：加藤由衣、大泉洋渡、河合亜采子、鈴木啓護、島森沙奈美）