【野球】火の玉ストレートで神宮を湧かせ!熊ノ郷翔斗/フレッシュ5連覇記念&来季注目選手インタビュー

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11月6日に東京六大学野球フレッシュトーナメント5連覇を達成した慶大野球部。5連覇の立役者であり、来季にさらなる飛躍が期待される4名の選手にインタビューを行いました!

第1弾は、今秋立大2回戦でリーグ戦デビューを果たし、フレッシュトーナメント決勝では抑えとして5連覇に大きく貢献した熊ノ郷翔斗(環1・桐蔭学園)です!最速151km/hの“火の玉ストレート”を武器とする熊ノ郷投手に、今季の振り返りとともに、この冬に懸ける思いや来季への意気込みを語っていただきました。(このインタビューは12月17日に行いました)

◆今秋の成績

 投球回被安打被本塁打与四死球三振失点自責
2025秋季リーグ戦 立大2回戦1/3003100
2025秋季新人戦 早大戦1000100
2025秋季新人戦 明大戦1100200

――今年1年を振り返って

自分は入部した時からけがをしていて、なかなか投げられない状況が続いていました。そんな中、9月頭に「痛い中でもやってみよう」という風にコーチ陣と話しました。そこで、「1回試合で投げてみよう」ということになって、実際1イニング投げさせてもらったんですけど、自分の最速を更新して151km/hが出ました。「これなら試合でも行けるんじゃないか」ということで、その次の週からリーグ戦のベンチに入れてもらったんですけど、なかなか試合で投げられなくて。立大戦の2試合目にやっと登板させてもらいました。

この時は四球3つと自分の中で思うような結果が出なくて、ただ三振を1つ取れたのは良かったです。1/3回を三振1つ、四球3つという悔しい結果に終わりましたが、そこで自分は今までやってきたことを継続できました。

その結果、フレッシュリーグ2回戦の早大戦で投げさせてもらって、そこで自分の思うような結果につながりました。決勝の明大戦も「クローザーで行くぞ」と元々言われていて、試合展開的にもしかしたら最後は登板機会が無いんじゃないかというハラハラする展開だったんですけど「自分のできることをしっかりしよう」と思って準備した結果、最後に抑えて勝つことができました。今年は我慢強くやることができた良い1年だったと思います。

 

――秋季リーグの立大2回戦で初登板、マウンドに立った時の心境は

今年1年投げられるかわからない状態だったので、まず投げさせてもらえるという喜びと、六大学のレベルはどんなものかという楽しみが大きかったです。

 

――フレッシュトーナメントの明大との決勝戦、熊ノ郷投手が抑えて優勝が決まった。その時の心境は

その時は、相手の3番バッターに中野(竣介=法2・桐蔭学園)さんという高校の先輩がいて、その人と対戦したいと思ってて、実際に対戦して抑えることができました。キャッチャーの加藤右悟(環1・慶應)と「最後一緒になって抱きつこう」という風に言っていたので、そこで良い結果を出せたのですごく嬉しかったです。

――リーグ戦とフレッシュトーナメントを通して、手強かった打者は

四球が多かったので、リーグ戦での強打者との対戦はなかなかできなかったですが、フレッシュトーナメントで一番怖かったのはやっぱり桐蔭学園の先輩の中野さんですね。

 

――今後対戦したい、抑えたい選手は

やっぱりリーグ戦の舞台でもう一回、中野さんと戦いたいなと思います。

 

――24年の夏、神奈川県大会5回戦で桐蔭学園は慶應義塾高校を倒した。高校時代、慶應はどういう印象だったか

自分は元々慶應に行きたくて、高校受験に落ちて桐蔭学園に行きました。先輩たちも慶應は因縁の相手としてやっていましたが、上の代は全部負けていて、何としても自分たちの代は勝ちたいと思っていました。自分は登板する機会は無かったですが、本当に勝ちたい相手だったので、勝てて良かったです。

 

――その時、鈴木佳門(経1・慶應)投手はどのように映っていましたか

鈴木投手は、今は仲が良いので対等にいけていますが、甲子園優勝投手だったので、身長が高いということもあって大きく見えていました。

 

――大学に入りチームメートとなって彼の印象は変わったか

大きく変わりました。遠い存在だと思っていたので、実際一緒にやってみたらすごく雰囲気良くて、すぐ仲良くしてもらえて仲間に入れてもらえたという感じです。

 

――慶應大学になぜ進学したのか

もともと野球を始めたきっかけが早慶戦だったので、慶應で野球するために野球を始めました。高校では慶應に落ちてしまったので、何としても大学で慶應に入りたいと思い、どうやったら入れるのかをずっと考えながら、高校でも勉強しながらやって入学できました。

――同じ桐蔭学園から慶大に進学した選手として、竹内丈(環3・桐蔭学園)投手がいる。入部した時何か声をかけられたのか。

高校の時、自分の代は通い生が自分だけしかいなくて、竹内丈さんも通い生だったのでその時から仲良くしてもらっていて「大学でも一緒に頑張ろう」という風に声をかけてもらい、すごく心強かったです。

 

――さらに桐蔭学園から慶大に進んだ大先輩として高橋由伸(平10政卒)選手がいる。その点に関してどう思うか。

直接会ったことは無いんですけど、さまざまな記録を残されている方なので、自分もその記録という面で同じように並べられるように頑張りたいと思います。

 

――野球をする上で、高校時代と大学の違いは

練習の時間の長さは大きく違うなという風に感じていて、時間の長さが違うので考えながらやることの大切さが一番違うかなと思います。

 

――仲の良い選手は

一番仲のいい選手は加藤右悟選手です。

 

――普段どういった会話をするのか

SFCなのでキャンパスが同じで一緒に学校に行くので、その中で日常的に会話をしています。「プロにドラフト1位で行こう」という風に話しています。日々の野球の中でも、バッテリーでポジションは違うのですけど、高め合いながら練習に励んでいます。

 

――他に仲の良い選手は

投手だったら入江(祥太=環1・慶應)投手、鈴木佳門投手、本多(大輝=理1・県立長野)投手の3人と一緒にトレーニングして、自分たちが持っているものを引き出しながらやっています。

 

――オフの日は何するのか

オフの日は意外とアクティブで、自分は免許持っていないんですけど、免許持っている友達といろんな所にドライブに行ったり、買い物とかも行ったりしますね。

 

――同期にここだけは負けないというところはどこか

ストレートの球威は、絶対負けないと思います。

 

――これから春に向けて、今はどういうところを意識して練習に取り組んでいるのか

今季投げてみてわかったのですが、自分のボールの強さはやっぱり誰にも負けないというところがあると思うのでそこは活かしつつ、さらにレベルアップしていきたいです。そのために体づくりと、再現性の高さというところで体をいかにうまく使って、同じようなボールを投げられるかというところをこの冬目指しています。

持ち味の”火の玉ストレート”を磨く

――具体的にはどういう取り組みをしているのか

食事面で言うと、一日5〜7食くらいは食べるようにしていて、入学した時は体重75kgくらいだったのですが、今は85kgまで増えていて、この冬越えて90kgまでもっていけたらなと思います。

 

――来年の目標

リーグ戦で抑えとして投げたいなという風に思います。

 

――将来どのような選手になっていたいか

自分の目標としている理想像である藤川球児(現阪神タイガース監督)選手のようなストレートで押していけるような選手になりたいです。そのためにストレートを磨きつつ、ストレートを活かす変化球を投げられるように磨いていきたいです。

 

――最後に意気込みを

冬は辛い時もあると思いますが、自分は誰にも負けない執念を持っていると思うので、折れずにコツコツ毎日続けたいです。今年の秋はパッとしなかったので、春に戻ってきた時は違うレベルになって、マウンドに立ちたいと思っています。

          (取材、記事:神谷直樹)

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