【ラグビー】昨秋、今春のリベンジを聖地で セットプレーとタックルで紫紺を制圧せよ! /慶明戦注目選手インタビュー・藤森貴大

ラグビー

11月1日、ラグビーの聖地・秩父宮で、黒黄と紫紺、2つの伝統校が激突する。今年で101回目を迎える慶明戦に向け、ケイスポラグビー班では、注目選手・藤森貴大(経4・慶應)に意気込みを聞いた。昨季の慶明戦で対抗戦初スタメンを飾った藤森は、その後も着々と経験を積み、今季は絶対的な正HOに定着。安定感抜群のセットプレーと伝統を体現するタックルで若いFW陣をけん引している。そんな藤森は、最後の慶明戦に向けてどんな思いを語るのか。

 

ーー今季ここまでのチームの戦い、ご自身のプレーを振り返って

振り返りとしては、帝京大戦は大敗してしまいましたが、青学大戦、立教大戦はFWのセットピースは安定していて、悪くはないのかなと言う感じではあります。個人としては、セットプレーを安定させるところはだいぶ出来ているとは思うのですが、まだフィールドのアタックの部分は課題だと感じています。去年はセットプレーというよりはステップなどで良いところを魅せることが出来た部分があったのですが、そこがまだ出せていないところが課題です。

 

ーーセットプレーが強くなっている要因は

強くなってきている理由としては、まず去年からメンバーがあまり変わっていないというところが1つ良いところかなと思っています。1番の井吹(勇吾/環4・桐蔭学園)、3番の中谷(太星/環3・東福岡)は去年から一緒のパックを組んでいて、バックファイブも基本的にはほとんど変わっていません。同じメンバーで出来ているからこそ、経験もありますし、加えてコミュニケーションが取りやすいという部分もあって、成長しているかなと思っています。もう1つの要因としては、去年からFWコーチとして週1回来てくださっている金井健雄(平20商卒)さん、今年からFWコーチに来てくださった川村慎(平22政卒)さんの2人の指導を受けていることも挙げられます。特に金井さんにはスクラムについて、川村慎さんにはラインアウトスローについて個人的に教わったりしていて、それがセットプレーの改善に繋がっているのかなと思っています。

 

ーー昨年から対抗戦に出場しているが、4年生になって変わったことは

去年出させてもらったことで、経験もあって、今年は去年より落ちて試合に入れていると思っています。去年はどの試合もかなり緊張してしまって、とにかく自分のことに必死で、自分がセットプレーをミスしないということをずっと考えていました。そういう中で試合についていくのがやっと、という感じだったのですが、今年は去年試合に出られた経験もあり、少し落ち着いてプレーできていると感じています。特にラインアウトのスローは気持ち、心の部分が大事なので、そこが落ち着いて出来ているからこそ、普段の練習通りのプレーが出せていると思います。

安定したラインアウトスローでセットプレーを支える

ーー4年生としてチームを引っ張る上で考えていること

基本的に恩田(優一郎/政4・慶應)がFWも全体も引っ張ってくれていて、恩田がいるとチームが落ち着きます。上手くいかないときでも、ポジティブに次のプレーに切り替えようという形で声かけをしてくれているので、そういう部分で非常に助かっています。その上で自分は、セットプレーを安定させたり前に出るタックルであったり、言葉というよりはプレーでチームに安定感をもたらせるように努めています。

 

ーー明治大学に対する印象

明治は「重戦車」と言われているように、FWに対してのプライドがすごくあるチームだと考えていて、スクラムもモールも今までのチームとは1段階、2段階強い相手だと思っていますし、慶應はセットプレーを優位に進めていかないと明治と良い試合をさせてもらえないと思います。あとは、BKも伊藤龍之介(商4・國學院栃木)をはじめとしてタレント揃いで、FWもBKも穴のないチームだなという印象です。

 

ーー慶明戦に向けて改善しなければならない部分

チーム全体としてはアタックが課題だと感じていて、特に明治戦は少ない攻撃回数のなかでいかにトライを取り切るかが大事なので、アタックの精度、FWとBKが一体となって連携するアタックをもう少し突き詰めていかないといけないと思っています。立ち位置だったり、タイミングだったり、そういう細かいところでまだ精度が低いので、相手が引っかかるようなプレーをきつい状態でどれだけ精度高くできるかというところは、練習メニューから意識しています。あとは、今年の春明治とやった時にスクラムで負けてしまって、試合を思ったように進められませんでした。明治だけにフォーカスしてるわけではありませんが、スクラムを優位に進められるように、改善しています。

課題のアタックでは自らトライも狙う

ーー昨年の慶明戦を振り返って

個人的には初めて対抗戦でスタメンで出ることになった試合が明治戦だったので、結構緊張したのですが、スクラムは得点に繋がるようなものを組めたり、タックルの場面で良い場面もありました。一方、試合を80分間優位に進められたわけではなく、ラインアウトもあまり安定しませんでした。接戦になった中で、もう少しセットプレーを安定させることができたら、勝ち切ることができたのかなという後悔もあるので、そこは今年、慶應の強みとして安定させたい、優位に進めたいという想いはあります。

 

ーー慶明戦において、慶大のキープレーヤー

井吹と中谷です。その2人は去年からずっと同じパックで組んでいるのもありますし、2人とも1年生から出ています。井吹はPRとは思えないような運動量であったり、足も速くて、PRだけどFLと同じくらい走れて、スクラムも世代で一番強いと思っています。慶應の3番は100kg台後半の選手が多い中で、中谷は118kgもあり、力強いボールキャリーもあり、ディフェンスでもブレイクダウンにファイトしてくれます。2人ともプロになる選手だと思うので、その2人に注目してほしいです。自分も普段すごく助けられています。

PR離れした機動力を見せる井吹

体格を活かしたボールキャリーが売りの中谷

ーー慶明戦において、相手チームの警戒する選手

フロントローの田代大介(経営4・大分舞鶴)、高比良恭介(政経3・東福岡)、山口匠(政経4・流経大柏)の3人です。3人とも体重も重いし、良いスクラムを組んでくると思うので、明治のフロントに対してしっかり勝負していかないといけないと思っています。上手くレフェリーとコミュニケーションをとりながら、スクラムを優位に進められるよう、しっかり対策していきたいなと思います。

 

ーー慶明戦で注目してほしいご自身のプレー

自分の注目してほしいプレーは、ここまで積み上げてきたスクラムと、個人的な強みであるタックルです。去年も前半自分のタックルでチームに良い雰囲気を与えられたなと思っています。慶應として、タックルは伝統なので、4年生である自分がしっかり体現して、慶應に良い流れを持ってこれるようにしたいと思います。

 

ーー慶明戦に向けての意気込み

春の試合ではセットプレー、特にスクラムに関しては安定させることができず、チームに迷惑をかけてしまい、試合も思うように進められなかったという悔しさがあります。そこを逆に自分たちが今度は優位に進めることが、まずは勝利するための1つの鍵となると思うので、しっかり修正して、80分間優位に立ちたいと思います。あとは、自分のタックルで、チームの勝利に貢献できるよう頑張ります!

 

ーーお忙しい中ありがとうございました!

(取材:髙木謙)